ツール・ド・フランス2022の第12ステージで3位に入賞したクリス・フルームがYouTubeチャンネルを更新、コペンハーゲンでのチーム・プレゼンテーションから7月14日のラルプ・デュエズまでのいくつかの話題に触れています。
スポーツについての見方が変わった
第5ステージで使ったバイクのカスタマイズ(Maxxis Velocita 30mm, Black Inc 45mm, チェーンリングは54/42, バーテープは2セット分巻いた等)や、ピドコックの印象(あいつの下りはネクストレベル。あの速度でコーナーに入ろうとは思わないよ!)等々、話題が盛りだくさんなのでじっくりご覧いただくとして、個人的には動画の最後でこんなことを語っていたのが印象的でした。
以下、14:33頃からの抄訳です。
スポーツについての私の見方は過去何年かで少し変わってきました。ただ勝利することや、圧倒的で支配的なパフォーマンスを発揮するということではありません。人がスポーツから想像するのは、たとえばそういうものでしょう。誰にもロールモデルやヒーロー、尊敬する人がいて…
(しかし)アスリートとして、スポーツマンとしてこの立場にいる者としては、私にとっては、ですが、誰でも自分なりの方法で逆境に立ち向かえるのだと示すこと、が本当に大事なのだと思います。前進すること、打ち負かされても立ち上がり、ハードルを克服し、バリアを壊していくこと。私が少しづつやっているのはそういうことです。時間はかかりましたし、本当に辿り着きたい状態になるにはこれからまだ時間がかかりますが、間違いなく正しい方向に向かっていると思います。皆さんのメッセージや激励、サポートにお礼を申し上げます
2019年の落車による大怪我と地味で長いリハビリから3年、ツールで久しぶりの快走を果たせたことに本人も大きい喜びと手応えを感じているようですね。
海外掲示板などを眺めていると、フルームやサガンやキンタナといった名選手達も、もはやピークを過ぎた過去の人であり、今回のツールで大活躍することはないだろう、という声が目立つのですが、そういう意味での「大活躍」ではないとしても、フルームはアスリートとして何らかの価値を届けられるはずだ、と考えているのでしょう。ますます応援したくなりますね。