「高たんぱく&低糖質」が売りのカップヌードルPROとシーフードヌードルPRO。地域によっては置いてあるコンビニも少なく、定番化するのか消えてしまうのか微妙なところですが、栄養成分を観察しつつ味比べしてみました。
筆者は最近「高脂肪・タンパク質ほどほど・炭水化物極小」のいわゆるケトジェニック・ダイエットの最中で、小麦粉は基本的に食べていません。果たしてこの「PRO」シリーズ、こうした糖質制限ダイエットでも使えるでしょうか!?
カップヌードルPRO
まずはしょうゆ味の「カップヌードルPRO」から。容器にデカデカと配置された「PRO」の文字。iPhoneにPROが出た時は「電話のプロって何だよ!!」と違和感を持ったものですが、カップヌードルのプロも然り。Twitter Pro同様、意味不明です。こういう「PRO」の使い方は「何かに特化した」という感じの意味になるのでしょうかね!?(廃人という意味ではないはずだ)
PROでないノーマルなカップヌードル(しょうゆ味)は351kcal、炭水化物44.5g(=食物繊維がほぼないので、そのまま糖質)ですが、PROは274kcal、炭水化物35.4g(うち食物繊維20.1g)。「糖質」とは「炭水化物マイナス食物繊維」から求められるので、このPROは糖質が15.3gとなります。糖質はノーマル版比で3分の1近くにまで抑えられているわけですね。
たんぱく質は10.5g(オリジナル)vs.15.2g (PRO)。脂質は14.6g(オリジナル)vs.16.8g (PRO)と、脂質よりたんぱく質を積極的に増やしている感じです。
ちなみにサイクリスト御用達のプロテインバー、「inバープロテイン・ベイクドビター」でたんぱく質が16.2g、糖質6.0g。糖質はカップヌードルPROのほうが多いですが、豊富な食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする(その結果、脂肪が蓄積しにくくなる)効果もあります。
さてお味のほうはと言うと… うまい!! 問答無用でうまい!! というか、はじめてカップヌードルPROを食べた時、私は数ヶ月ぶりに「麺」を食べたのでおいしく感じたのは当然なのですが、ノーマル版のカップヌードルに遜色ない味わいでした。ただし食物繊維が多いからなのか、必要な湯量はPROが10ml多めで、湯戻りが若干遅い感じはあります。
食感はほんの少しだけ「もそもそ」している感はあるかも。気になるのはそのくらいで、あとはノーマル版とどう違うんだろう、という感じです(ノーマル版の味をもはや覚えていないので意味がないかもしれませんが、少なくともケトン食中の人には満足できる味わいだと思います)。
シーフードヌードルPRO
お次はシーフードヌードルPRO。いまのところ「PRO」はしょうゆ味とシーフードのみの展開で、「カレー」はありません(恐らく小麦粉を増やさずにカレーPROを作ると、ノーマル版との味の違いが大きくなりすぎて糖質も増えすぎるからだろうか、と推測しますが、インドカレー風にスパイスだけでカレー風に仕上げたものが出てくれたらとても嬉しい)。
栄養成分ですが、写真下に「カップヌードルPRO」と「シーフードヌードルPRO」の数値を横並びでテーブルにしてみました。
カップヌードルPRO | シーフードヌードルPRO | |
熱量 | 274kcal | 298kcal |
たんぱく質 | 15.2g | 15.2g |
脂質 | 16.8g | 18.1g |
炭水化物 | 35.4g | 38.4g |
-糖質 | 15.3g | 18.2g |
-食物繊維 | 20.1g | 20.2g |
食塩相当量 | 4.8g | 4.5g |
-めん・かやく | 2.1g | 1.7g |
-スープ | 2.7g | 2.8g |
ビタミンB1 | 0.22mg | 0.58mg |
ビタミンB2 | 0.40mg | 0.40mg |
カルシウム | 105mg | 107mg |
プロテインは同量ですが、糖質はシーフードPROのほうが有意に多いことがわかりますね(脂質は「やや多い」という感じ)。ケトジェニック・ダイエットも様々なバリエーションがありますが、1日の最大糖質量は20g以下に抑えるというものが多いです。するとシーフードヌードルPROなら1日分の糖質に迫ってしまいますが、他の食事で糖質を摂らなければ許容範囲と言えるでしょう。
シーフードPROはしょうゆ味PROよりも糖質とカロリーがやや増えていますが、ビタミンB1はしょうゆ味PROの倍以上で0.58mg。成人男性のビタミンB1(チアミン)推奨摂取量は1日1.1gなので、その半分を摂れる計算になります。ビタミンB1は糖質の代謝を助けるので、糖質が増えている分これで補おうという作戦でしょうか。数値から開発者の考えが読める… というのは気のせい!?
味わい的には「シーフードPRO」も勿論美味しいのですが、ノーマル版シーフードに比べると少しだけあっさりしているような気がしました。しかし満足感は十分以上。個人的には「しょうゆ味PRO」のほうがノーマル版に近い味かな? という印象でした。
これでサイクリングの大休止中に、外の空気と風景を楽しみつつ糖質OFFの温かいカップヌードルを楽しめますね。
▼ お湯はサーモスで十分温かい!
おまけ:筆者が実践中のケトジェニック・ダイエットの内容
私も例外なくコロナ禍で少し体重が増えました。またヒルクライムや登山活動でもっと楽をしたいので、数ヶ月前から久々にケトジェニック・ダイエットを再開しています(体重が増えるたびに周期的に実践しています)。ご参考までに筆者が実践中のケトジェニック・ダイエットの内容をご紹介します。
- 糖質は1日20g以下に抑え、極力ゼロに近付ける(必然的に穀物やでんぷんが対象外になる。調味料や飲料の成分にも気を付ける)
- 1日の食事は2回以下にする
- 1日のうち18時間は何も食べず、残りの6時間以内に食事を終える(インターミッテント・ファスティング)
- 脂質は多め、プロテインほどほど、炭水化物(糖質)は極小という構成にする。総カロリーは計算しない(体重減少が停滞期に入ったら脂質とプロテイン摂取量を減らしていく)
- ミネラル不足を補うため、アブラナ科の葉物野菜(ブロッコリー・サニーレタス・ケール等)と海藻をたくさん食べる(腸内細菌が育っていないと消化できない場合があるので少しづつ。最初はサプリを使っても良い)※これは継続が必要
- ナッツ(特にアーモンドとくるみ)を必ず食べる(ビタミン・ミネラル補給のほか、脂質があるため空腹にならない))※これも脂質以外の効果を体感するには継続が必要
- デザートが欲しい時は低糖質チーズや低糖質チョコレート(砂糖を使わないもの)が存在するので、そういうものを探しておく(※乳製品が合わない体質の方も多いので卵やチーズの摂取は適宜考慮する)
数日で効果を実感できるので、何らかの理由で体重が増えてしまった人にはおすすめの食事法です。サイクリングで相当カロリー消費しているはずなのに体重が落ちないなぁ、という時に、これを2週間〜1ヶ月試すだけで相当違います。