ロベール・マルシャン(Robert Marchand)はフランス北部アミアン生まれのサイクリスト。1911年11月26年生まれの彼は、先日、107歳の誕生日をむかえました。これはその日の映像。お祝いとして15kmを走ったそうです。
2012年には「タイムトライアル100歳以上部門」で1時間24.250kmを走行し、UCIはこれをワールドレコードとして認定。2年前にはUCI世界選手権で、彼だけのために設定された「107歳以上の部」で優勝しました。UCI世界記録とギネスレコードの保持者です。
マルシャン氏はパリで消防士としてはたらいたあと(命令不服従で退職を余儀なくされる)、2つの世界大戦に従軍。戦争捕虜となった経験を持ちます。その後は南米ベネズエラに移住し、トラック・ドライバーやサトウキビ農園従事者に。
その後カナダに移住し、木こりになったもののつらすぎて続かなかったそうです。1960年代にはフランスに戻り、庭師やワインの貿易商などさまざまな職業に従事。この経歴を見ると、頑固者で好奇心旺盛な変わり者という感じです。
40年前の1978年から本格的に競技用自転車をはじめたそうです。それ以前にも自転車に乗ったことはあり、かつ、体操選手だったこともあるそうです。短期間ボクシングもやっていたとのこと。もともとアスリートの素質はあったんですね。現在の身長、150cm。
彼は今日でもトレーニングしない日はなく、毎日約1時間、10〜20kmほどローラー台をまわしています。あまり外で走らないのは、風邪をひくのがいやだから。
下の動画は2012年、4時間17分27秒で100kmを走った時の様子。疲れるときは、脚よりさきに、腕にくるらしいです。
106歳になった時、主治医に、もう世界記録の更新には挑戦しないように、と言われ、それに従うことにはしたそうですが、レース自体は続けているそうです。
元気の秘訣は、ソファにずっと座りつづけたりせず、なんでも自分でやること。とにかく動きつづけ、楽しむこと。たくさんの野菜と果物を食べ、肉はあまり食べないこと、コーヒーを飲みすぎないこと、だそうです。
まずいな、私はあまり果物を食べないし、最近肉をよく食べるし、コーヒーもよく飲むな(笑)。
人生100年時代などと言われますが、マルシャン氏を見ていると120年くらい見ておかないとお金なくなるんじゃないのか、と思わされます。
高齢の日本人で元気な方、というと現在86歳の三浦雄一郎が思い浮かぶのですが、三浦氏は肉食だと聞いています。カラダもガッチリしていますよね。肉食と非肉食、どちらの健康寿命が長いんだろう。三浦雄一郎氏の107歳の姿を見てみたい。