北欧諸国ではアウトドア活動向けのシェルターが充実しているように見えます。下はデンマーク南東部のKolding(コリング)という自治体にある、Dybvadbroという旧私鉄駅の敷地に整備されているシェルター。
Dybvadbroにはこうしたシェルターが6つあり、近くには炊事のできる焚き火台やトイレも整備されているそうです(公式サイト)。Instagramでも#dybvadbrostationで検索するとたくさん写真が出てきます。板張りの回廊を伝って自転車も入ってこられるらしい。日本の山にある「避難小屋」の開放的なバージョンが平地にもある、というイメージでしょうか。
デンマークを自転車旅行してきたという人が、Dybvadbroは同国内ではいちばん良いシェルターだったと海外掲示板で紹介していました(リンク先にも写真あり)。電源や食器洗い用の石鹸もあったとか。水辺に面しているのはテラスで、3人が寝袋を敷いて眠れるスペースもあったそうです。ここについては利用料金は無料で、宿泊も可能。水が近いと蚊や虫が心配ですが、先月投稿されていた情報を読むと蚊については大丈夫だったようです。下は同地の焚火場の写真。
デンマークにはこうしたシェルターが、有料・無料含めて多数あり、アプリやウェブサイトで検索できるとのこと。寝袋とパッドさえあれば気軽に自転車旅行できるのでかなり羨ましい環境ですね。上のDybvadbroについては開放感がありそうで泊まってみたくなります。テント泊ともホテル泊とも違う体験になることでしょう。
先の海外掲示板によると、こうしたシェルターがデンマーク・スウェーデン・フィンランド・エストニアのほか、スコットランドやニュージーランドにもあるのだそうです。
日本でも廃線跡地や道の駅近くにこうした宿泊可能なシェルターが整備されたら嬉しいのですが、法律の関係で難しいでしょうか。北欧には「自然享受権」という慣習法があり(Wikipedia)「土地の所有者に損害を与えない限りにおいて、すべての人に対して他人の土地への立ち入りや自然環境の享受を認める権利」が保証されているのだそうです(短期滞在を含む。ただし一定の制限あり)。
一方で、英国や米国では野宿を禁止する自治体が増えてきているというニュースを何かで読みました。バイクパッキングをする人はそれで少し苦労することがあるようですが(そのため多くの人が”stealth camping”をしているらしい)、北欧だとそうした制限が比較的少ないのかもしれないですね。