ロードバイクやグラベルバイク、MTBといったスポーツバイクの2021年モデルを検討されている方は注意が必要です。
今年に入ってからのコロナ禍で完成車や完成車の組み立てに必要なパーツが不足し、パーツ単体での入手も以前より困難になったのは周知のところですが、メーカー各社が過去数ヶ月内に発表した完成車やフレームの2021年モデルも供給不足になると言われています。日本ではあまり報じられていないようなのですが、例えば”bike shortage 2021″などとGoogle検索してみると欧米での状況がよくわかります。
スイスの海外通販老舗ベラチスポーツによると、自分が欲しい2021年モデルを高い確率で入手するには、カラー・サイズ・各種オプション(コンポーネントの選択、ギア構成、選択できる場合はハンドル幅やクランク長など)を決定した上で、現時点で注文を確定したほうが良いとのことです。
そしてその場合でも入荷が2021年5月になるものや、ブランドによっては7月になるものさえあるそうです。また新モデルの生産量は多くのメーカーで基本的にあらかじめ計画されています。現時点でこの計画量が満たされてしまったため、2020年9月の段階で既に完売状態になった2021年モデルもあると聞いています。
コロナが落ち着いてきているように見えるのになぜ? と一瞬不思議に思ったりもしますが、今年に入ってからの欧州ではロックダウンの影響でフィットネス目的でのサイクリング需要が大幅に増加、さらに英国ではソーシャルディスタンシングのために自転車通勤が推奨されました。
そして2020年モデルが(特に安いモデルは)ほぼ完売状態であるために(毎年この時期はコロナがなくても完成車がなくなる時期です)、その影響で2021年モデルに予約を入れる人が例年よりも増えていること、といった複合的な要因があるようです。パーツのサプライチェーンも完全に復活したわけではありません。
スポーツバイクの販売量で世界2位を誇るTREKや「モデルイヤー」から脱却しつつあるSPECIALIZEDのような巨大ブランドはこうした影響を比較的受けにくいとも言われていますが、そこまで規模の大きくないブランドのバイクを検討されている方は可能な限り早く購入決定したほうが良いでしょう。
聞くところによるとサーベロのニューモデル「カレドニア」はほとんどのサイズが既に完売しており、いまから注文を確定しても2021年5月までに入荷する見込みはほぼないそうです。
先にも書きましたが、計画生産量があらかじめ決定されていることが多いのでそれが埋まってしまったら自分が欲しい2021年モデルは10月にはもう買えない、ということがありうる状況なので、本当に欲しいものがある方はいま決めてしまったほうが良いでしょう。
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