先日の「自転車メンテナンス中にやってしまったありえないミスの数々」という記事(海外での事例集)に対し、読者の皆様から「私もこんなミスやっちゃいました!」と数々の失敗談をお寄せいただきました。多くの方の役に立つと思うので、目に止まった範囲でピックアップしてまとめてみました。
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行方不明系
- プーリーの中央にある円柱部品を水道に流した
- プーリーボルトを膝でどっかへ吹っ飛ばした
水で洗っている時にパーツの一部を流してしまったり、小さいバネやボルトが床に落ちて吹っ飛んでしまい、どこを探しても出てこない…ということもありますよね。なぜそんなところに飛べたのか、まったく想像できないような場所で発見されることもしばしばです。皆さんもライト片手に床に這いつくばったことがあるはず。
方向が逆だった系
- 超絶固いチューブレスタイヤをマウントした後、回転方向が逆になっていることに気付いた
- スポークを締めるつもりで緩めていた
- ペダルを外す時に方向を間違えて思い切り締め付けていた
反対方向に何かやってしまう、というのは「作業ミスあるある」のNo.1でしょうか。心理的にも体力的にも、物理的にもダメージが大きいですね。わかっていたはずなのに何故かやってしまうことも。少しでも何かおかしいと感じたら、すぐに手を止めて方向を再確認するのは有効だと思います。
オーバートルク・うっかり破壊系
- ディスクブレーキキャリパーのネジ穴をオーバートルクでダメにした
- スプロケットのロックリングを斜めに入れちゃった上に「緩んだらやだな」と思って力一杯締めてネジ山をなめてしまった
- トルクスに六角レンチを入れてネジをナメてしまった
- 工具を落として(車体の)塗装が剥げた
- ヘッドパーツを締め過ぎてベアリングが逝った
- ペダルレンチ使用時に勢い余ってダウンチューブに当たり塗装が削れた
- タイヤペンチを強く握りすぎたらリムを曲げてしまった
- 油圧ディスクのエア抜きで60kgfくらいの握力で何度もレバー握ったらブレーキ側のシリンダーのパッキンからオイルが漏れた
- 新品のフォークのコラムカットを位置を間違って使い物にならなくなった
私も心当たりがあるものが多数。誰もが一度は何かをうっかり破壊したことがあるのではないでしょうか。斜めに入れてしまった場合、強行すると大事になることが多いですね。
死亡遊戯系
- 洗車した後、ブレーキキャリパーのクイックを解放したまま、乗ろうとして公道に出ようとした
- Vブレーキを前後とも開放状態のまま試し乗りして、自分の車にぶつけて停車した
これはマジで危ない系。似たようなミスとしては、私はブロンプトンのメインフレームが正常にクランプされていないまま乗り出してしまい(クランプはしたものの実は何も噛み込んでいなかった)、ペダリング直後に車体が分解して転んだことがあります。リカバリーのためにすがりついたハンドルが崩壊していくあの恐怖は今でも忘れられません。
ローファイR&B的な哀愁系
▼ イメージ動画
- 輪行で自転車を逆立ちさせてホイール装着、クイックリリースを逆側から差し込んでるのを起こしてから気づく
- シートポストを防水しようとして油を塗ったらとても滑る、除去も出来ない
- ホイールを組む時に穴を1個間違えてそのまま1周組んだところで気付く
- シフト、ブレーキ関連のワイヤー、ホース類のカットで攻め過ぎたらハンドルが回らなくなった、ステムの高さも長さも調整できなくなった
- クランクセットを交換した時に、チェーンを通し忘れた
- ホイールを手組して丁寧にフレ取りし、タイヤまで装着したあとで、一箇所スポークが交差してなかったのに気付いた
- チューブレスレディタイヤがパンク。戻ってパンク確認・補修しようとしたら、穴も大きい上に雨でシーラントが全部流れ出てしまっており、補修キット(Stan’s DartTool)が役に立たなかった
致命傷ではないものの心理的ダメージが大きいミスの数々。外したクランクを戻す時にチェーンを通し忘れるというのも、かなりのあるあるではないでしょうか。チューブレスの大きいパンクはすぐに修理したほうが良いというのは参考になりますね。輪行でのパッキング関連のミスはもっとありそうですね。
怪奇・心霊現象系
- 出先でクリンチャータイヤがパンク。チューブを交換するために元のチューブを外し、新品チューブを取り出して入れ替えようとしたはずなのに、なぜか穴の開いた元のチューブをもう一度入れてしまい、なかなか空気が入らない
- パンクして取り外したチューブが予備としてツール缶に入れられていた
- バーテープを何度も確認しながら巻いたのに、左右で向きが異なっている
こういうのはほんと謎ですよね。映画「マトリックス」だったらエージェントが侵入した時に現れる仮想世界のバグみたいなものでしょうか。あるいは私達が他の世界線に移動してしまったことの証拠だったりするのかもしれません。あるいは妖怪の仕業。スタンドによる攻撃。科学では説明できない不思議な現象。
ハリウッド大作映画系
- メーカーがブレーキワイヤーを内装する為のガイドホースを最初から通していてくれたのに抜いてしまった
- シフトケーブルセットで、フロント・リア用に長さの異なる2種類のケーブルが同梱されていたことに気が付かず、長い方のケーブルを使ってフロントディレイラーに接続した後、リア用のケーブルの長さが足りないことに気が付いた
どちらも150分くらいの大作映画になりそうなミスですね(主演はブライアンしかない)。
私もどちらもやったことがあります。ガイドホースを抜いてしまった時は、これは心臓外科医か軍の特殊部隊に頼まないと無理だ、と諦めかけました(3時間以上かけて最終的にはなんとかなりましたが、まぐれでうまくいっただけのような気がします)。