ヘルメットをかぶってくれない友達をどう説得すれば良いでしょうか、というスレッドを海外掲示板で見かけました。コメント数が現時点で639件と、議論が盛んです。以下、一部を抄訳でご紹介します。
一緒にバイクパッキングや毎週のライドに出かける親友がいるのですが、ヘルメットを買って着用するのをずっと拒んでいます。彼によると、ヘルメットは安全強化という意味では真に効果的なものではない、とのことです。彼を説得するにはどう言えばいいでしょうか(…)。ちなみに彼はハイエンドのヘルメットでも買えるお金の余裕はあります。(…)生活一般については合理的な判断をする男なので、筋道の立った話をしたらわかってくれるとは思うのですが
実に様々な意見が寄せられているのですが、個人的におもしろい・共感できると思ったコメントをピックアップしてみました。
- ヘルメットをかぶることに短所があると考えているのかな? どんなプロテクションでも安全を保証してはくれないが、クラッシュした時に役立つかもしれないとわかっているのなら、かぶらない理由は私にはわからないな
- ワクチンと同じようなものです。説得するのは難しいですよ
- 彼の人生、彼の決断です
- 好きにさせておくといい。彼の頭なんだし。自分か他人が苦い経験をしなければ、彼の考えは変わらないように思うね
- ドイツ語では”Wer nicht hören will muss fühlen”と言います。基本的には「聞きたがらない人は感覚で学ばなくてはならない」という意味です
- (上の人に)オハイオでは”they’ll f#ck around and find out.”(ヘマをすればわかるだろう)と言います
- 私ならその人と一緒に乗るのをやめるでしょう。もし彼が落車して脳に重い障害を負ったなら、あなたが責任を感じてしまうでしょう。あなたは良心的で親切な人に思えるので、そう言っておきます。自分をそんな立場に追い込まないでください
- グループライドでむかし、他の人にこう言ったことがあります。「正直に言うと、これは俺のわがままだ。もし君がクラッシュして頭が割れたら、それは俺の一生のトラウマになる。ずっとハラハラしてしまうから、君と一緒に乗るのは居心地が悪くなる」(私はもちろん彼らの安全も気にかけてはいるけれど、こう言うことで彼らの選択が他人にも影響を与えることをはっきりさせられると思う)
- (上の人に)俺も同じ理屈です。ヘイ・メン、お前の頭なんだから、好きにすればいいさ。でも一緒に乗る時は、お互いに対して部分的に責任があるんだ。俺は脳が飛び散らないようにヘルメットをかぶる。もしお前の脳が道路に飛び散ったら、それを掃除して助けを呼ぶのは俺になるんだ。だからもしヘルメットをかぶってくれたら、二人にとって役立つだろう、と
- 何が客観的に正しい、間違っているとは言えないですね。これはリスクマネジメントとコストベネフィットの話で、それは個人的な選択になるのです。私は90パーセント以上の時、ヘルメットをかぶります。しかし住宅街の道で時速16kmで1マイル走る時は、かぶりません(その時でも頭蓋骨から舗装路までの距離が1.5mあるのは重々承知してはいますが)。あなたがコントロールできるのは、そういう人と一緒に乗るかどうか、ということです
私自身も他人に自分の考えを強制したくはないですし、相手が納得していないことを強制させられるとも思わないので基本的には「自分の人生、自分の好きにすればいい」という考え方ですが、ソロではなく複数人で一緒にライドする場合、自分の行動や思想によって他人をナーバスにさせてしまうのなら、その他人を危険にさらしますし、自分も楽しめない(はず)なので、意見が一致しなければ一緒に行動しないほうが良いですね。
「正直に言うと、これは俺のわがままだ。もし君がクラッシュして頭が割れたら、それは俺の一生のトラウマになる。」というコメントは「ヘルメットが安全性や保護を提供してくれるかどうか」という議論とはまったく違う方面から話に決着を付けられるという意味で、なかなか便利な説得法ではないかと思いました。