小型軽量のモバイルバッテリー「TNTOR PowerPod」のミニレビュー記事です。筆者は長らくAnkerのモバイルバッテリーを愛用しており、機能的には大変満足しているのですが、荷物の軽量化・コンパクト化のために新たに導入してみました。
パニアバッグを積んだ鉄のグラベルロードがメインになっている時点で軽量化も何もあったものではないですが、あまりに無頓着でいると際限なく重くなっていくのが悩みの種。物をひとつ軽く小さくできたら総重量は同じまま他のものも持っていける… という理由もあります。
割り切って小型軽量を狙う
これまで日帰り〜1泊程度なら「Anker PowerCore 10000」という10000mAhバッテリー、動画撮影でGoProも回しっぱなしにする場合は「Anker PowerCore Essential 20000」という20000mAhバッテリーを使ってきましたが、前者の場合ならスマホの予備電源に用途を限り、もっと小さいものでも良い。せっかくなら割り切ってみよう…ということでいくつか検討。
最初に目にとまったのが下のAnker PowerCore 5000。寸法は10.8 x 3.3 x 3.3 cm、公称重量134g。円筒形状でなかなかコンパクトに見えます。私の他のAnker製品は2年ほど壊れておらず、ブランドの安心感もあるので、最初はこれにしようかと思いました(最近は都内のセブンイレブンでもAnkerが売られていて驚きます)。
しかしディグっているとTNTOR PowerPodに辿り着きました。寸法は7.5 x 2.5 x 3.5 cm、公称重量98gです(実測97g)。形状的にはPowerCore 5000のほうが好みなのですが、40g弱軽く、新しいメーカーも試してみたいこともありこちらを選択。下の写真で隣に写っている化石のようなスマホはiPhone 6s Plus(15.7 x 7.7cm)で、重さ・サイズ的にも満足です。
本体への充電はUSB-Cポートのみが対応。出力は同じUSB-Cポートと反対側のUSB-Aがどちらも使えて2ポートからの同時給電も可能です。バッテリーの品質は長期使ってみないとわかりませんが、幸い初期不良に当たることもなく数回問題なく使えています。本体の充電・デバイスへの給電ともにAnker製品よりは劣っている印象ですが、私の使い方だと問題ないです。
Amazonレビューを読むと実際は5000mAhの容量はないという声もありますが、そのあたりは織り込み済み。出先で死にかけたスマホで重要な調べ物を行えれば良い、という緊急時用と割り切って入手しました。
実際のところ、2750mAhの私のiPhoneを干上がった状態から充電すると、インジケーターは1残りますがほぼそれで終わりという感じです。3000mAhのデバイス1回分、というところでしょうか。スマホがフル充電されるまでは2.5時間で、これは公称値とほぼ同じでした。パフォーマンス的にはやはりAnker製品より少し劣るようです。急速充電も非対応です。
Anker PowerCoreシリーズとのサイズ・重量比較
TNTORによる商品説明では「口紅型」とのことですが、一般的な口紅よりはだいぶ太くて大きいんじゃないかと感じます。参考にまでに手持ちのAnker PowerCore 10000・PowerCore Essential 20000とサイズを比較してみましょう。TNTOR PowerPodはやや厚みがありますが、それでもやはり圧倒的にコンパクト。
以下、重量の比較です(いずれも実測値)。カジュアルな日帰り輪行だと97gはありがたいですね。PowerCore 5000も気になりますが、重量面ではこちらの勝ち。空いたスペースに突っ込めるのと持ちやすいのも気に入っています。
製品名 | 実測重量 |
---|---|
TNTOR PowerPod | 97g |
Anker PowerCore 10000 | 182g |
Anker PowerCore Essential 20000 | 342g |
これで1年間、故障も極端な劣化もなく動いてくれたら星4つです(実際の容量が少ない点も考慮すると3.5が妥当かなという気はしますが、サイズ・重量を重視するなら4)。Amazonレビューを読む限りTNTORもサポートは充実しているようなので、文鎮化した時の対応も安心できそう。ただし初期不良品もちらほらあるようなので、購入後はすぐ通電チェックしたほうが良いでしょう。