ロードバイク完成車の値段が高い、高すぎてとても買えない。パーツも同様に値上がりが続いており、新製品のShimano 105 Di2も庶民の手には届かない仰天価格であることが判明。この絶望的な状況は、一体いつまで続くのか。それとも、自転車やパーツはこれからさらに値上がりしていくのか。
いやいや、そんなことはない。というか、大変なことが起こるかもしれないぞ……? という説を海外メディアで見かけました。
新車と中古車と限られた予算の私
次のような論理によって、来年2023年の春頃から自転車の価格は信じられないほど値下がりするだろう。そして大バーゲンの時期が、しかも永遠に続くかのように思われる大セールのシーズンが到来するだろう。との憶測があります。
- 多くの人々がコロナ禍から「普通の生活」に戻っており、2020〜21年頃に「やることがないから自転車でもはじめてみよう」と品不足の最中にパニック買いした自転車はいまやガレージに放置されている。そして、ホコリが積もりはじめている
- その自転車、邪魔だからなんとかしてよ。とパートナーに叱られた結果、それらの自転車は「ほぼ新品に近い中古車」としてFacebookマーケットやクレイグスリスト(アメリカの有名な「売ります買います」掲示板)に来年春までに出品されるだろう
- スポーツバイク愛好家の総人口は、横ばいまたは下降基調となるだろう。コロナ禍で新たに自転車乗りになった人々(2020年に20%増えたという説がある)の中で、乗り続ける人もいるだろうが、やめる人もいる。コロナ収束傾向のいま、自転車人口がいま以上に増える要素はない
- インフレの世の中であり、人々の可処分所得(=使えるお金のこと)は多くはない。節約を考えたら、高価な新品の完成車を買う余裕などない。だがどうだろう、中古市場には状態の良いバイクがたくさん出回ってきているではないか。それらを買えば良いのだ
- そんな中で、自転車メーカーは生産量を回復しつつある。ショップにも在庫の余裕が見えはじめている。シマノがコロナ禍で新たに着工した新工場も、今後数ヶ月以内には稼働しはじめる。自転車もパーツも、これからは在庫が増える。品不足は解消されるだろう
- だが、新車は売れないのだ。理由は上で書いたように、人々はお金がないし、中古市場に良いものがあればそれを買うことになる
- この結果、倉庫という倉庫が完成車の在庫で埋め尽くされる。ショップのフロアには高価なバイクが陳列されているが、出て行かない。そしてショップが1〜2年前に行った発注は生きており、完成車は生産され続け、これからもどんどん倉庫に入ってくる。倉庫に空きがなければ、空きを作らなくてはならない
- この状況を打開する方法はひとつしかない
- それは薄利多売の投げ売り、在庫一掃セールだ。自転車の値段はこのようにして下がる。このセール期間は、びっくりするほど長く続くだろう
……というふうに(私には)読める内容を、海外掲示板Redditおよび米Bicycle Retailerなど複数メディアで目にしました。上はそれらで読んだ内容を、私なりに整理したものです。
乗り手には嬉しいニュースだが…
新車を安く手に入れたい、あるいはコンポやホイールが欲しいけれど今は高くて買えない……という私達にとっては、非常に明るいニュースのように聞こえますね。確かにこのロジックで考えると、完成車の値段が下がらないわけがない、という気がします。コンポにしても、多くの人が中古市場で良品を手に入れるようになれば、新製品も値下がりするでしょうか。
しかしこういう状況の中では、倒産するメーカーやショップが増えてくるだろう、とBicycle Retailerは危惧しています。わかりやすい例としてはスマートトレーナー。Wahooはリストラを実施し、Zwiftはハードウェア開発プロジェクトを中止。Sarisは在庫過剰がたたり、会社再建手続きに入っています。こういう例が、他のカテゴリーでも出てくるだろうと言われています。
こうした傾向は、日本でも当てはまりそうでしょうか。新型コロナとは違うタイプの伝染病が再び流行して人々がまた自宅にこもりきりになる生活に戻ったりしない限り、自転車の値下がりは確かに避けられないように私も思いました。皆様はどう思われたでしょうか。
▼ こんな時期はAmazonプライムセールで節約しておきましょう