SRAMトリガーシフターのインナーワイヤー交換方法について解説します。本記事ではGXのシフターを扱いますが、基本的な手順はX0をはじめとするハイエンドモデルも同じです。
カバーを外してワイヤー交換
まずシフター・ディレイラーを最小スプロケット(トップ側)にした状態でディレイラーからインナーワイヤーを外し、インナーエンドキャップも取っておきます。この記事ではシフター本体をハンドルバーから外して作業していますが、やり方を理解していれば外さなくても作業できます。
最初に上の写真のまんなかに見えているボルトをヘックスレンチでゆるめます。GXの場合はM3です。
ボルトをゆるめるとカバーを取り外せます。するとこんなふうにメカが露出! 蚊取り線香みたいなバネが入っていておもしろいですね。
上の写真では銀色の「タイコ」の部分がちょうど引っ張り出しやすい位置に見えていますが、もしこの位置に来ていなかったら取り出せないのでシフターをカチカチ押して移動させます。
その後はワイヤーを右から左へ押し出しますが、タイコが出口にひっかかってなかなか出ないことがあります。その時は下の写真のように1段戻したり、先の尖ったものでタイコを持ち上げたり、蚊取り線香状のバネをちょっと持ち上げると出てきてくれます。
頭が出てきれくれました。あとはワイヤーを抜くだけです。
シマノのインナーが一応使える
交換用のインナーワイヤーは今回シマノ製品を用意しました。SRAMのワイヤーは入手性が良くありません。互換性ですが、厳密にはワイヤーの太さが微妙に違うのですが(SRAM純正のほうが少し細い)シマノのワイヤーでも問題なく使えます。
シマノ製シフトインナーワイヤーの4つのグレード
シマノのシフトインナーには以下の4つのグレードが用意されています。
- ポリマーコーティング(DURA-ACE, ULTEGRA, XTR)
- オプティスリック(XT, 105, Tiagra)
- ステンレスチール
- スチール
が、画像は安価なステンレスチールのもの。500〜600円です。シマノのシフト用インナーワイヤーはロード・MTB共通で使えます(ブレーキインナーはそうは行かないので注意)。
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ワイヤーが出てこない時
今度はワイヤーを通していきます。この時も出口につかえて先端がうまく出てくれないことがありますが、写真のように穴が入っているオレンジ色の部分を出口付近までシフトダウンさせて穴と出口がまっすぐになるポイントを探すとうまくいきます。
できあがりました。あとはフタを閉じてバイクに取り付け調整して終わりです。
SRAMもシマノもMTB用シフターはロード用シフターと違ってフタを外すひと手間がありますが、やってみれば簡単です。
ワイヤー交換にはケーブルカッターが必須
なおインナーケーブル・アウターケーブルともに良いカッターは絶対に必要です。特にアウターケーブルを水平にきれいにカットするためには必須。
私が愛用しているのはSHIMANO TL-CT10というモデルですが、インナーエンドキャップをかしめることもできます。現在はTL-CT12が後継モデルになっているようです。
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