以前に書いたZWIFTの記事に「南鎌倉高校女子自転車部」の松本規之先生(@matsumoto0007)から、ツイートでこんなレスをいただいていました。
YouTubeのユーザーがiPhoneをコンバーター使って液晶モニターに出力するVS AppleTVの映像の遅延比較してたけど案外問題無いようでiPhone&出力装置使うのが一番安上がりぽい(・∀・) https://t.co/oc4mtiQH7j https://t.co/GV9cYP4sI1
— 松本規之 「廃盤制服図録」制作中 (@matsumoto0007) January 13, 2019
iPhone&出力装置使うのが一番安上がりぽい(・∀・)
その発想は無かった…!と、目から256枚ぐらいウロコを落とすと同時に、レスをいただいたことに浮かれまくりました。
わたくし「南鎌倉高校女子自転車部」はもちろん全巻持ってますし、Amazonプライムで全話視聴済な一般的ミーハーです。いやー、書いててよかったcbnの記事!
というわけでAppleTV 4Kを持っているというのに、HDMIアダプタ(Apple Lightning – Digital AVアダプタ)をポチってZWIFTしてみました。
その結論は……「思いのほかちゃんと遊べる!」です。
以上!
あとは、いつも通り無駄に長いだけの駄文なので、このタブをそっ閉じされることを強く強く推奨いたします。
HDMIアダプタは、安上がりだけど地雷っぽい。
iPhoneでZWIFTを動かして、HDMIアダプタで映像をディスプレイに出力する。この最大のメリットは、松本先生が仰るように「安上がり」という1点に尽きるでしょう。
iPhoneと外部ディスプレイを持っている方なら、スマートトレーナーのほかに必要となるのはBluetooth対応のハートレートセンサー/ケイデンスセンサーとHDMIアダプタだけ。ZWIFTを始める初期投資を、ガッツリ減らせます。
ZWIFTをするためにApple TVや、iPadや、高性能ノートパソコンなどのPC周辺機材を思い切り買いそろえる必要性は、ほぼゼロ。まぁ、それはそれで残念ではあるのですが(ブラックサイクリスト発想)。
それはさておき、「iPhone+ディスプレイでZWIFT」の動作試験を敢行するにあたって、絶対に必要なのは「lightning⇒HDMIの変換アダプタ」ですが、松本先生は追加でこんなコメントもされています。
iPhoneにつけるアダプターは一度圧縮して拡大してという変換をするため中のチップセットの性能で差が出るらしいので、純正以外だとどれがいいか迷う(・∀・;)
— 松本規之 「廃盤制服図録」制作中 (@matsumoto0007) January 13, 2019
アダプターは一度圧縮して拡大してという変換をするため中のチップセットの性能で差が出るらしい
なるほどー。じゃあレビューをちゃん読んでおかないとな、ということで早速Amazonに行ってみました。
なんだー、純正より安いアダプタでも高評価ばかりじゃないですか。まあ、チップセットはどれも似たり寄ったりなんでしょうね。それなら安心して…って待てよ!?
一見、★4.5の高評価満載で安心できそうなHDMIアダプタ。なんですが、詳しく見てみると★5が75%、★1が20%という、両極端すぎる結果です。
しかもlightningコネクタからHDMI出力するアダプタ、どの製品もそんな両極端なレビューばかりな感じ(個人の印象です)。
これはなんだか…ものすごく地雷が埋まってるっぽい…!(あくまでも個人の印象です)
となると、サードパーティ製は避けて純正を…と思うのですがAmazonの怪しくて(極めて主観的な個人の印象です)安いHDMIアダプタは2,000円以下の製品もあるのに、Apple純正は¥5,800 !
およそ3倍のプライスです。デカトロンのBtwin自転車 サイクリング パンツ 300が、6本買えてしまいますよ?
