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ツール・ド・フランス2022を支配した3人のイケメンを振り返る【ヴィンゲゴー・ポガチャル・ファンアールト】

今年のツール・ド・フランスはここ数年で最も刺激的な展開で興奮した、楽しめた、と世界のサイクルロードレースファンが絶賛しています。私自身も久々に大部分のステージをライブで観戦する夜が続きました。ツールは一時コンテンツとしての形骸化も危惧されていたほどですが、今年の視聴率は爆上がりだったのではないでしょうか。

この記事では今大会の主役となったヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク出身・Jumbo Visma)、タデイ・ポガチャル(スロベニア出身・UAE Emirates)、ワウト・ファンアールト(ベルギー出身・Jumbo Visma)の3人が残した名シーン等を雑感を交えて振り返ってみます。

ファンアールト翼さずけられる

ワウト・ファンアールトには、こんなに登れて粘れるスプリンターがいるのか、とその底力とポテンシャルに終始驚かされました。今回の戦いぶりだけでも凄いものがありましたが、身体を絞ってグランツールに臨めば将来的に何度も総合優勝する選手ではないでしょうか。第4ステージの「翼さずけられました」フィニッシュ(両腕で羽ばたく真似をした)もインパクト大。

記録にも残りましたが今大会ではそれ以上に記憶に残った選手となったのではないでしょうか。レッドブルも個人契約しておいて良かったと思っているのは間違いなし。エナジードリンクは私は普段モンスターエナジーを選ぶのですが「こんな翼生えるんならこれから俺もレッドブル飲むわ!」と思ったほどです(広告効果は絶大だったはず)。

▼ ファンアールトのRed Bullロゴ入りヘルメットを見て「なぜ彼だけ?」と気になった方は下の記事をどうぞ

ロードレースではRed Bullのヘルメットをかぶっても良いの? ファンアールトはかぶりピドコックはかぶらない その理由とは
ワウト・ファンアールト(Team Jumbo-Visma所属)選手のヘルメットを見て「あれ?」と思ったことがあります。Red Bullのロゴが映えているからです。エクストリーム・スポーツの世界では珍しくないこのロゴ、ロードレースの世界では新...

あとレースとは全く関係がないところですが、ファンアールトもヴィンゲゴーもポガチャルも超イケメン。ポガチャルは天真爛漫・純真無垢に見えるわかりやすい陽キャ清純イケメンですが、ファンアールトとヴィンゲゴーはモデル系の立派な顔立ちで、映画で性格俳優も務められそうな雰囲気。このまま映画やマンガに出てきそうなほどです。

伝説の自転車漫画「シャカリキ!」に登場するメインキャラクター、野々村輝(テル)・由多比呂彦(ユタ)・鳩村大輔を思い出しました。ファンアールトは鳩村かな!?

ポガチャルとヴィンゲゴーの美しい?友情

ポガチャルとヴィンゲゴーの対決では、軽く落車したポガチャルをヴィンゲゴーが待ち、追いついたポガチャルが「ありがとう」と手を差し伸べ2人が握手したシーンが「これぞスポーツマンシップだ・フェアプレーだ」と世界中で大きい話題になりました。

ヴィンゲゴーは確かに「フェアに勝ちたい(相手の落車によって勝ちたくない)」と思ったのかもしれません。しかしポガチャルに差し伸べられた手を握り返すまではやや間があり、こいつはどんな状態なのだろう、何故手を差し出しているのだろう、と神経を張りつめさせて冷静に観察・分析しているようにも私には見えました。

ポガチャルを待てば、独り高速でダウンヒルを続けるリスクを回避できるかもしれない。ここで貸しを作っておけば、ポガチャルはこの先仕掛けにくくなるかもしれない。仲間のセップ・クスとティシュ・ベノートも追いついてこれる…

待っててくれてありがとう!

ハッ、と我に返り、手を握り返すヴィンゲゴー… ポガチャルを待つあいだ、上のような思考がヴィンゲゴーの頭の中にあったのか、なかったのか。本人にさえわからない無意識のレベルで、複雑な戦況分析が行われていたのだろうかと思ったりしました。「美しいスポーツマンシップ」という表現だけでは片付けられない、非常に多義的で興味深いシーンでした。

今年のツールでは両手の指で数え切れないほどの名場面がありましたが(ここ数年ではやはり珍しい)、皆さんの記憶に残ったのは何でしたか。是非Twitter等で教えて下さいね。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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