安価なドロップバー用ブレーキレバー、TEKTRO RL340のミニレビューです。長期間借りている知人の完成車に付いているものなのですが、基本性能は満足できるものの使っていてやや微妙なところがあるので紹介したいと思います。
シフト機能はないので、Wレバーのミニベロロードやシングルスピードバイクでよく使われている製品です。
ブレーキング性能は良い
ブレーキレバーとしては剛性も十分にあり、安価なメカニカル・ディスクブレーキと組み合わせても性能的には申し分なしです。ブラケット・レバー部ともに丈夫な造りで品質は高いと感じます。テクトロというと「効きが悪いからイヤだ」と拒否反応を示してしまう方も多いと思いますが、このブレーキレバーのストッピングパワー自体は上位グレードのTRPに劣らない気がします。
しかし個人的にブラケットの形状に違和感を覚えたのでした。下の写真の白丸で囲った部分なのですが、金属レバーのピボット部になっているブラケットまわりがやたらと分厚いのです。実測でたっぷり5mm弱あり、しかも内側に向かって薄くなるように面取りされているわけでもないので、上ハンを握り込むと中指の裏側が当たってあまり気持ち良くありません。
ただ、Amazonのレビューを見ると私と同じような違和感を持っている方はお一人だけで、全体的には「大きすぎず・小さすぎずで気に入っている」という意見が大半です。多分手の大きさや握り方も関係あるのかもしれません(※私は手が小さいほうです)。
TRP RRL系ブレーキレバーとの比較
私が愛用しているTRP RRLやRRL SR(穴あき加工の軽量版。どちらも形状は同じ)と比べてみると、下の写真でもわかると思いますが、ブラケットのピボットから上の部分は内側に向かってなだらかなカーブになっています。そのため指の裏側が当たって落ち着かない、ということはありません。
私はこのTRP RRLのほうが断然好みなのですが、TEKTRO RL340よりも若干細身なので必ずしもこちらのほうが良いよ、とはおすすめできません。
TEKTRO RL340もTRP RRLもどちらもワイヤーを緩めるためのクイックリリースがあって、レバーの形状こそ違っていても、引いた感触や効き具合はかなり似ています。そう考えるとTEKTRO RL340が劣っているというよりも、低価格帯ながらTRPレベルに頑張って寄せてきた製品という感じもします。
TEKTRO RL340は本日時点での実勢価格が約4,000円で、TRP RRLは7500円前後、肉抜きレバーのRRL SRは9800円くらい。性能的には4000円程度の差はないと思いますが、握りやすさを考えたら私はやはりTRP RRLに軍配を挙げたいと思います。特に長時間・長距離のライドではこうした細部の快適さが効いてきます。