Googleが6月3日の「世界自転車デー」にあわせ、同社のGoogleマップ・ブログで「Googleマップにおけるサイクリングルートの検索量」に関する簡単な統計データを紹介しています。やや驚きの結果が出ていて興味深いのでシェアします。
出典 Wheelie interesting Maps trends for World Bicycle Day – Google Maps (Official Blog)
検索ボリュームは国別ではドイツがトップ。都市別では…
記事の内容は概ね次の通りです。
- 自転車に関連する検索は世界中で増えている。フランスではGoogleマップでの自転車関連検索が2020年4月に比べて300%上昇している
- ニュージーランドの人々は2020年4月に比べて、30%多く「自転車ショップ」を検索した
- 世界的に見ると、人々は2020年よりも10%近く長い距離のルートを検索している。ロンドンでGoogleマップをサイクリングルート検索に使用した人は2019年夏に比べて10%長いルートを、サンフランシスコの人々は15%長いルートを検索している。アイルランドでは前年比で平均50%長いルートが検索されている
- Googleマップは10年前に自転車経路を導入し、その後30ヵ国以上にこの機能を展開した。サイクリングルートの検索量が最も多かった国のトップ5は以下になる:
- ドイツ
- アメリカ
- オランダ
- 日本
- フランス
- サイクリングルートの検索量が最も多かった都市のトップ5は以下:
- 東京
- アムステルダム
- ロンドン
- パリ
- ミュンヘン
- 米国でサイクリングルートの検索が最も多かった都市のトップ5は以下:
- ニューヨーク
- ロサンゼルス
- シカゴ
- サンフランシスコ
- ワシントンD.C.
走行距離が伸びているらしいことなどを含め、なかなか興味深いデータですね。ただ、データの読み方は若干注意が必要かもしれません。まず、集計期間は明示されていないので、過去10年の結果かもしれませんし、過去1年の結果かもしれません(テーマによっては前年同月比のデータもありそうです)。
また「サイクリングルートの検索ボリュームが多かった国や都市=自転車利用者が多い」という結論にもなるとも限りません。国や都市によっては、サイクリングルートが整備されている・わかりやすいものであるなら、検索する人が少なくなる可能性があります。
ユーザー属性も、スポーツサイクリングを趣味としている人なのか、用事があってどこかに行く必要のある一般の方が検索しているのかが不明です。
とはいえ大きい傾向を俯瞰した上で、へー中身はどうなっているんだろう、と思い巡らせてみるのはなかなか楽しいものです。
都市レベルで見ると東京がGoogleマップ上でサイクリングの経路が最も多く検索されている都市であるのは、自転車利用人口の増加も勿論あるでしょうし、自転車で向かう場合に最適な経路がわかりやすいとは言えない都市だから、かもしれません(こういう複数の要因が重なって1位になっているような気がします)。
いずれにしても国別で4位、都市別で1位という検索ボリュームの多さ。ロードバイクもママチャリもひっくるめて、日本は自転車大国のひとつと言って良いのかもしれません(ただし、これもGoogleマップが展開されてない中国などの国を考えると一概には言えませんけれども)。