ボロボロになるような、疲弊するようなロングライドの後に感情過多のような状態になり、何でもないようなことがきっかけでよく泣いてしまう。という相談投稿を海外掲示板で見かけました。皆さんはそういう経験はありますでしょうか。
疲れ切るようなロングライドの後で、妙な感じにエモーショナルになるのは私だけでしょうか? 私は50代男性で、50マイル以上のライド(上りあり)の後に、普通なら気にしないような大したことのない事柄や考え事がきっかけで泣いてしまうことがあります。これはコルチゾールやアドレナリンの急激な減少への反応だったりするのでしょうか? ライド経験は3年以上です
出典 Crying After Long Exhausting Rides
最初にネタ系コメントからご紹介します。
- はい、ただ私が泣くのは大体Stravaセグメントを見た後です(281いいね)
- あなたにはバイクフィッティングが必要なだけです(77いいね)
次に真面目な考察コメントからピックアップ。
- 単純に大量のエンドルフィンに反応しているのかもしれませんよ(201いいね)
- (上の人に)恐らくこれが答えですね(24いいね)
- ライドで経験したことはないですが、私はウルトラマラソンを走るたびにそうなりますし、話したことのある人の大部分もそうなると言っていました。完全に普通のことです(52いいね)
- 私はランの最中にたくさん泣きます。自転車ではそれほどではありません。ヘンなことではないと思います。カタルシス効果がありますように!(12いいね)
- 私の場合、それはライド中に十分に食べなかったせいで血糖値が低くなっていることを意味します(35いいね)
- プロサイクリストはすごく泣いたりしますよ。特にレースやステージの勝者。喜びの涙に違いない(6いいね)
- 異常なことではありません。サイクリングは身体から感情を解放する自然な方法です。ライド中、あなたは自分の身体とずっと深いレベルで繋がっていることを意味します。ヨガでは1分間ポーズを維持するだけで泣いてしまう人々を見たことがあります(6いいね)
- (上の人に)私の考えでは、心理学というより生物学とより関係があると思います(2いいね)
心理学的な説明(カタルシス=精神の浄化効果など)と、生理学的な説明(コルチゾールのようなホルモン分泌、エンドルフィンや血糖値の急激な増減など)、両面から説明を試みようとするコメントがあります。また、中にはそれらをはじめとする様々な要素が一緒に働いて、感情の起伏をもたらすのだろう、というコメントもありました(私もそう思います。どちらかに還元できない)。
このスレッドを読んでいて私が思い出したのは、昨年2022年のツール・ド・フランスでのトム・ピドコックです。第12ステージで区間優勝した際、インタビュー中に号泣していたように記憶しています。そしてそれについて、JSPORTSの解説者の方が「まだ若いのにそんなに泣くのはなぜだろう(理由がよくわからない)」という主旨のコメントをされていたように思います。
確かにまだまだ若いピドコック。ツールでの初のステージ優勝で嬉しかったのは間違いないですが、その泣き方がまるで長年の苦労の果てに掴んだ奇跡的な1勝、という雰囲気は確かにあったように思います。最近の若者は涙もろいのだろうか、という解説がありました。
しかし考えてみると、あの第12ステージではピドコックの異次元とも言えるダウンヒル技術が話題になりました。もしかするとあのステージでのピドコックは、一般人には想像できないほどの集中力の極限で走っていて、その緊張から解かれてコルチゾールやエンドルフィン値が急激に変化し、さらに優勝の喜びとシナジー効果を発揮して号泣したのだろうか、と思ったりしました。