私が長年愛用しているヘックスレンチを紹介します。HOZANのW-110とW-112という製品です。6mmから1.5mmまでの7本セット。両者の違いは全長のみで、W-110が最大全長18.5cm、W-112が10.2cm。重さはW-110が127g、W-112が83g(すべて実測値)。自宅ではW-110、出先ではW-112と、気がつくとこれらの使用頻度が最も高くなっていました。
W-110は、2mmと1.5mmの柄が曲がってしまいました。というか、曲げてしまいました。私の使い方が悪かったのです。やたら固いボルトを何らかの事情でボールポイント側で操作しようとしたためと思われます(基本的にいけない使い方)。ただ、この状態でも今でも普通に使えてはいます。買ったのは14〜15年前だったと思います。
ボールポイント側の形状は、使うたびに一流品だなと感じます。斜めに入れて回さないといけない時でも滑りにくので、ネジをなめるリスクが少ないと思います。1.5〜3mmのレンチは20°、4〜6mmのボルトは16°角まで対応します。スムーズに入るのに安定したフリクションを得られるのが不思議です。
通常使用側も丁寧な造りです。数百円のレンチに比べると素材の質が非常に良いのだろうと感じます。間違った使い方をしなければ、弱りも朽ちりもせずに一生使えるでしょう。
W-112はライドに携行できるサイズとしては最高性能ものと言えるのではないでしょうか。Route Werks The Handlebar Bag(レビュー)を使う時は、奥のポケットがW-112の定位置(W-111はギリギリ入りません。携帯するのはW-112で十分なので入らなくても良いのですが)。
全長だけでなく首下も細いW-113、全長は長いまま首下だけが短いW-111というバリエーションもあります。首下ショートは特殊な状況で使いやすい場合もあると思いますが、私の場合は普通の首下タイプでも、外出中に致命的に困った記憶はありません。
どちらも個人的にはおすすめできます。作業性が良いのはもちろんW-110のほうですが、このレンチが対応する作業内容を考えると、極端な違いはないかなとも感じます。W-110は届きやすい、W-112は必要以上のトルクをかけなくなるという特徴もあります(「良い加減」を覚えるのにも適しているかもしれません)。