「誰だ!」人呼んで遊星仮m…すみません、すみません! その日そのとき現れた、マスクとマントの駄文の子、その名は人呼んでnadokazuです。グリコグリコグリコー!
フォロワーさんのツイートに影響されて、久々に「ろんぐらいだぁす!」全話を、無料公開中の公式YouTube配信で視聴してしまいました。もう何周してるかわからないほど繰り返し観ていますが、ろんぐらはやっぱり素晴らしいですなぁ…。主人公役の声優さん演技力も半端ない…などなど、改めて思い知りましたです。はい。
そしてそして、それと同時に「自転車で出かけてぇ…!」という感情も、思いっきりMAXになってしまいました。ろんぐらの自転車乗りたい感情喚起パワー、ごいごいごいすーです。
だがしかし!
たいへん残念ですが、今年のGWは徹底的にハードに引き籠もって過ごさざるを得ません。白馬や大町や沼津や伊豆や箱根や身延や山梨市などなどの各観光地には、状況落ち着いたら思いっきり散財しに行くので血液デトックスして待ってるがいいですよ!これで勝ったと思うなよー!!(涙目)
さてさて、そんなわけで引き籠もりぼっちサイクリストとしては、バーチャルの世界に旅立つしかありません。普通に考えれば、「ZWIFT三昧」ということになるでしょう。
「GW中はLONDONをぐるぐるして、さびしい100kmライドとかするかなー」などと思っているところではありますが、そんなZWIFTで気になって仕方がないことがひとつだけ。
それは自転車の根源的なヨロコビのひとつである「遠出感」「ツーリング感」的なものが、ほぼ皆無であるというところ。
たしかにLONDONやRICHMONDやINNSBRUCKで、「知らない外国の街を走ってるー!うひょー!」という感覚はあるのですが、WATOPIAを含め、どのワールドも基本は周回コース。なので「目的地に向かう」という意識は、思いっきり希薄にならざるを得ません。
さらにさらに!ZWIFTではもう、かなりの回数/距離を走りまくっているので、完全に道を覚えちゃってるんですよね(注:山岳コースを除く)。どうしても、新鮮味には欠けてしまいます。
そこでこのところマイブームなのが、「Road Grand Tours」です。またです。毎度毎度、RGT推しがウザくてすみません!
でもでもRGTにはですね、ZWIFTに無い「遠出感」「ツーリング感」を感じられるコースがいくつか(「いくつも」と書けないところが無念…)あるんです。
というわけでRGTの「ツーリング感のある(※個人の主観です)コース」を、勝手にご紹介します。未体験の方、バーチャルサイクリングのおつまみに、ぜひ試してみるのはどうでしょう? 今ならプレミアムサービスが無料ですしおすし。
Road Grand Toursのコース一覧
RGTには、8つのコースがあります。うち5つは周回コース。そして、残りの3つが一本道の往復コースです。
コース名 | 距離 | 獲得標高 | 平均勾配 | 周回/往復 |
---|---|---|---|---|
8bar | 1.0km | 0m | 0% | 周回 |
Parterberg | 4.2km | 102m | 5% | 周回 |
Canary Wharf | 1.0km | 5m | 1% | 周回 |
Borrego Springs | 7.7km | 19m | 1% | 周回 |
Pienza | 8.2km | 235m | 6% | 周回 |
Passo dello Stelvio | 14.1km | 1,114m | 8% | 往復 |
Mont Ventoux | 25.5km | 1,596m | 6% | 往復 |
Cap Formentor | 22.4km | 515m | 4% | 往復 |
「Passo dello Stelvio」、「Mont Ventoux」、そして「Cap Formentor」。この3つの往復コースは、ZWIFTで最長の一本道(単独コースとして)である「Alpe Du Zwift」の12.44kmを越える走行距離を誇ります。そして3つとも、実在する道をモデルにして作られたルートです。
特筆すべきは、その再現度の高さ。それぞれのコースで「Googleストリートビュー」と「RGTのスクリーンショット」を並べてみましたが、コース風景の再現度かなりのレベルに達してないですか?
そんな世界観の中を脇目も振らずにゴール目指して突っ走るのですから、「自転車でライドに出かける感覚」は、否応なく高まりまくりです。
絶望風景の地獄!「Passo dello Stelvio」
最初にご紹介するのは、ジロ・デ・イタリアに出てくることでもお馴染みのステルヴィオ峠。コース長は14.1kmと、関東民にとっては「表ヤビツ+2km」を想起させる距離感です。なんですが、獲得標高を見てみると「1,114m」。1,000mを…サクッと越えています…。つまり…これは…脚を休められるところがまったく無い…ということですよね?
まずは動画をご覧下さい!
コースプロファイルを見てもわかるとおり、最初から最後まで「登り坂」。非常にわかりやすい地獄です。しかもコースの後半に入ると、「つづら折りに次ぐつづら折り」という感じで、ヘアピンカーブが続きまくります。そして、そんな連続つづら折りゾーンをようやく抜けたと思ったら、目の前に広がるのは「遙かな高みに向けて、さらにつづら折りが続く…」という光景。まさに悪夢…いいえ、3DCGですが、これが現実でーす!
