究極の折りたたみ小径車ブロンプトンは、ほぼ無改造のまま乗るのが正解である…というのは、間違いのないところだと思います。いや、本当に。
それはそうなんですが、やっぱり実際に走っていると、いろいろ見えてきてしまうところはあるわけです。
だから、いろいろ買っちゃっても仕方ないんです。これはもう、個人の感情とか意志とかでどうにかできる問題ではありません。もはや、自然の摂理。ビッグバンから宇宙が誕生して、生命が育まれていく大いなる流れの中で…すみません、やめます。
それはそうと「ブロンプトンで100km走る」という、個人的にはたいへん無謀なライドを経て、その効果効能を実感したアイテムたちをダラダラとご紹介します。
べ、別に新車購入に浮かれてアレコレ衝動買いしちゃった言い訳じゃないんだからね!
REC-MOUNTS(レックマウント) ブロンプトン マウント タイプα
善良なサイクリストたちを、とてつもなく深い、そして抜け出すことが非常に困難なマウント沼に引きずり込んでいくことでお馴染みの、レックマウント社製サイクルコンピュータマウント。そのブロンプトン専用モデルです。
本品の特長はハンドルを固定するボルトとマウント用のパーツを共締めすることで、Garminタイプのサイコンマウントをハンドル上部に極めてスマートに設置させることに成功している点。
思わず膝を打つ取り付け方法を確立している、かなり高いレベルのアイディア商品ではないでしょうか。
このマウントの設置方法を考えたレックマウント開発者の方には、ノーベルサイコン設置方法賞が授与されて然るべきでしょう。
ただし!
このマウントを装着してサイコン取り付け部を水平に近い角度(写真の状態)でセットしていた場合、そのままハンドルバー・ステムを折り畳もうとするとマウントとフレームが豪快に激突して思いっきりキズがつきます。
万一サイコン装着状態だったら、それによりサイコンが破壊されてしまう可能性も極大です。「畳む前にマウントを上に向ける」という儀式を執り行うことが、絶対に必要。ここだけは、十分以上に気をつけておくべき点になります。
そんなこともあり、サイコン取り付け部の根本にあるボルトは力の限り締め付けることができません。「締まっているけど角度は変えられる」という、微妙な締め具合での調整が必須です。
いい感じに調整できたと思っていましたが、長時間走っていたら走行中にサイコンが自重で段々前に下がってきてしまいました。普段使いでは、まったく気になっていなかったのですが。
長距離ライドの時は事前に締め付けを強めておいて、折り畳む段になったらボルトを緩めるというちょっと手間をかける運用が必要かもですね。
ブロンプトン用 ハードシェル フロントバッグ
可動するハンドル部分ではなく、フレーム本体に固定する方式のブロンプトンのバッグシステムはとても優れた仕組みだということに、異論の余地はあまりないでしょう。
しかしながら、純正のバッグラインナップは総じて大きめサイズ。自分は本体と同時にSバッグを購入しましたが、巨大ですね。あまりにも。機能性にはナノレベルの不満すらありませんが、パッと見の軽快感が損なわれてしまうのは大きなマイナスポイントです。
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それに100km超の距離を走るようなライドでは、さすがに走行時の負荷になりすぎるでしょう。
そこで本品。このハードシェル フロントバックは、小型でそのぶん容量もかなり控えめ。ですが、パナソニックのGM1と交換レンズ、そしてデカトロンのQuechua バックパック ウルトラライト 10Lがバッチリ収まります。
軽快感を損なうことない、コンパクトサイズ。それでいて必要十分な機能と、収納力を持った一品であると断言できるでしょう。
あと、ちゃんとジッパーの引き手を引っ掛けるDリングがついていて、走行中のチャラチャラ音を抑制しようとしている点も高ポイントです。本来の装着意図は、全然不明ではありますが。
TOPEAK モンドパックハイドロ
TOPEAKの、縦型サドルバッグ。アタッチメント式で付け外しが非常にしやすく、シートポストに巻き付ける2本のベルトと合わせて十分な固定力を発揮します。
しかも、容量はスマートな見た目から受ける想像以上の印象。着替え(Tシャツ、下着、靴下、短パン)とウインドブレーカー、さらに輪行袋に工具と鍵まで格納できてしまいました。クリップ式のリアライトが装着できるスリットが設けられているのも、うれしいポイントです。
以前に投稿したレビューでも書いたのですが、この「縦方向に長いデザイン」のおかげで、荷物の重さによる走行時の影響が大きく抑えられていると感じます。
自分という最大の重量物の真下に、このバッグが配置されるせいでしょうか。車体を振った時にフラつきが大きくなるとか、サドルバッグに入った荷物の重さを感じるシーンがほとんどありません。これは素晴らしい!
