調整可能なジオメトリーはグラベルバイクの次のトレンドになるのだろうか、という面白い記事がroad.ccに出ていました。
参考 Tech Trend: Is adjustable geometry the next big thing for gravel bikes?
スライド・ドロップエンドでホイールベースを変更
Trek Checkpointはスライド・ドロップエンドを採用していてホイールベースを変更できます。シングルスピード化もできます。これは特に目新しい機構ではありませんが、多段式のバイクでも使えるものが増えてくると面白そうです。
マルチレイク・フォークでトレイル量を変更
Cervélo ÁSPEROはフォークに「トレイル・ミキサー」を採用し、パーツを逆に取り付けることでホイールが650Bでも700Cでも近いトレイル量(フォークレイク)を得られるとされています。
関連 サーベロの最新グラベルレーシングバイク「ÁSPERO」目指すのはスピードとコントロールの両立
GTのアドベンチャーバイクGradeも2020年モデルで「Flip Chip 」という同様の機構をフロントフォークに採用しています。55 mmと70 mmの2つのオフセットを選べます。
Columbusのフォーク、Futura Crossもトレイル量を変更可能なモデルです。
国内ブラントでも東京サンエスが「OnebyEsu OBS-RBD 1.25TH ワンバイエス」という可変オフセットのフォークを出しました。
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可変式ジオメトリの背景事情
今後トレイル量やホイールベースをこんなふうに簡単に変えられる仕組みは、使用目的やタイヤサイズに幅があるグラベルロードなどでは一般的なものになっていくのかもしれませんね。
グラベル、と一言で言ってもレース的な走りをしたり、重い荷物を積載してツーリングに出かけたりと、そもそもがバーサタイル(多用途)なバイクであることがこのトレンドに繋がってきているのでしょう。
ただこのアプローチ、各社ともに発想が微妙に違っており、「どんなホイールやタイヤでも一定のトレイル値を維持できるように補正する」という方向と、「トレイル値を変えることによって乗り味を積極的に変える」という2つの方向があるように見えるので、このあたりはサイスポのような専門誌が詳しく実走インプレなどをやってくれると大変ありがたいですね。
八重洲出版 (2019-08-20)