努力 未来 A BUYING NOW
あれが欲しい これが欲しいと歌っている
nadokazuです。
このところ、輪行するときにキャリーカートを使いまくっています。
輪行の準備と解除に若干の手間が増えるものの、駅構内で自転車を持って移動するときの負荷がほぼ消滅します。劇的にラクチンで、これまでの輪行とはもはや別次元の快適さです。【本当】
そこで本稿では「キャリーカートを使った輪行」を、個人の勝手な思い込みだけで激推ししたいと思います。
もちろん「メリットしかない」なんてことはなくて、それなりのデメリットの許容が必須。でもまぁ、そこは悪魔の力を借りるのに、代価を差し出す必要があるのと同じですね。
というわけで、本日の駄文はこちら!
楽しい輪行サイクリングの、楽しくない時間!
鉄道旅と自転車の楽しさがセットで味わえる、輪行サイクリングが大好きです。
普段は乗らない、長距離列車や特急に乗車するワクワク感。
車内でいただく、朝の駅弁。
そして列車を降りたら、そこはもう目的地。サイクリングは、最初からクライマックスだぜ!俺、参上!
「輪行しないサイクリングなんて、ただのサイクリングだから!」
などという暴言が喉元まで出かかってしまうほどに、輪行サイクリングは最 of the 高。非日常にあふれた、間違いなく「特別な体験」です。
なんですが!
そんな輪行サイクリングに、「楽しくない!」を感じまくる時間があります。
それは「自転車を輪行袋に収納してから列車に乗るまで」と、「列車を降りてから駅構内を抜けるまで」。
つまり「駅のホームや連絡通路で、輪行袋を抱えながら移動している時間」です。
駅前で自転車を輪行袋に収納した瞬間から始まる、遥か遠くにあるホームの先頭/最後尾車両まで激重の自転車を運ぶ苦行。特にターミナル駅ではホームまでの移動距離が絶望的に長かったりして、肩紐が身体にめり込むダメージが果てしなく甚大です。
「輪行自転車の運搬」は、人間が感じる最も強烈な苦痛のひとつ。輪行サイクリングにおける、唯一にして最大の難事だと言えるでしょう。
「ブロンプトンなら…」「DAHON K3なら…」と思っていた時期が、私にもありました。
輪行袋に詰まった自転車って、どうしてこんなに重いんでしょう? 分解して袋詰めしたら、途端に車重が3倍ぐらい増加しているように感じます。質量保存の法則を明らかに無視しているので、理系研究者の方にはぜひこの謎を解明してノーベル輪行賞を受賞していただきたいものです。
それはさておき課題が「大きさ」と「重さ」なら、解決方法もいたってシンプル。軽くてコンパクトになる、「折り畳み自転車を買う」。以上です!
そこで輝くのが、英国製折り畳み自転車「ブロンプトン」。さっきまで自転車だったものが、あれよあれよと言う間にホイールと同程度のサイズで折り畳まれた物体になってしまいます。
この衝撃変形は、すべての自転車乗りに体験して欲しいところです。
そしてもう一台!
公称重量「7.8kg」という、とんでもない軽さを誇る折り畳み自転車「DAHON K3」。
持ち上げたときの感覚は、まさにロードバイク並み。それでいて、段差を特別気にすることなく走れる14インチホイール+外装3段変速と、普通に走れる走行性能を持っています。
輪行において、軽さと小ささは絶対的な正義。「ブロンプトン」と「DAHON K3」を両方買ってしまっても、それは「仕方がないこと」なのです。
この2台によって、輪行生活の快適性は大幅に向上します。広大なターミナル駅やエレベーターの無い駅(例:JR水戸線 岩瀬駅)だって、ちっともツラさを感じなくなり…ません!
だってそうでしょう?8〜10kg前後の重さがある金属の塊ですよ!
いくらコンパクトになっても、いくら軽量だとしても、輪行で自転車を運ぶのはやっぱり苦行でしかない。
それこそが、世界の真実です。
キャリーカートの活用で、自転車運搬の苦痛を華麗に回避!
あまりにもツラすぎる、駅構内での自転車運搬。それを回避できる、有力な方法のひとつが「キャリーカートの活用」です。
輪行袋に詰めた自転車をキャリーカートに括り付けて、コロコロ移動する。どれだけの距離を運ぼうが、身体的負荷は最小レベル。ベルトが肩に食い込むことも、クランクの出っ張りが脇腹に突き刺さることもありません。
改札からホームに降りて、先頭/最後尾車両まで移動するのだって楽勝。在来線から新幹線へ乗り換えるのに、長い連絡通路を歩き続ける必要があっても余裕綽々です。
駅構内で自転車を運搬するストレスが、検出限界レベルで低いキャリーカート輪行。この悪魔的なラクチンさを味わってしまうと、「もうキャリーカート無しでは輪行したくない!」としか思えなくなります。(n=1)
旅先で、キャリーカートが邪魔になる!
