「実写+3DCG」のARバーチャルサイクリングサービス「Rouvy」は、今どうなってるの?

皆さん、はははは─── 初めましてっ!!!わ、私、く、黒澤ルビi…すみません!すみません!! 泣き虫で臆病だけれど、名家のお嬢様だけあって芯は持っている駄文書き、nadokazuです。

去年書いた記事の「増補版:ZWIFT以外のバーチャルサイクリングサービスを、わかる範囲でまとめたまとめ。」で取り上げた「Road Grand Tours」がトンでもないバージョンアップの末に、ZWIFTにはない「遠出感」を感じられるサービスになっていてビックリ仰天したのは、記憶に新しいところ。

参考 RGT(Road Grand Tours)関連記事

しかもプレミアムサービスが期間限定で無料!ということで、ZWIFTとRGTを気分でとっかえひっかえして、かなり幸せなバーチャルサイクリング生活を送っています。これでRGTのコース数が、もうちょっと増えてくれればねぇ…。

と、無意味な妄想に浸る日々の中で、ふと思いました。

前の記事でレビューした、その他のバーチャルサイクリングサービスは、今どうなってるんだろう…。「VirtuGO」みたいに、サービス終了になってしまってはいないだろうか?

そんなわけで、まずは実写の走行映像に3DCGをオーバーレイさせる「ARモード」というほかにない特徴を持った、バーチャルサイクリングサービス「Rouvy」の最新版を試してみることにしました。ピギィ!

さすがに画面の様子や動きを文字と静止画で伝えきるのは無理がありすぎなので、動画作ってYoutubeにアップしました。読むの面倒な方はそちらで!

やっぱり、バージョンアップされていた!

かなり久しぶりに訪れた、「Rouvy」のサイト。日本語でのサポートは皆無なので、「意味不明のアルファベットが並んでいる」という情報しか得られません。うゆ。

仕方が無いので最新版のアプリをダウンロードして、サクサクッとインストールしました。そう、ウェブでいくら情報を収集したところで、本質のひとつの側面しか捉えることはできないのです。なにごとも、まずは自分でトライして体験することが最重要!リアルな自分の体感こそが、いちばん大事ですよね!

あ、念のため申し上げますが、小学生に余裕で敗北するレベルの英語力を棚に上げて無理な言い訳をしているわけでは決してありませんよ?

アプリを起動してみると、やっぱりバージョンアップされている様子。もうスプラッシュ画面から、グッと洗練されたものになっています。

▼新スプラッシュ画面

Rouvy 新スプラッシュ画面

▼旧スプラッシュ画面

Rouvy 旧スプラッシュ画面

それだけでなく、以前は無かったスマートフォンアプリも用意されていて、最近のトレンドに遅れることなくガッチリ周辺を固めてきた感じです。これは期待できそう!

トレーナーやセンサーとの接続は、ANT+とBluetoothに対応している様子。うちはBluetoothで環境を作っているのですが、あっけないほどスムーズに認識されました。事前に動画のダウンロードも済ませてあるので、まったくの苦労レスで走行開始準備完了です。

▼センサー接続画面

Rouvy センサー接続画面

飛び出す標識!飛び出す標識はどこ!?

さてさて、以前「Rouvy」のARモードを初めて試したときに受けた最大の衝撃は、「すっぽーん!」と地面から勢いよく斜度の標識が飛び出してくるという、あまりにも謎すぎる演出でした。

▼地面からCGの標識が飛び出す。「Rouvy」のARモードは、人類にはまだ早すぎた。

Rouvy 地面からCGの標識が飛び出す

この謎演出がどうなってるかなー?というのが、いちばん気になっていたところなのですが、複数のARコースを走ってみた結果は

「無かったことにされている」

でした。

この「飛び出す標識」は、斜度が変わるごとに表示されていたので、もう走っていると次から次へと、とんでもない頻度で出てきてウザイことこのうえありませんでした。それが出なくなっていて、かなりホッとする反面ちょっとさびしいかも…。

それはさておき、この飛び出す標識以外は走行画面のUIにウルトラ大規模な変更は入ってなさそう。3DCGオブジェクトの精細感がアップしたりはしているとはいえ、4K解像度でZWIFTしたときのような感激は正直ありません。ただ、全体的なサービス品質は、去年試したときよりも、間違いなくググッと底上げされている印象です。

2K解像度の実写映像データが追加。もちろん容量激増!