うーーーーーむ。別に個人的にはこの先ずっとiPhoneだけでZWIFTする予定はないし、高額な純正を買う必要性は皆無だなぁ。
とはいえ、うまく動作しなくて嫁様から「また無駄遣いをしやがりましたね?」と3時間超に及ぶ詰問のうえ竜巻旋風脚での制裁を受けそうになったときに「アップル純正を使ったから、悪いのはティム・クック!」という言い訳が可能なのは生命維持の観点からも非常に大きなポイントです。
いずれにしても地雷原をノーガードで突っ走る暴挙なわけだし、それなら全速力で踏み込んでやろうじゃありませんか!Apple公式の商品レビューでも酷評されまくっている純正HDMIアダプタをポチーッ!
さあ、人柱になってやりますよ!!
▼公式ストアで★2のステキな評価。本当に大丈夫なのか、コレ…?
▼という不安を抱えながらも、注文完了!もうあとには引けません。
思いのほか普通に動いて拍子抜け。
数日後、我が家の宅配ボックスに、アップルから宅配便が届きました。注文したHDMIアダプタの到着です。
早速開封して、iPhoneとリビングのテレビを接続。そしてリモコンで、テレビの入力を外部HDMIに切り替えます。南無三…!
…あれ?おもいのほか普通に映りますよ?レビューに山ほどあった「映らない」という現象は、とりあえずクリア。まずは胸をなで下ろせました。
続いてZWIFTを起動させてみると、サクッと見慣れたいつもの画面が。
なんか、心配しまくって損したかも。と、思わせるぐらいに、あっさりiPhone画面のテレビ表示実験は成功を収めました。
写真だと縮小されてしまうので実際の画面の印象とは異なりますが、普通にキレイです。ジャギジャギっとした印象は、ほぼありません。
走行中のズイフターさんをファンビューで表示させてチェックしてみましたが、別にカクカクしたりする気配もなく、極めてスムーズに動いています。
次にスマートトレーナーや周辺機器の接続ですが、Bluetooth機器を同時接続できる数が少なすぎてコンパニオンアプリが必須なApple TVと違って、トレーナーもハートレートセンサーもケイデンスセンサーもダイレクトに接続できてしまいます。そう、iPhoneならね。
Bluetoothでトレーナーやセンサーと通信しまくりながら、3D動画を表示し続ける。CPUには思い切り負荷をかけ続けることになるので、バッテリーの消費量が半端なさそうで心配になります。
なんですが、HDMIコネクタにはlightningの入力端子も付いているので、バッテリーの残量が不安なら充電しながらZWIFTできてしまいます。つまりバッテリー周りの不安も無しです。
これは…何というか、もはやApple TVの必要性を感じないレベルかもしれません。
気になるところはここ!…だけ?
セントラルパークのコースをNY旅行の思い出に浸りながらぐるぐる周回してみましたが、iPadやApple TVを使ってZWIFTしているときと映像に大きな違和感を感じることは終始ありませんでした。
坂道で負荷のかかりやケイデンスに応じたアバターの脚の周り方なども、普通過ぎるほど普通。iPhoneをメインマシンにした大画面でのZWIFTを、当たり前に楽しむことができてしまっています。
地味に嬉しいのが、画面比率が4:3のiPad版では表示されない後続車タブが、iPhone版だとキチンと表示されること。PCやApple TVなど他のデバイスと、画面の仕様に差がほぼないというのは「機能を制限されてる感」がなく、たいへん素晴らしいです。
▼iPhoneのZWIFT画面は、画面中央上部の時計表示と後続車タブが出ます。iPad版とApple TV版の、いいとこどり仕様。
また、画面タッチでの操作なるため、どえらく使いにくいリモコンでの操作を強いられるApple TVより操作感は上かも。手が届きやすい場所にiPhoneを設置しておけば、たとえばRideON返しもサムズアップアイコンをタップするだけなので秒で対応が可能。
ほかにも、画面切り替えやスクリーンショットも、手元のiPhoneからすぐにメニューを呼び出せるので便利至極です。
▼サムズアップアイコンを表示すれば、すぐRide ONを送れる。近くのZWIFTER画面に移動する必要がある「Apple TV+コンパニオンアプリ」にはないスピード感。
気になるのは画面が小さい画面の拡大である、というのがわかりすぎるほどわかってしまうシーンがいくつかあること。ZWIFT中に他のアプリ、たとえばTwitterの画面をチラ見しようとすると、バーチャル世界で走行中だったハズの画面が全部Twitterになってしまうので没入感がもの凄く失われます。
あと気になったのはチャットの時にスクリーンキーボードを使うと、画面の大半がキーボードで覆われてしまうこと。これでは、グループライドでワイワイやりながら走るのは無理ですね。外部キーボード用意すればなんとかなるのかもですが。
▼グループチャットをしようとすると、画面がキーボードで覆い尽くされる。無理ゲー。
でもまぁ、そんなネガは多少あるものの、どちらも通常のZWIFTライドでは稀にしか遭遇しないケースでしかありません。普通に走ってる分には、別に気にする必要の無いところです。あれ?ということは、致命的なネガ、無くないですか?