とはいえ、キャリーカート輪行にはデメリットだってあります。それはキャリーカートの存在そのもの。
輪行を解除したあとのキャリーカートは、他に携行しているどの装備よりも大きく重い荷物になります。それなのにゴールして再び輪行を開始するまで、使い道が一切ありません。キャリアに括り付けようが、バックパックに入れて背負おうが「邪魔になるだけ」です。
そもそも輪行の目的は自転車を運ぶことではなく、旅先でサイクリングを楽しむこと。最も長く大切なサイクリングの時間に、走行時の快適性を損なう大荷物がある。これを本末転倒と言わずして、何と言うのでしょう。無駄もいいところです。
コインロッカーに預ければ、無問題?
そんなわけで輪行を解除したあとは、キャリーカートを駅のコインロッカーに預けてしまいます。これでサイクリングの楽しさは、普段通り。無問題ラ!
…ではあるのですが、今度は別の制限事項が2つ発生しちゃうんですよね。
下車駅に「コインロッカーがあること」が必須になる。
駅のコインロッカーって首都圏では普通にありますが、地方だと設置されていない場合も珍しくありません(例:片鉄ロマン街道の最寄り駅、JR赤穂線 西片上駅)。旅のプランがコインロッカーの有無に影響を受けるので、下調べする手間が増えてしまいます。それに設置数の少ない駅では、コインロッカーがすべて使用中!というケースもあったりするので、旅の不安要素までプラスオン。さらにICカード非対応の旧式タイプだと利用する前に複数枚の100円玉を準備しておく必要があるので、地味にストレスが溜まります。
キャリーカートを預けたコインロッカーに、戻ってくる必要がある。
コインロッカーにキャリーカートを預けることで、出発地点とゴール地点が強制的に同じ駅になってしまいます。
そうなると「長野駅を出発して嶺方峠経由で白馬と安曇野をサイクリングしたあと、松本駅から帰路に着く」というようなルートが選べません。旅のプランに、大きな制限が加わります。勝手気ままな自転車旅から、「自由」が奪われる。これは度し難い!
でもまぁ、プランについては、「出発駅に戻ってくる前提で組めばいい」というだけのこと。「走行中の荷物になる」というデメリットだって、前述の通りコインロッカーを使えば簡単に回避可能です。
仮にサイクリングを始める駅にコインロッカーが無ければ、「途中のターミナル駅で預ける」というテだって使えます。たとえば西片上駅から片鉄ロマン街道をサイクリングする場合は、岡山駅でキャリーカートをコインロッカーに入れて、残りの区間だけ担いで自転車を運んでしまいます。
キャリーカートを輪行で使うことによる、デメリットと制限はあります。とはいえ、見方によっては「全然たいしたことない」レベルでしかない。それなら輪行がラクになるメリットの方が、よっぽど大きいです。※個人の見解です。
こんなキャリーカートを使っています。
変形マイクロキャリー
「B5サイズ」という他に類を見ないコンパクトさになってしまう、折り畳み式のキャリーカート。サンコーレアモノショップで購入しましたが、Amazonでも同等品が販売されています(実際に購入して、同じ製品であることを確認しています)。
詳しくはこちらの記事にまとめていますが、冒頭に述べたとおりべらぼうに小さくなります。
大きめのフロントバッグなら、スルッと収まってしまいます。重い(約900g)の荷物が増えることだけ許容すれば、コインロッカーの利用は不要だし旅程に対する影響もありません。
ただし!