以前と変更されているポイントのひとつが、走行画面の実写映像に2K解像度のデータが追加されたこと。解像度が上がっているぶん、映像が高精細になっています。一層の高画質化を果たした、と言えるでしょう。ただ高解像度データは、そのぶんファイルサイズも巨大です。

いくつかのデータをダウンロードしてみましたが、最低でも1GB以上。中には5GBを超えるものもあったりして、回線とストレージ容量が容赦なく圧迫されます。

▼ダウンロードした動画の一覧画面

Rouvy ダウンロードした動画の一覧画面

まぁ、圧縮するにも限界がありまくる映像データですし、解像度のぶん容量は大きくならざるを得ないので、これは仕組みとして仕方がないところ。

もちろん、「これ絶対コンシューマー機で撮ってるでしょ?」とか「ダイナミックレンジもうちょっとどうにかならないの?」などと、素人目にも思わせる映像品質だったりするのは去年から変わっていません。なんですが少なくとも解像感/精細感に限れば、この容量激増ぶんを納得させるだけのことはある。と、個人的には思います。

Rouvyサイトで、映像データは事前チェックできる。

実写映像を使ったサービスでは、走行映像の品質がバーチャルライドの体験品質にほぼ正比例します。なんですが、一部のサービスの一部の映像には、かなり低品質の映像が紛れ込んでいたりしました。特にユーザがアップロードした動画は、撮影機材とスキルの差があまりにも顕著です。

「せっかく時間をかけてダウンロードしたのに、再生してみたらダメダメ映像!」

こんな悲劇は、撲滅しないといけません。

ちなみに「Rouvy」の場合は、サイトでログインすればブラウザ上で映像がプレビューできます。これで品質を確認してからダウンロードすれば、ハズレ映像を避けることが可能です。これはありがたいですね。感謝すルビィ!

▼ブラウザ上で事前に動画のプレビューができる

Rouvy ブラウザ上で事前に動画のプレビューができる

▼全画面表示でのプレビューも可能

Rouvy 全画面表示でのプレビューも可能

走行映像の元データと走行時に表示される映像の品質は、一致しない。

そして、気付いてしまいました。走行映像、アプリでの走行画面ではあきらかに品質が落ちてますね。たとえば周辺部の歪みやカクカクとした挙動。標識の文字が読めないレベルの乱れ。また、元の映像が持っている解像感が、走行画面になるとハッキリと低下します(全画面サイズで比較しないと解りづらいかも)。

▼ブラウザでのプレビュー時

Rouvy ブラウザでのプレビュー時

▼走行画面での表示時

Rouvy 走行画面での表示時

まぁ、トレーナーの出力に連動して挙動を制御しないといけないので、仕方ない部分はあるかもしれませんが、ここは体験品質に直結するところだけに、もう少しなんとかして欲しいところです。がんばルビィ!

3Dオブジェクトの配置は、わりと雑な感じ。

それと「Rouvy」のUSPである、「実写+3DCG」のAR機能は、去年からどこまで進化したかというと、あんまり進化してないかも。

アバターをはじめ、スタート/ゴールのゲートなど画面に配置される3DCGオブジェクトなのですが、映像の光源位置とCGの光源位置がまったく合ってなかったりして、わりと雑に置かれているんじゃないの?という感じが否めません。

▼太陽が前にあるのに、アバターの影が前方に落ちる

Rouvy 太陽が前にあるのに、アバターの影が前方に落ちる

▼とってつけた感が拭いきれないゲートの3Gオブジェクト

Rouvy とってつけた感が拭いきれないゲートの3Gオブジェクト

まぁ、普通に考えて無茶苦茶な手間がかかる作業ではあると思うので、無い物ねだりのアイウォンチューではありますが。

実写映像の圧倒的な情報量だから得られる、バーチャルゆるポタの深い没入感。

というわけで、3DCGではなく実写映像を使ったバーチャルサイクリングサービスを、かなーり久しぶりに使ってみました。

「Rouvy」はあらゆる面で驚くほどイイ感じに進化していましたが、実写映像を使っている以上は「撮影車両が信号で止まっちゃうと、映像が不自然な動きになる」とか「前を走っているクルマやライダーを撮影車両が追い越さない限り永遠に追い越せない」という違和感は思いっきり残っています。まぁ、コレ原理的に対処のしようがありませんからね。

なんですが、「画面に映っている場所で、自転車を走らせている」という圧倒的なリアリティと没入感は実写映像の情報量ならでは! という思いを新たにしました。

街中の走行映像で走っているときは、ニューヨーク旅行に自転車持って行って走ったときにかなり近い気分の上がり方でした。このバーチャルゆるポタ感。実に素晴らしいです。

また、ある映像では走り出して間もなく、明らかに自動車専用であろう道路を走っています。コレはヤバい!ヤバい!ヤバい!という警告が脳内から発し続けられて、かなりの焦りに苛まれました(バーチャルでコレなのに、リアルで首都高を自転車で走った搾取的食品配送仲介業者の下請個人事業主は、なにも感じなかったのだろうか…?)。

▼自動車専用道路ですよね…ここ

Rouvy

どれだけ作り込まれた3DCGでも、こんな感覚はまだまだ再現できないでしょう。超えられない壁があるのを感じます。退却すルビィ!

さてさて、そんな「Rouvy」のお値段は?

月額8米ドル。年間のサブスクプランだと、6.25ドルです。為替レートの変動や決済サービスの手数料を差し引いても、明らかにZWIFTより安価に収まるでしょう。

Rouvy

2週間は無料でトライアルできますから、実写サービスならではの走行感覚、そしてARモードといった他のサービスには無い機能をぜひぜひ体験してみることをオススメしたいです。

特に「今までZWIFTでしかバーチャルサイクリングをしたことがない」という方は、バーチャルサイクリングの新しい側面を見られると思います。

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