破壊された建物から立ち上る火炎。飛び散る残骸。男は遠くから、なすすべもなく眺めているしかない。両手を高く上げているが、それが意味しているのは降伏なのか、「イエーまたやっちまった」なのかは不明である。
という感じのこのミームですが、タイトルは「ディスクブレーキを自分でブリードする時の様子(When you try to bleed your own disc brakes)」となっています。
キャプションにはこんなことが書かれています。
辺り一面ミネラルオイル。3.5時間の作業の後でもちょっとしか効かないブレーキ。主人の罵り声に恐れをなし隅っこに隠れる犬。自転車メンテは楽しい。
ディスクブレーキのブリードやオイル交換は特に難しくない、簡単だ、何言ってるんだ、という方もいるかもしれません。上の投稿にも「そんなに大変ではまったくないよ。5分もかからないよ」というコメントがあります。
さてこのブリーディングの大変さについて町の人は:
- プロのコツを教えよう。パッド全体にオイルが垂れてしまっても、取り出して火で炙ればいいよ
- (上の人に)本当のプロのコツっていうのは、ブリード前にパッドを抜くことだよ
- (上の人に)わかってるさ。ブリード後にパッドを入れ直してからあちこちオイルだらけなのに気付いた時のことを話しているのさ
- こういう作業は有能なプロに任せるんだ…
- MTB乗りが笑ってるぞ! そんなことはもうとっくに経験しているんだよ、15年前に
- ミネラルオイルだと。シマノが悪いと思ってるのか。スラムを試してみることだ(泣)
- 誓って言うがクルマのブレーキのブリードはロードバイクよりも簡単だ
- (上の人に)クルマの作業は多くが簡単だ。小難しいものはない。僕はクルマのヘッド・ガスケットを交換したけど自転車のブレーキパッドをわざわざ自分で交換することはもうないだろうね
などと語っています。
オイルが付着したブレーキパッドをあぶる(torchする)と復活するんでしょうか(普通は一度オイルが付着したパッドは極端に性能が落ちるので廃棄するしかありません)。クルマのほうが作業が簡単だ、という話もなかなかおもしろいですね。
「ミネラルオイルだと。シマノが悪いと思ってるのか」というコメントですが、一般にシマノやTRPなどで採用されているミネラルオイルは人体や塗装へのダメージが(比較的)少なく、逆にSRAMで採用されているDOT系のフルードは皮膚にも塗装にも良くないと言われています。故に「自分でやる」場合はSRAMのほうが若干ハードルが高そうです。
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なお自己責任ですが、メーカー純正フルードでなくても「ミネラルオイル」が指定されている場合なら他社製オイルでも普通に使える印象があります(保証はしません)。ただミネラルオイルが指定されている製品にDOT系オイルを使ったり、その逆はやってはいけないと言われています。
また、作業時はオイルが皮膚に触れないようゴム系の手袋(ニトリルグローブなど)はもちろん、DOTオイルを扱う場合はゴーグル的なもので目を保護したほうが良いそうです(液が目に入ると失明することがあるそうです)。
私自身の経験では(といっても50回も100回もやったことがあるわけではなく、せいぜい20回くらいだと思います)、
何のためにブリード(あるいはオイル交換)するか、どうやればうまくブリードできるか、頭で理解するのは難しくはないけれど、どんなに慎重に丁寧にやろうとしてもオイルは毎回床に飛び散る
という感じです。
なので作業前は床が痛まないよう何か敷きます。最近はビニールのゴミ袋を2枚用意して、カットして広げた上にワークスタンドを置くことが多いです。
拭き取りにはイソプロピルアルコールが便利
垂れてしまったオイルについては、油分なだけに普通に拭いてもなかなか取れません。私はイソプロピルアルコールをワイプオールに含ませて使っています。するとパーツも床もすぐにきれいになります。
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ブリーディング作業時、私はこんなふうにしてます、こういうコツがあります、といったご意見がありましたら是非教えて下さい!