今年のツール・ド・フランス2022でDura-Ace Di2 R9200はどの程度使われているのか。発表は昨年9月だったので、さすがにシマノを使うどのチームもR9200をフルに使っているのではないかと思ってしまいますが、実際はどうなのか。英Bikeradarが伝えています。
出典 Five tech trends from the Tour de France | What defines a Tour race bike in 2022?
- シマノにスポンサードされている多くのチームがDura-Ace Di2 R9200搭載バイクを使用しているものの、タイムトライアルバイクについては最も大きいチームでさえ新型デュラエースを用意できなかったようだ
- 世界チャンピオンのフィリッポ・ガンナは11スピードのDura-Ace Di2 R9100で間に合わせなくてはならなかった
- R9200の新しいパワーメーターも供給量が足りず、元ツール優勝者のゲラント・トーマスを含む多くのライダーたちが未だに旧型のR9100パワーメーター・クランクを使用していた
- 旧式のR9100の11スピードのチェーンリングは新型の12スピードチェーンと公式には互換性がない。また耳に挟んだ話によると、いくつかのチームではこの2つを組み合わせた場合、レース状況下でより多くのチェーン落ちを経験したそうだ
- 恐らくその結果と思われるが、いくつかのチームがチェーンキャッチャーを使っているのを目にした。わずかな安全と心の平和のためだ
- Lotto-SoudalがRidley Deanタイムトライアルバイクにおいて前シーズンのCampagnolo Super Record EPSを使用していたことは状況がどれほど悪いかを示しているだろう
- このベルギーチームは、ウェブサイトによるとシマノをパートナーに数えているが、世界最大の自転車コンポメーカーでさえワールドツアーチームに十分なパーツを供給できてないようだ
- Team BikeExchange-Jaycoは女性チームから12スピードのDura-Aceを借りて男性チームのバイクに付け替えなければならなかった
- こんな状況なので、あなたが次にブレーキパッドを買おうとしても手に入らない時は、世界最高のライダーたちでさえ同じ状況なのだと考えれば心の慰めにはなるだろう
確かにロット・ソウダルのサイトを見るとカンパニョーロはパートナー企業に入っておらず、代わりにシマノ名前が見えます。それでいてスポンサーの競合他社製品を使うくらいですから、まだモノが全然手に入らない状況なのでしょうね。
パワーメータークランクのFC-R9200-Pの品不足も深刻ですね。R9100のパワーメーターと12スピードチェーンをミックスするとチェーン落ちが増える、という状況は本末転倒という感じで、メカニックも選手も気の毒に感じてしまいます。シマノも頭を抱えていることでしょう。