この変形マイクロキャリー、荷台がどうしようもなく狭いです。それに剛性感も、無いに等しいレベル(そりゃB5サイズになるんだから、しゃーないですが)。
なので、使うなら折り畳み自転車限定。その中でも、ブロンプトンやDAHON K3など、サイズが小さめのモデルでないと厳しいでしょう。Tyrell IVEやPacific Birdyを積むのは、かなり難しそうです。
エツミ トローリーT005
メーカーによる公称スペックは、45×25.5×9cmで重量は約1.4kg。 最近は、こちらをメインで使っています。
PEKO(@ab_peko)さんの「お手製コンパクトサコッシュ」に収まるので、家から最寄り駅までの運搬にも大きな懸念事項はありません。
走行中に持ち運ぶのは無理なサイズですが、剛性感と安定性、そして荷台の大きさはコンパクトマイクロキャリーと比べものにならないほど。Tyrell IVEやTyrell FXなど、比較的大きめの折り畳み自転車でも不安なく積むことが可能。
それどころか、フルサイズのロードバイクだって、積載できちゃいました。コインロッカー利用必須になりますが、使える自転車の選択肢の広さを考えると、こちらに軍配を上げたくなります。
ロードバイクをキャリーカートに積んでみた。
まずは、縦型の輪行状態で組み立てます。横型のほうが早く組み立てられそうですが、荷台との接地面を確保しづらそうなのと、駅構内での移動時に幅を取り過ぎるので却下です。
エンド金具が自転車用品箱の奥底に消えて行方不明だったので、CBN本館でQtacさんが書かれている「エンド金具なしで縦型輪行袋を使う方法」を参考にして、なんとか組み上げました。
そのあとは、輪行袋に収納してカートに乗せ、ゴムロープで固定します。カートに付属しているゴムロープだけだと固定力がもの足りない感じだったので、別途太めのゴムロープを2本程度追加するのがオススメです。
ロードバイクを乗せたキャリーカートを引っ張ってみましたが、いや、これはなんというか、衝撃で言葉を失います。
これまで幾度となく経験してきたロードバイクの輪行では、数十mが果てしない距離でした。ですがキャリーカートに乗せた途端に、どれだけ移動しても全然苦にならなくなります。
ロードバイクでの、キャリーカート輪行。実用的、かつ魅力的な選択肢たり得ると断言できます。次にロードバイクで輪行する機会があれば、わたくし間違いなくキャリーカートを使うでしょう。
むしろ、どうして今までキャリーカートを使ってこなかったのか、自分で自分を問い詰めたくなりました。
そうそう、カートに乗せたロートバイクを移動させるときは、カートのハンドルではなくフレームを輪行袋の上から直接持ってしまった方が安定します。これ豆な!
まとめ:キャリーカートでラクに輪行しよう!
キャリーカートを使うと、僅かな代価と引き換えに輪行が超絶ラクになります。実際に何度もやってるので、これは間違いありません。相変わらずのn=1ですが、自信を持って断言できます。
実際に出かけたときの注意点としては、運搬時ラフに扱わないこと。自転車の横幅に対してキャリーカートの横幅は狭く、雑に引っ張ると安定を失って大揺れします。
また、ごく僅かですが、カートの分だけ荷物の高さと幅が増します。普通車グリーン席の後部など、スペースが限られた場所に置くときは普段にも増して丁寧に行う必要ありです。
それと、ロードバイクでのキャリーカート利用については「やってみたらできた」程度で、まだまだ未知数。それに、やはりキャリーカートのサイズに対してフレームが大きすぎるように思えます。
ラクに運べることは間違いないので、ここは人柱になっていただいた方のCBN本館レビューを期待したいところです。
おまけ:キャリーカート輪行するなら「高性能折り畳み自転車」で!
運搬時のサイズ、そして輪行状態にする手間の多さを考えても、個人的には「輪行旅をするなら、折り畳み自転車!」としか思えません(異論は認めます)。
ただロードバイクと比べて、折り畳み自転車には「走行性能」という弱点があるのも否定できないところ。ですから、予算が許す限り「高性能な折り畳み自転車を購入すること」が正義になります。
つまり「走行性能が高い折り畳み自転車」で「キャリーカートを使って輪行する」。これこそが最もラクに輪行できて、サイクリングも機材の力に頼り切れる「最高の組み合わせ」だと言えるでしょう。
高性能折り畳み自転車として、個人的に注目しているのは、タイレルの特別仕様車「FSX R9150」。
【特別仕様車販売のお知らせ】
Tyrellの走行性を存分に楽しめる名機であり、それぞれに強烈な個性を持つFSXとPK1に、SHIMANO DURA-ACE R9150 Di2、そして剛性がありながら軽さ・しなやかさを兼ね備えるVision カーボンハンドルバーを装着。https://t.co/SNIPtCRvJJ pic.twitter.com/QJYydPBVs7— Tyrell -アイヴ・エモーション (@tyrelljapan) December 2, 2022
FXの上位モデルFSXに、デュラエースR9150とVision METRON 5D カーボンハンドルバーを装備。それでいて、「記念モデルらしくフレンドリーな設定」をした某ロードバイクの半額近いプライスです。これはお買い得ですよねー。
うっ!…頭が…!(原稿はここで途切れている)