SHIMANO PD-ES600という、主にロードバイク用の軽量SPDペダルを使っています。このペダルについては過去に2つ記事を書いたので、この記事の最後にリンクを張っておきますが、あらためて書くとこれは「現行のシマノ製SPDペダルとしては最も軽量な製品」です。
実測重量はペア281g。SPD-SLと比べると105グレードのPD-R7000(265g)よりは重いのですが、SPDとしては両面キャッチのXTR PD-M9100(310g, ショート)よりも軽量です。これが最大の特徴。
このペダル、グレードとしてはロードのULTEGRA, 105とグラベルのGRXファミリーの一部となっています。グラベルロードとなるとSPD-SLではなくSPD系を使いたい人が大部分でしょうからこれは納得。
PD-ES600の良いところ
最初に良いところを書いてみます。使い始めて3ヶ月ほどですが、やはり軽量なので回していて気持ち良いです。剛性感もあって、安心して踏んで回せるいいペダルだと思います。
PD-ES600のイマイチなところ
ただし問題はクリップインです。以前の記事でも書きましたが、いや〜シマノの片面SPDはなぜこうもハメにくいのか… 同じ片面でもSPD-SLではこれほど苦労したことはありません。
ペダルから足を外した時の定位置が大体いつもこんな感じです。クランクが下死点にきていてもこんなふうに裏面が上を向きます。
ちょっとマシな時でもこんな角度です。そしてシューズの底で表か裏を感じるのがちょっと難しいのです(私には)。SPD-SLならいまどっちが表で裏かはわかるんですが…
形状からすると底部の質量のほうが大きいはずなので先端が上を向いてくれるはずのですが、そうはなりません。たぶんグリスの量が多いんじゃないか。使い込めば若干良くなるかなと思ったのですが、なかなか改善しません。
このペダルはいま普通のロードバイクで使っています。もともとグラベルロードで使うために買ったのですが、頻繁な脱着には向いていないと判断し、グラベルでは両面キャッチのXTR PD-M9100を使うようになりました。
どんなライドに向いているか
PD-ES600は、ストップアンドゴーの少ないサイクリングロードなどでの利用には良いと思います。ひたすら回している時は、ケージのないMTB用SPDよりも踏んだ感じはやっぱりすごくいいです。
そうそう、あと安いです。本記事執筆時点で¥7,220。105のPD-R7000で¥9,100、XTRのPD-M9100で¥12,200しますから、コストパフォーマンスはいいなぁと思います。
一度クリートが入ってしまえば気持ち良くペダリングはできます。
しかしこのハメにくさ… ロード用ペダルとしてはいつもキャッチを待ち構えてくれているかのようなTIMEを長く愛用してきたのでここだけ若干ストレスです。
慣れてしまえばどうということもないかもしれませんが、初心者向けではないかもしれません。自転車通勤なんかにも向かないと思います。ポタリングにも不向き。
逆に止まることのほとんどない霞ヶ浦一周でぶっ飛ばすような時は快適。そんなペダル。
グラベルライドといってもDirty Kanza(現在はUnbound Gravelという名称に改称)のようなイベントでは良いかもしれません。トレイル・林道遊びには向かない気がします。オフロードが入るならやはり両面キャッチがいいかな、と思います。
仲良くなって百発百中でキャッチできるようになればすごくいいペダルだなと思います。歩きやすいSPDシューズが好きだという方で、ファストラン的な走りをする人にも良いかもしれません。ヒルクライムでも悪くないと思います。
- ポタリング ☓
- 自転車通勤 ☓
- トレイル・林道 ☓
- サイクリングロード ◯
- ヒルクライム ◯
- 耐久走 ◯
というのが私の感想です。踏み心地や軽量さだけを評価するのであれば5つ星ですが、キャッチのしづらさを減点すると個人的には星3.5という評価です。しかしストップ・アンド・ゴーを度外視するのであれば星4つです。