自転車を始めたばかりの頃に比べて変わったことはありますか? 以前やっていたけれど今はやらなくなったこと、逆に昔はやっていなかったけれど、今はやるようになったことは何? というテーマについて海外掲示板で多くのコメントが寄せられています。個人的に面白かったものについてピックアップしてご紹介します。
スレ主さんは手始めに1つだけ自分の経験談を紹介しています。
私の場合は、以前よりも変速の回数が増えました。特にアップダウンの多い道では。むかしはずっと力任せに踏んで行ってました
上級者ほど細かくシフトする、とは確かによく言われますね。
機材メンテナンス面での変化
- 自転車の修理は自分でやるようになった
- より「複雑な」メンテナンスを自分でやるようになった。ボトムブラケットのメンテを躊躇っていた理由が今ではわからない
これは誰でも経験する変化ですね。ハードルが高く思えるのはボトムブラケット・ヘッドパーツ・ハブ等ですが、仕組みを理解すると思ったよりも簡単だったりします。使用頻度の少ない専用工具ほど高価だったりしますが、自転車と長く付き合うのなら挑戦してみると良いことが多いです。
機材面での変化
- 以前はエアロダイナミクスを気にしていたが、ワイドタイヤを履くようになった
- パワーメーターを使うようになった(レクリエーションで)
- パフォーマンスを計測するものは何も使わなくなった
パワーメーターを楽しむようになった人もいれば、逆に出力や心拍やケイデンスといったデータを見ないようになった、という人も。どちらも気持ちはわかります。
メンタル面での変化
- 競争相手は他人ではなく自分自身になった
- 他のサイクリストがやっていることを気にするのをやめた。「私もこうしなければ」ではなく、自分にとってうまく行くことをやるようになった
- 夜や雨の中では乗らなくなった
最初は周囲を気にしていたが、自分にとってワークする方法、自分が気持ち良く思えるサイクリングを追求するようになった。この心情もよくわかります。他人と自分を比較しないようになると、どんな趣味も楽しく続けられます。
安全と外界についての意識の変化
- クルマやトラックが必ず勝つ。だから関わらない
- より自信を持って車道を走るようになった(通勤時)
- スマホを見ながら犬を散歩させている歩行者により注意を払うようになった
これはどれも納得。自転車に嫌がらせしてくるクルマに対しては、こちらが腹を立てるだけ損です。ケンカしてもクルマには勝てませんし、関わるだけ時間の無駄なのでトラブルの雰囲気を察知したらすぐにその場を離れるのが得です。また車道は「おっかなびっくり」ではなく、堂々と自分の走行ラインを示したほうが良いというのも同意。
スマホを見ながら(横断歩道ではない)車道を渡ろうとする歩行者が個人的にはいま一番怖いですね。
乗り方(技術面)の変化
- 定期的に下ハンかエアロバーでトレーニングするようになった。エアロポジションで良いパワーを出せるようになるには数年かかるから、すぐに始めたほうがいい
- 下ハンで坂を下るようになった。初心者の頃はスピードが出すぎるのが怖かったから、空気抵抗を増やすためにフードを握ってアップライトな姿勢にしていた。しかしコントロールが効かないし、ブレーキも十分に握れないので実際はより危険だった。勇気を出して下ハンで下ったら、より安全でコントロール性も良かった
- ケイデンスに注意を払うようになりました
下ハンもエアロバーも継続しないといけないのは納得。特にエアロバーは最初はポジションを維持するだけでも精一杯だったりします。下りでは下ハンのほうが安全なことも多いのも確かですね(上ハンでサイコンの速度を眺めながらおっかなびっくり下るよりも、自信を持って下ハンで下る)。
補給に関する変化
- ロングライドでは乗りながらの飲食が多くなった。以前より水を多く飲むようになった
- 以前は特製ドリンクを作っていたが、いまは水を飲んでいる
- ライド前により多く食べる。ライド中もより多く食べる。ライド後もより多く食べる
- より多く、より早めに食べる。乗っている時だけでなく、ロングライド前なら数日前からそうする
ライド中にとにかく頻繁に、空腹や渇きを覚える前に飲食する、という声がかなり多く見られます。エネルギー源が糖質の場合、体内の糖質が枯渇すると筋肉分解がはじまるのでお腹が減る前の補給は大事です。
ウェアへの考え方の変化
- むかしはレーパンの下に下着をはいていた
- 高価だが長持ちしないウェアのかわりに、その辺で売っている安いサイクリングウェアを着るようになった
- 最安のウェアではなく品質の良いウェアを買うようになった(必ずしも高価とは限らない)
- 以前はゆったり目のウェアを着ていたが、今では着られる限り最小サイズのウェアを着るようになった
ウェアについては「安物はダメ」と「高価でも長持ちしないものはダメ」と両方の意見が見られます。逆に言うと、品質に納得できるのなら一流ブランド品にこだわらなくなった、という人が増えているようにも見えます。私もSanticやMorethanのウェアをいくつか使っていますが、高級品とどちらが良いというより、使い分けて運用すると便利なのではないか、と感じています。
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読者の声
本記事の読者の皆様からも「私にはこんな変化がありました」というコメントをお寄せいただきました。いくつか下でご紹介します。
- 距離より高強度に優先順位が変わった
- ガチ(高強度)で走るのが楽しくなくなった
- ポジションは限界まで前傾はさせなくなった
- 風邪をひきたくないと強く思うようになった
- ジオメトリへの理解が多少は深まった
- 交通マナーにうるさい人になった
- 安全面に意識をよく置くようになった
- カーボンへの憧れが薄れた。チタン買ったら金属で良いだろうとなった
- 距離がガバガバになった
- 距離感と金銭感覚が変わった
- 無理をして長距離を走らなくなった
- 実質タダ理論によって金銭感覚が変わった
- 最新機材に全く興味が無くなった
- DURA-ACEのモデルチェンジに興味がなくなった。興味があったのは初代DURAから79まで
- 心拍とケイデンスセンサーは外して乗るようになった
- 羞恥心が減った気がする
- 肺活量が増えた
- クルマのホイールセットが安く感じられるようになった
- 斜度が体感で計測できるようになった
- 天気予報を読むようになった
- 真っ暗な山の中を走るのが好きになった
- ロードレース実況をまあまあ楽しめるようになった
- コーヒーを飲む頻度が激増した
- 友達が増えた
- 筋トレに目覚めた
長距離を乗るかわりに短時間で高強度で乗るようになった方、逆にコンフォート系の走りに切り替わった方等、正反対のベクトルに移動するケースがあって面白いですね。また新製品への興味が薄れてきた方も増えている印象を受けます(フレームもコンポーネントも、イノベーション面で停滞が起きているせいもあるでしょうか)。皆様ご意見ありがとうございました。