バッグ製品レビュー

Route Werksの「例のあのすごいハンドルバーバッグ」発売から2年以上経ったけど使ってきていまどんな気持ち?

4.5

Route Werks(ルートワークス)の「The Handlebar Bag」というハンドルバーバッグの使用感をあらためてお伝えします。使用開始から2年半ほど経過しました。製品の基本仕様や特徴は私となどかずさんによる当時の記事(下にリンクあり)をご参照いただくとして、この記事では「いまどのような感想を持っているか」をご紹介します。

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トップリッドのバンジーコードが大活躍

私は山ほどハンドルバーバッグを持っており、最近はオルトリーブのアクセサリーパックを使うことが多かったのですが、Route Werksのこのバッグがやはり名品であるという感想は変わりません。トップリッドのドローコードがとにかく秀逸で、地図や観光パンフレットなどを雑に挟んでおく自転車ツーリングでは最適解のひとつです(雨が降っていないなら)。

Route Werks ハンドルバーバッグ

雑な(良くいえばフレキシブルな)運用を許してくれるフタです。コードには補給食を挟んでおくのも良し。この日はコンパスも挟んでおいたのですが、便利でした。フタ中央はGarminマウントに交換しているので、補助ライトのRavemen FR160とサイコンのXOSS G2を重ね付けしたりします。両サイドのスタッブは、基本的に夜用ライトのマウントとベル、ということが多いです。

Route Werks ハンドルバーバッグ

フタが水平なので、食べかけのおやつをこのようにホールドする能力が高かったりします。バナナも挟めます。脱いだウェアを短時間載せておくのにも便利です(そのあいだフタ上のサイコンは見えなくなりますけれども)。

Route Werks ハンドルバーバッグ

フタ上のサイコンを外したら、まな板を置いてバイクに跨ったままネギを刻んだりできます(やらないけど)。ちょっとしたメモを取るのにも良し。ミニ机のような感じもしてきます。

内部の収納

中に入れることが多いのは、まずこれらの写真を撮っているカメラ。単焦点レンズを付けた超小型の古いマイクロフォーサーズ(EVFレス機)を入れて、バフやハンドタオルで隙間を埋めます。他にホーザンのショートタイプのヘックスレンチセット、ABUSの小型ロック、夜用ライト(TOWILD CL1200やCATEYE VOLT800)、財布や家の鍵など、すぐ手に取りたいものが中心。

Route Werks ハンドルバーバッグ

トップリッド裏のジッパーポケットには自販機で使いたい小銭や、カメラの予備バッテリー。ポケットとフタのあいだの空間にはジプロックなどの袋もの。行動中に出る補給食のゴミをジプロックに入れて突っ込んでおきます。写真を見るとゴミ箱のようです。輪行時はここにカメラを戻し、サイコンなども収納します。ゴミ袋は、潰すと良い感じのクッション材にもなってくれます。

際立つ着脱の気持ち良さ

トップリッドの使い勝手以外に際立つのが着脱の気持ち良さ。赤レバーをクイッと倒すだけで「スチャ」とスムーズにマウントに固定できます。ストレスフリー。これは唯一無二のシステムだな、と感じます。本当にラクラク。シンプルなのに固定力も高い。

Route Werks ハンドルバーバッグ

あとは付属のショルダーストラップが超便利。細くて簡易なものですが、簡易運用に十分な強度があり、これがあるかないかで輪行が変わってきます(手がひとつ空く)。フォークパックやサドルバッグ、フレームバッグなども外して持ち歩かないといけない場合に助かります(船で自転車を航送する場合、会社によってはサドルバッグ等の小型バッグでも外す必要があります)。

防水性

本体は簡易撥水性はあるものの、防水ではありません。しかしフタが樹脂製なので、突発的な雨なら中に電子製品を移動させれば一時的に凌げます。完全防水にしたい場合は、登山用のドライバッグを中に入れて運用するとバッチリ。天気の読めない宿泊旅なら入れておいたほうが良いです。

Route Werks ハンドルバーバッグ

まとめ

両サイドのミニポケットだけはほとんど使っていません。が、そこも小銭を入れるのに便利かも(取り出しが面倒ですけれども)。下側のドローコードもほとんど使っていませんが、いつか使うようになるのかもしれません。発想次第で使い方が広がる、面白くて便利なバッグだと思います。

筆者のもうひとつの一軍フロントバッグであるオルトリーブのアクセサリーパックは、ソフトケースなので形状が定まらないものを詰め込むのに便利です。一方ルートワークスのこのバッグは、容量は大きくないもののハードシェル的な方向性です(フタから下は布製ですが形状は安定しています)。どちらも違ってそれぞれ使いやすい。

硬いもの(ライトや工具やカメラなど)を入れる時は、お互いに傷がつかないように配置を工夫したり、タオルやビニール袋などで隙間を埋めたりする必要があります。あとは内容物が少なかったり、モノの位置によっては走行時にノイズが出ます。それらも工夫次第。

現在は日本でも発売されており、実勢価格は3〜3.2万円のようです。私がKickstarterでこの製品を予約した時は、送料込みで$189でした(スタッブ2個とハンドル用マウントを1個追加)。1ドル=150円とすると、現在の価値で28350円くらいでしょうか。ちょっとした高級品になってしまいましたが、やはり良いものだと思います。星は5つでも全然問題ないですが、少し高いかな?

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著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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