CAT EYE OMNI3 AUTOは、2018年11月に登場したリアライトのロングセラーモデル。単4電池2本で動作し、点灯モードでも100時間という驚異的な駆動時間を誇ります(点滅200時間・ラピッド350時間。いずれも公称値)。
しかも発光するのは「暗くて振動がある時」のみ。それ以外は大人しくしている「AUTO」機能を搭載しています(と言うか、AUTO以外の設定はない。後述)。
登場からもうすぐ4年の月日が経とうとしていますが、トンネルが現れそうなライドに出かける時は今でも必ず手に取ってしまう、使いやすくて便利なライトです。しかし、短所もあります。本記事ではOMNI3 AUTOの長所・短所、両方をあらためて振り返ってみたいと思います。
やはり便利な自動点灯
最大の長所はやはり「AUTO」機能。スイッチONにしておけば、明るい場所なら点灯せず、トンネルのような暗い場所に入ると自動的に光ります(発光モードは最後に使ったパターンが選択される)。振動も感知するので、暗闇の中でも静止状態で一定時間が経過するとライトが消えます。
トンネルの前でいちいち停車して、リアライトを点けて、抜けたら消して… というのはちょっと面倒ですよね。手を伸ばしたらスイッチに触れる位置にライトがあれば、停車の必要がないこともありますが、大型サドルバッグの後方にクリップしている場合など、そうも行きません。
ランタイムの長いライトがあれば、昼間でも点灯しっぱなし、というのがより安全で簡単ではあります。例えば兄弟モデル「OMNI5」(60時間点灯)を常時ONにしておく、という運用など。OMNI3 AUTOとOMNI5を併用することで、システムを冗長化している人もいます。
話を戻しますと、CATEYEにはこの便利な「AUTO」機能を持つリアライトが、6モデルあります(本記事時点)。
- OMNI3 オート TL-AU135-R(今回紹介しているもの)
- ラピッド・マイクロ・オート TL-AU620-R
- リフレックス・オート TL-LD570-R
- TL-SLR220(シートステー取り付けモデル)
- TL-SLR120(マッドガード取付けモデル)
- TL-AU165(コイン型電池モデル)
うち、スポーツバイクで使われるのは主に最初の3つ。「ラピッド・マイクロ・オート」は小型ですが(USB充電式)、ランタイムが短い。「リフレックス・オート」は、配光面積が広く、大きめのモデル(リアキャリアやブロンプトンなどによく似合う、これまた良いライト。乾電池式)。
電源が乾電池であることは、人によってメリットともデメリットとも捉えられるでしょう。個人的には、日帰りライドに限って言えばメリットのほうが大きいと感じます。2〜3泊の旅行ライドでも、まっさらな電池を入れておけばまず困ることはありません。
2つの短所
OMNI3 AUTOの短所、これは大きく2つあると思います。
- 強制的に連続点灯させるモードがないこと
- フタが外れやすいこと
連続点灯させると多分100時間は持たないのだろうと思いますが、駆動時間が短くなっても構わないので「マニュアルON」があったら便利だったのになぁ、と思います。「リフレックス・オート」にも強制点灯モードはありません。「ラピッド・マイクロ・オート」(下の製品)には、この強制ONモードがあるのですが、駆動時間がやや短い。
あとはフタ。ネジ止めではなく、ツメで固定するタイプなので(開く時はコインなどを使う)振動で外れやすい、とされています。私のOMNI3 AUTOは走行中にフタが吹っ飛んで行ったことはまだないのですが、「リフレックス・オート」では何度か経験しているので、「モビロンバンド」という透明かつ耐久性の高いゴムをはめて対策しています。
また、このフタの構造上、防水性能も高くはありません(IPX4。ラバーシーリングはあるのものの、叩きつけるような雨だと心配。防水というより防滴くらいに考えておいたほうが良い)。
TIGHT AUTOは出ないものか…
ところでCAT EYEには「TIGHT」というリアライトもあります。やはり単4電池2本で、ランタイムもOMNI3 AUTOと同程度に良く、「タイト」というだけあってフタも飛んでいかない構造。防水性能もIPX7と高い。6gだけ重い。これはこれでとても気に入っているライト。
しかしこのTIGHT、加速度センサーでブレーキング時に発光させる「キネティック」モデルはあっても、明るさセンサーを備えた「AUTO」モデルは、ないのです。
この「TIGHT」に「AUTO」モデルが加わってくれたら、そして「常時発光モード」も搭載してくれたら、個人的にはすごく欲しいですね。
真後ろから見た時の視認性は、TIGHTのほうがOMNI3 AUTOよりも良いと思います。しかしOMNI3 AUTOはサイドからも見やすく、実際は上の写真で受ける印象ほど暗くはないと個人的には感じます。TIGHTほど明るくなくても良いので、OMNI3 AUTOの欠点を潰した「TIGHT AUTO」のような製品、いつか出てくれないでしょうか。
キャットアイのテールライトは、デザインも好きなんですよね。スーパーモダンでは決してなく、どことなく昭和レトロな雰囲気もありますが、スポーツバイクでもギリギリ使える感じ(似合わないバイクもあるかも)。私は好きなデザインですね。