もはやApple TV 4Kはイラナイ子…なのか!?
なんだか思いのほかあっさりと、HDMIアダプタを使ってiPhoneでZWIFTが普通に遊べてしまいました。致命的なネガもないとなると、もはやApple TV 4Kはイラナイ子になること決定…!?
あまりにも唐突に、風前の灯火となってしまったApple TV 4Kの存在価値。買って1年経たずして、はやくも物置の奥底にしまい込まれる運命を辿ることに?
と、その前に、もう一度だけApple TV 4Kをテレビにつないで、ZWIFTを起動させてみました。
…衝撃!!!
Apple TV 4Kからの出力映像は、画質が全然違う!まったく違う!圧倒的に違う!!!Very違う!!Awesome!!!!
もう説明不要なレベルで明白な、Apple TV 4Kの超スーパーウルトラ高画質。色鮮やかで、エッジがシャープで美しい。
自分のへっぽこアイでも、違いはわかりすぎるほどにわかります。普通に悪くない感じだと思っていたiPhoneからの出力映像が、途端に陳腐なモノに見えてしまいました。なんだこりゃあああ!
考えてみれば、iPhoneからの出力は所詮フルHD(多分)をアップコンバートしているに過ぎません。フル4Kの映像をヌルヌル動かせる、Apple TV 4Kのおそるべき映像処理能力はやっぱり伊達ではございませんでした。
ボーッと見ている限りでは、普通のガンダムだと思っていたモノが、比べてみてしまうとガンガルとνガンダムぐらい違って見えます。リモコンの使い勝手が少々悪かろうが、この映像品質の前では些細なことに過ぎないと改めて思い知らされようとは…。完全に降参です。
美しく色鮮やかな高品位映像をTVの大画面で表示してZWIFTを楽しみたいなら、やっぱりApple TV 4Kは最高レベルの選択肢。当たり前すぎるほど当たり前ですが、やっぱり4Kディスプレイには4K映像を入力して表示させるのが至高です。
▼iPhoneの映像をHDMIアダプタ経由で映した画面。離れて見てれば気にならないレベルではあるものの、エッジがにじむ(縮小されてるとわからないかも…)。
▼Apple TV 4Kからの出力映像。圧倒的にエッジがシャープで鮮明。4Kディスプレイには4K映像!というのを、思い知らされる。
まとめ
「iPhone+HDMIアダプタ+4Kディスプレイ」でのZWIFTは、普通に遊べる映像品質と操作感で実用的。動きもスムーズですし、目立った不満は無いです。
なので「手持ちの機材が揃っていて、予算を抑えたいときの選択肢」としては「全然あり」と断言できます。
※iPhone 7S+純正アダプタでの実験結果による。
ちなみにディスプレイ側が低解像度の入力を画面表示するときに、アップコンバートする機能を持っているかによっても表示品質は変わってくる模様。ウチの機材で実験してみた限りでは、
- 4Kテレビ(たぶんテレビ側にアップコンバート機能がある)⇒結構キレイ。
- PC用4Kディスプレイ(たぶんアップコンバート機能は無い)⇒実用レベルだけど、ジャギー感はテレビより多い。
という感じでした。とはいえ、さすがにこれ以上の検証環境は持ってないので、ここは次の人柱の方のレビューを待ちたいところです。
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