スポーツサイクリングでは自転車専用のGPSサイコンを愛用している方が大部分かとは思いますが、町中ではクロスバイクなどでのカジュアルライドやフードデリバリーをしている方がハンドルバーにスマホを設置して運用している姿をよく見かけます。それはスマホには良くないのでしょうか? という海外掲示板での議論をご紹介します。
スマホのハンドルバーマウントを入手して、週に100〜150kmサイクリングしています。スマホには愛用アプリが全部入っていますし、簡単な地図ナビアプリもあります(StravaとGarminウォッチを組み合わせて使っています)。モバイルバッテリーも携帯するので、バッテリーライフが問題になることもありません。それでもGarminナビに投資すべきでしょうか? 多くの人から、そういう使い方をしているとスマホがそのうち壊れるよと忠告されています
出典 Will my smartphone really break if I keep using it on the handlebar?
振動でカメラが壊れたという報告は少なくない
以下、目立ったコメントからピックアップ。
- その話はデタラメだと思っていました。しかし私のスマホのズームレンズはもう動かなくなってしまいました。モーターが前後に動く音は聞こえるのですが、止まりません。今では等倍の写真しか撮れません
- 自転車やオートバイでスマホをナビに使うとそういう問題が起こると言われていますよ
- iPhoneをオートバイでナビに使っていましたが、カメラがフォーカスしなくなって、修理してもらいましたが、また壊れました
- 問題なのは十分な振動吸収がないハンドルバーで使うことです。振動から適切に保護していれば、劣悪な状況でもデリケートな機材を持っていけます
- 数年前、たった50kmのライド後に私のカメラも同じように故障しました。その後はサスペンションシステムを内蔵したマウントを自作したところ、再発しなくなりました!
- iPhone 14が出た時、1ヶ月は素晴らしい写真を撮れました。たった500マイル乗っただけで、特定のライティング下ではフォーカスがうまく行かなくなりました
- 暑い日だとiPhoneはオーバーヒートしてシャットダウンします。私のWahoo Boltだとそういう問題はなく、35〜38度の日にセンチュリーライドをしても大丈夫でした
- カメラ付きのスマホだと、路面からの振動でダメージを受けるのは普通です。これを防ぐための振動吸収材を使うと良いです。Quad lockから出ていますよ
ハンドルバーにスマホを設置した結果、カメラのズーミング・フォーカス(ピント合わせ)・手ブレ補正が機能しなくなってしまった、という報告は多いようです。一方で、2023年7月の海外掲示板での別スレッドでは、いやいや自転車ではそんなもの必要ないよ、オートバイのエンジンの振動が良くないんだ、という声も見られます。
個人的には、状態の良い路面をロードバイクでずっと走り続けるなら壊れない場合もあるのかもしれませんが、凹凸の上を走るなど振動が多い状況であれば、衝撃吸収対策をしておかないとカメラまわりが壊れてもおかしくない気はします。ちなみに私のスマホは、ライド中ではないのですが何度か落としたせいか、フォーカスが合わなくなってしまいました。
光学機器は基本的に精密機器で振動や衝撃には弱いです。非常に高価なスマホでカメラ機能を大事にしている方であれば、ハンドルバーにマウントするなら何らかの対策は講じたほうが良いでしょう。熱暴走と滝のような大雨にも要注意。
QUAD LOCKから出ている衝撃吸収ダンパーはモーターサイクル用なので、どうしても自転車のハンドルバーで使いたい場合はちょっと工夫が必要かもしれません。
ちなみに人間の身体は素晴らしいサスペンションになってくれるので、スマホをポーチなどに入れて防水対策をした上で背中のポケットに収納しておくぶんには、そうそう壊れないと思います。バッグに入れる場合はハンドタオルなどで包んでおくとより安心ですね。