先に私のサドルに求める最低限の条件は、
- サドル後部の丸みで骨盤を中央に導き固定すること
- 前部はペダリングを阻害せず脚の動きをガイドする程度の細さ
- コーナリング時にモーターサイクルのニーグリップの要領でバイクを容易にコントロール出来ること
この3点です。
私がサドルに求めるもの
硬さは使用目的によりけりで、ロードみたいに若干腰を浮かせながらペダリングしつつニーグリップでバイクコントロールをするならカッチリしている方が良く、オフロード系ならドカッと座れる柔らかめのサドルの方がトラクションを掛けやすいです。
オフロードで使用する柔らかめのサドルは地面の凹凸による衝撃に尻が耐えられるかという問題の他に、サドルのクッションがサスペンションのストロークと同じ働きをして急激なグリップ抜けを防ぎ路面追従性を向上させる役割もしているのではないかという感覚があります。私のオフロードマシンは全てハードテイルなのでより顕著で面白い。
乗り心地に関しては上手く荷重が分散していれば固かろうが柔らかかろうが割と快適に感じるため、乗り心地目的で柔らかいサドルを選ぶという事はしません。実際固いサドルでびわいち、あわいち、初級キャノンボール等をやりましたが何ら問題無いです。
なお、後部の丸みは乗らないと相性が分からないので何とも言えません。
耐久性は高ければ高い程良いです。
長くなりましたが私がサドルに求めるものはこんな感じです。
Bontrager FS2000
そして最初に辿り着いたのがこの形。大変お世話になったサイクリー枚方店(今はもうありません)で出会ったサドル。中古で2000円ぐらいだったかと。最初はツーリングメインのクロモリロードで使ってましたが、現在はMTB用です。
cbn Bontrager FS2000
SELLE SANMARCO Concor Lite
そして、レースを走るようになって最終的に落ち着いたのが、この名作中の名作。
cbn SELLE SANMARCO Concor Lite
こっちもサイクリー枚方店で出会いました。ほぼ未使用の中古で5000円。気に入ったので後でもう1個新品で買った。
どちらも形状は殆ど同じで前記の私の要求をパーフェクトに達成しています。
良きサドルたちです。
他にフィジークのアンタレスを使っていましたが、擦り切れてしまいました。軽くて乗り心地の良いサドルだったのですが残念。
そして2019年春に自転車を1台増やした際に事件は起きた。
なんと、オーダー時にあのコンコールライトが廃盤していました。FS2000もとっくの昔にひっそりと廃盤している。悲しみに暮れた私はひとり寂しくサドル沼に入水した。
オーダーした自転車はツーリング車とグラベルロードとディスクロードの良いとこ取りをした感じのバイク、VIGORE 山と旅の自転車plus。パーツアッセンブル次第で色々な用途に使えるオールラウンド機です。
私は、『舗装路を高速で移動し、気が向いた時に気軽にグラベルに入れる、650Bを履いた中長距用のグラベルロード』というコンセプトでオーダー。
サドルは、
- 私的最低条件を満たしつつ
- オフロードでもハードに使えて
- 舗装路での高速巡航もこなせる
- ベースが少し柔らかめの
- 中堅クラス(1万円以下)のモデル
- 重量はあまり気にしない
という条件で探しました。
そんな時、困った時にいつも助けてくれるTNI様のラインナップなら…とトライスポーツ様のHPを覗いてみたらあるじゃないですか良さげなサドル。
TNI Slim
その名はTNI Slim。
ベースの色が、黒、青、赤、黄から選べます。
- カーボンレールモデルが重量:198gで、税別価格9,500円
- Ti-Alloyレールモデルが重量:252gで、税別価格5,600円
流石はTNI凄まじい値段設定だ!!(絶賛)
という訳で、Ti-Alloyレールモデルの黒を発注しました。
このサドルも前部が細身という点は私好みサドルなのですが、後部が比較的平らなのと横面が少ないのが懸念事項で、選定は結構な冒険でしたが割とすんなり乗れました。
謳い文句通り少し柔らかめでオフロードの上りでもトラクションが掛けやすくツーリングもこなせます。サドル横面のニーグリップは小さめですが、安定性重視なフレームジオメトリのお陰でサドル横面を使ったシビアな舵取り操作が必要無くなったので意外と気にならず。
結構良いサドルを見つけてしまったかもです。