このコースを走っていると、バーチャルだというのに、とんでもない絶望を禁じ得ません。モデルになったルートの凶悪さを、そのままバーチャル世界に持ち込んできたコースといえるでしょう。
▼ストリートビューだと、こんな感じ。もう勘弁して…(画像ソース)。
▼そんな凶悪な風景が、悪魔的に再現されたRGTの画面。「ここを上るのか…この疲労しきった脚で…」突きつけられるのは、リアルに勝るとも劣らない絶望。
風景で心をへし折られるだけならまだ耐えられそうなのですが、それを許してくれるステルヴィオ峠ではありません。走っていると時折「12%超」という、死の斜度が連続するキッツイ区間がバッチリ登場。これでもか!これでもか!と辛い登坂を強いてきます。坂の負荷設定をZWIFTのデフォルトと同じ50%にしないと、自分みたいな貧脚には登坂不可能ですよ…。
超長距離登坂の地獄!「Mont Ventoux」
「Alpe Du Zwift」をダブルスコアで凌駕する、25.5kmという走行距離がすでに絶望的。そして獲得票高は1,000mどころか1,500mを越えるという、想像を絶する坂コースです。控え目に言って地獄。控え目に言わなくても、地獄と言えるでしょう。
なんですが、斜度はステルヴィオ峠よりはまだ緩め(キツくないとは言ってない)。感情を喪失したペダル踏みマシーンになることで、何とか登り切れるという点では「富士スバルライン」に近い印象を受けるルートです(斜度の負荷?もちろんZWIFTのデフォルトに合わせますが何か?)。
それにしてもですが、このコース登坂距離があまりにも長過ぎます。自分の脚力だとローラー回しっぱなしで、3時間ぐらいは余裕で経過。つらい…つらい…つらい…と思い続けているうちに、「万物は流転する!」と悟りの境地に達してしまいそうです。
▼ゴール付近でようやく森林限界を超えて、グッと空が近くなってくる表現にはシビれます。こちらはストリートビュー(画像ソース)。
▼そのまんま再現されたRGTの画面。
▼ゴール付近。標高が標高だけに、ストリートビューも霧で真っ白(画像ソース)。
▼RGTの画面。登坂した自分も、燃え尽きて真っ白です…。
ダブル登坂の地獄!「Cap Formentor」
スペインのフルマントール岬。コースプロファイルを見てわかるように、獲得票高200m程度の大きな上りが2回出てきます。無論それだけで済むはずはなく、細かなアップダウンが何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も登場。現実世界でもバーチャルワールドでも、辛くない坂はありません。つまり、このコースもやっぱり地獄です。
だがしかし!
コース全体を通じて、斜度はそこまでキツくない感じ(緩いとは言ってない)。それに少なくとも、ステルヴィオ峠みたいな凶悪な斜度が連続する区間は登場しません。
そしてこのコースには、他の2つの地獄にはない素晴らしいポイントがあります。
それは海岸沿い、山道、海に挟まれた岬の突端などなど、シチュエーションが変化に富みまくっているところ。走っていて、非常に楽しいコースに仕上がっています(坂が辛くないとは言ってない)。
さらにさらに、「半島にある岬の突端に立つ、灯台を目的地に走る」という設定です。こんなランドマークを目指すことで「出かけて行ってゴールした感」は、もう高まりまくります。
▼ゴールが見えた!という場所のストリートビュー(画像ソース)。
▼こんな風景見ちゃったら、バーチャルでも気持ちが盛り上がりまくりです。
私の行った独自調査でも『RGTのコースのうち、最もバーチャルツーリングが楽しめるコースは「Cap Formentor」である!』という声が非常に高い割合(100%)を占めるという結果でした。(*2020年4月実施 執筆者個人による脳内リサーチ調査 n=1)
もちろん、風景の再現度も他のコース同様のハイレベル。ゴールに向けて進むにつれて、右も左も海!自分が海に突き出た半島の先に向かって走っている!と、気持ちが盛り上がって、このところ全く感じられていなかった、気持ちのいい道を走るヨロコビが湧き上がります。
そりゃバーチャルだし、所詮は3DCGでしかないんですが、「遠くまで走ってきた!」という感覚を強く感じさせてくれる仕上がり具合。特に「UIの画面表示なし」「一人称視点」走り続けると思いっきり没入できてオススメです。
もはや静止画だけではその魅力を伝えづらいので、ライド中の画面を録画して2分程度の動画にまとめてみました。お時間ある時にでもどうぞー。
RGTでバーチャルツーリング、試してみてみませんか。
以上「Road Grand Tours」の、おすすめコースをご紹介してみました。以前なら、この辺りで「とはいえRGTはサービス品質が…」とかネガティブポイントについて書かざるを得なかったのですが、今は大規模バージョンアップを経て「楽しく遊べる」レベルにサービスがキチンと仕上がっています。RGTの中の人は、相当頑張っているんじゃないかなー(一部頑張りの方向性が間違ってるような気もしますが)。
というわけで、ZWIFTもいいですが、RGTも相当いいです。未だの方は、いちど試してみてみませんか? 何度も繰り返しちゃいますが、今ならタダ。この機会を逃すテは、無いと思うのです。