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ウルトラディスタンス・サイクリストの装備に学ぶ:Ulrich Bartholmoesさん(TCRNo8 6位)の場合

ベルギーからブルガリアまで欧州を横断するTranscontinental Race 2022(TCRNo8)で6位フィニッシュしたウルトラサイクリスト・Ulrich Bartholmoes(ウルリッヒ・バルトルメス)氏(ドイツ出身)がレースで使用した装備品をInstagramで公開しています。4326Kmを10日間1時間51分で走破した彼はどんな装備でこのウルトラディスタンス走に挑んだのでしょうか。

バイク自体はBMC Teammachine SLR01 TEAM (SRAM RED eTap), ROTOR ALDHU / ROTOR INSpider, Lightweight Meilenstein Evo Discといった構成。ペダルはSPDのShimano XTR PD-M9100。

どのバッグに何を入れていたのかがわかる

BartholmoesさんはApiduraのフレームバッグを愛用しています(Apiduraがこのレースのスポンサーになっていることもありますが、TCRでは参加選手の多くが同社製品を使っていたとのことです)。トップチューブパック・サドルパック・フレームパックの順番で、それぞれ中に何を入れていたのかがわかり、収納の参考になります。

Racing Long Top Tube Pack (2L)の中身

  • Styrkr 電解質ドリンクパック・スナックバー(Snickers, Knoppers)・ハリボー

トップチューブパックは補給食専用といった感じでしょうか。彼の他の投稿を読むと電解質摂取の大切さが強調されていました。カリウムやマグネシウムが欠乏すると筋肉が動かなくなるのでちゃんと摂りましょうねとのこと。10日間毎日400kmも乗るのですからミネラルとビタミンの補給は本当に大事でしょうね。

Knoppersはドイツのお菓子で、日本ではあまり見たことがありません。ピーチ味のハリボーも見えますが、栄養があるのかどうか謎です。しかし超耐久走では「楽しむ」ための食べ物やグッズも絶対に無視できないところでしょう。10日ですからね!

Racing Saddle Pack (7L)の中身

7Lのレーシング・サドルパックに入れていたものがこちら。個人スポンサードされている製品が少なくないようですが、信頼性の低いものは使わないはずなので参考になると思います。ちなみに大会規定でライトはスペアを持っておく必要があるそうです。ウェットワイプ(あかちゃんのおしりふき?)は同大会1位ゴールのChristoph Strasserさんも携帯していましたね。

  • ダウンジャケット(Rapha Explore)
  • 超軽量レインジャケット(Velocio)
  • アームウォーマー(Velocio)
  • ニーウォーマー(Velocio)
  • タイヤレバー2本
  • CO2インフレーターとカートリッジ(2本。LEZYNE)
  • チェーンルブ(Muc Off C3 Ceramic Lube)
  • スイスアーミーナイフ
  • ケーブルタイと布テープ
  • 歯ブラシと歯磨き粉
  • ウェットワイプ
  • USB充電器とケーブル
  • Supernova Airstream II スペアフロントライト
  • Lezyne Strip Drive Pro 300 スペアリアライト
  • 高視認性ベスト

Supernovaのライトはウルトラディスタンス・レースや欧州のツーリング系サイクリストからの支持が高いらしく、よく見聞きします。彼はバイク本体にSupernova M99 Mini PRO B54を装着しています(最大1600ルーメンのバッテリー式。ホイールがLightweightなのでハブダイナモを使えないせいもあるらしい)。Supernovaは高性能ですが非常に高価で、日本ではほとんど流通していないと思います(公式サイトやドイツの通販サイトから購入は可能)。

参考 M99 MINI PRO B54 – Supernova

サドルパックに入れてあるものは大休止の時に着るもの・天候急変時に着るものなど、走行中にはあまり使わないものを入れていますね。またウェア中心に軽量なものを詰めているのも参考になります。それでも彼の他の投稿によると、Topeak BackLoader Wishboneも併用しているそうです。これは大型シートパックの左右への振れを軽減するアイテムとして人気があります(両サイドにボトルケージも増設できます)。

Racing Frame Pack (4L)の中身

Bartholmoes氏はホイールにLightweight Meilenstein Evo Discを使っているのですが(タイヤはHutchinson Challenger Tubeless 32mmのプロトタイプ)、パンク時用のチューブはRevoloop Ultra Light Tube。軽量なTPUチューブですが、こういう方が使っているなら信頼できそうな気がしますね(テキストには1本、とありますが写真には3本写っている…)。

  • スペアチューブ(Revoloop Ultra Light Tube 1本)
  • SRAM eTap AXS バッテリー(2個)
  • SRAM PowerLock チェーンリンク
  • ミニポンプ(NanoRoad BMP-48)
  • マルチツール(Syncros Matchbox 19CT)
  • モバイルバッテリー(13.000mAh Anker)
  • ミニ充電ケーブルとアダプター
  • マスク
  • レスキューブランケット
  • 鍵(Hiplok Z LOK)
  • 身分証・クレジットカード・現金

モバイルバッテリーはAnkerの13000mAh。画像を見るとスリムなタイプで、旧製品かもしれません。形状的には現行製品だとPowerCore 10000 PD Redux 25Wあたりが近そうです。

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2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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