オーストラリアで少し変わった事件があったようです。まずはこの動画をご覧ください。ロードバイクが燃えています。
An electric bike has exploded into flames at Montacute, burning its elderly rider and sparking a dangerous scrub fire. @EdwardGodfrey9 #9News pic.twitter.com/IsuZ2C5ctX
— Nine News Adelaide (@9NewsAdel) 2019年1月14日
Forbesによると事件の顛末はおよそ次のとおり。
- 79歳のオーストラリア人男性Gary Ryan氏はアデライードの有名な丘をロードバイクで走っていた
- 彼の愛車はPinarello Dogma F8。電動ハブモーターを後付けしていた
- 事故はアデライードから20kmの場所にあるCorkscrew Roadの坂で発生
- その坂は南オーストラリア州で最も有名な坂のひとつで過去にツアー・ダウンアンダーのコースに組み込まれたこともある
- Ryan氏のロードバイクはヒルクライム中に発火。彼は自転車を投げ捨てた
- サドルバッグの中のCO2ボンベも引火して爆発した
- CO2ボンベは爆発すると弾丸のようになり自転車に近づけなかったという
- 茂みに火が燃え広がったが通りがかった消防車によって消火された
ピナレロはe-bikeも製造販売していますが、この男性が使用していた電動ハブモーターはピナレロ純正などではなく、素性のわからないものだったようです。オーストラリアの法律は知りませんが、日本でこれをやると違法です。
組み付けをした人間は「普通絶対こういうことはないから、ショートでもしたんだろう」とうそぶいているとのことですが、低品質のリチウムイオンバッテリーを搭載した韓国製スマートフォンや中国製電動キックスクーターが発火した、爆発した、という話はよく耳にします。この事件も電池の品質によるものでしょうか。
Pinarello UKのRichard Hemington社長は、こういう改造をすると製品保証は無効になり、保険も効かない、さらに与えた損害について責任を負わされるだろう。そしてピナレロのe-bikeはFazua社との協業のもと最高水準で、あらゆる法的要件を満たした上で製造されている、とコメントしています。
なおリンク先の記事末尾では専門家の話として、e-bikeは夜ではなく昼間に人が見ている環境で充電することを推奨しているとのこと。また充電済み・使用済みリチウムイオンバッテリーは耐火性のある袋や箱に入れたほうがいいんだとか。でもそこまでやる人はどれだけでいるでしょうか。
いずれにせよe-bikeで使われるようなバッテリーは大容量なので、素性のよくわからない電動ハブモーターなどを室内保管されている方は真面目に気をつけたほうが良いでしょう。大容量の中華製バッテリーを大量に持っている方はそばに消火器を置いておきましょう。
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