Canyon Aeroad CFR 新型コクピットでよみがえるクイルステムの伝統

Canyonの新型Aeroad 「CFR」が各所で話題ですが、なんと言っても最大の目玉はコクピット。後述するように賛否両論はあるようなのですが、3分割式のハンドル、そしてクイルステムを思わせる高さ調整と固定方法は他社製品とは全く違う面白いものです。

Canyon Aeroad CFR

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CP0018 Aerocockpit

新型Aeroad CFRに搭載されているのがCP0018 Aerocockpitという一体型のハンドル・ステムです。一体型ではありますが、3分割式です。え、どういうこと!?

Canyon CP0018 Aerocockpit

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4本のボルトでハンドルの両サイドを着脱できるようになっています。ちょうどバーテープを巻き終えるあたりのエリアですね。ケーブルは勿論外す必要はありません。車載は勿論、輪行で最高に便利そうな仕様です。

しかも着脱できるだけでなく、長さが調節可能です。とはいえ無段階式ではなく、-10mm, 0, +10mmという三択式。基準値から見ると合計で-20mm〜+20mmに可変する仕組み。

Canyon CP0018 Aerocockpit

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ハンドルの取り外しにはT25 Torxを使います。締結トルクは6Nm。輪行で使いたい方は携帯できるコンパクトタイプのトルクレンチが必要ですね。

クイルステムの遺産

3分割式ハンドルも衝撃的ですが、ステムがまた面白い。15mmの範囲で高さを調整できるのですが、中がどうなっているかというと…

Canyon CP0018 Aerocockpit

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ステムがフォークコラムを覆うように差し込む構造。ステム上のラバーキャップを開いてボルトを締めてベアリングの玉当たり調整をするのはアヘッドステムと同じですが、ステムの固定にはサイドのクランピングスクリューを締めます。すると中にあるウェッジがフォークコラム内壁に圧を与えて締めていく仕組み。

Canyon CP0018 Aerocockpit

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これはクイルステムに着想を得たそうです。クイルステムはフォークコラムの内側に差し込みますし、ステムの固定も上からではありますが、クイルステムの伝統が思いがけないかたちで現代によみがえった感じがあって、1インチスレッドのスチールバイクに乗ったことがある方は嬉しくなりますよね。

ステムの着脱には4mmヘックスビットを使用。玉当たり(プリロード)調整にはキーのようなものを使っているのが下の動画で見えますが、これは専用ツールだそうです。

賛否両論?

このCP0018 Aerocockpitは電動コンポ専用です(スペースの制限から)。斬新なギミック、しかも便利、そして懐かしい! と話題沸騰間違いなしの一体型ハンドルステムですが、一方で海外サイトでの意見を見ていると、

  • 3分割式ハンドルは折れたりしないのか、スプリンターでも使えるのか
  • 訴訟待ったなし
  • 可変とは言ってもステムの長さが変えられないのが惜しい!
  • ベアリング調整の工具をなぜ専用品にした

といった懸念や不満の声も聞かれます。さすがにハンドルが折れたりしたら大リコールになってしまうので、そのあたりは相当の強度マージンを確保しているに違いありませんが…

Canyonとしてはユーザーがすぐに乗れる・プロショップに依頼することなく自分で調整して乗れるように、という利便性向上の面、発送時の梱包作業の簡略化やカスタマーサポートの負担軽減という2つの思惑があると思いますが、皆さんはこのコクピット、どう思われるでしょうか。

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