それなりにサイズのあるサドルバッグだけに、ブロンプトンを折り畳む際には取り外す必要があります。そのとき2本のベルトを開放するのが若干手間になりますが、そのぐらい重箱のスミを突かないとネガ要素も出てきません。
製品自体の作り込みも安定のTOPEAK品質で、ミニベロ用のサドルバッグとしては実によくできた製品だと感じています。
ブロンプトン純正 フロントライトブラケット
その名の通り、純正のフロントライトブラケットです。専用デザインのVOLT400XCとセットで販売されています。
本品は普通にライトとブラケットを買うのに比べると、結構な差額を支払うことになります。つまり、お高いです!しかも、そこに取り付け工賃がプラスオン!諭吉や英世が何人もいなくなります。
自分が愛用しているライトは、VOLT800。予備も持っているので、この400XCを購入する必然性はほぼ皆無でした。なんですが、ここはもう「純正の安心感(サードパーティ製のブラケットには破断報告があったとか…)」かつ「ブレーキと共締めになる(=個人で取り付けしたら、最重要機能部品であるブレーキに世界で一番信用できない作業者の手が入って超危険!!!)」という条件がついてしまったので、購入せざるを得ませんでした。
コレ、もしかすると推奨スペック外かもしれませんが、VOLT800を装着して走っても走行時にガタつきを感じたりすることはなかったです。この辺りは、さすがの純正品質。
ネガを強いて挙げるとすれば、折り曲げた金属プレートそのまんま過ぎる外観。せめて…せめてブラックアルマイト塗装とか、してくれませんかねぇ…。
あとは光軸の調整は一切できないので、配光が完全に機材依存になる点でしょうか。
とはいえ、ここまでスッキリとライトを装着するのに、これ以外の選択肢って無い…ですよね?
#チャリと来た。道具店 ブロンプトンのくつした
#チャリと来た。道具店で頒布されている、個人制作のペダルカバー。折りたたみ時、左側のペダルに本品を被せることでペダルとフレームが接触して傷が着くのを防いでくれます。
フック付きのベルトで固定できるので、不意に外れてしまう心配も皆無。余ったベルトを固定するためのパーツも設けられていて、びろーんと垂れ下がることもありません。細かなところまで、実によく考えてあって驚きました。
走行時にはサドルに装着することもできますが、自分は着替えの入ったビニール袋を入れて固定用のベルトをキツめに締めることで容量を圧縮するという使い方をしていました(多分作者さんは完全に想定外の使い方だろうなー…)。
専用設計の専用品なので、もちろんベストフィット。とても丁寧に作られていて、品質面の不満も全然感じていません。
あと、ロゴやイラストも素晴らしいのですが、「くつした」という抜群にもほどがあるネーミングセンスにはシビれます。
個人で製作/頒布されているものなので、好きなときに買えるという保証はありません。品切れで血の涙を流すことになる前に、欲しかったらポチっておきませう。
ERGON GP2 グリップ
広いフラット面が特徴の、ERGON製グリップ。「GP2」は、ショートバーエンド付のモデルになります。
人と自転車の接点は「ペダル」「サドル」そして「ハンドル」の3点。その3点のなかでも走行中ずっと握り続けるハンドルグリップの重要度の高さは、語るまでもないでしょう。
それだけに、グリップを変えるとその交換効果は絶大です。フラット面で荷重が分散されるからでしょうか、走行感が大きく変わります。
さらに両サイドのバーエンドは、ポジションを変えたいときに使えるだけでなく、ハンドルを引いて力を入れたいときに腕の力を逃さないストッパーの役目も果たしてくれます。
ロングライド時だけでなく、通常走行時にもメリットしか感じません。これはオススメです!
ちなみに、うちのブロンプトン「CHPT3 V2」には専用デザインのサドルとグリップが着いていましたが、結局どちらも換装してしまいました。限定モデルなのに、限定感が失われていく一方です…。
▼ などかずさんのその他の記事はこちらから読めます(ブロンプトンやZwiftの記事がたくさんあります)