Canyon Bicyclesが「K.I.S.」と呼ばれる新システムを発表しました。Keep It Stable(安定させろ)の頭文字から取られた名称で、トップチューブに内蔵したコイルスプリングによってハンドルバーを自動でセンタリングさせる仕組みです。
出典 Canyon’s new self-centring steering system calms handling for trail stability
高速でも低速でも安定したステアリングに貢献
以下、Bikeradarによる製品紹介の抜粋・抄訳です。
- CanyonはSpectral 29のためのステアリング安定化システムを発表した。セルフセンタリングでトレイルでのライドをより安定的なものにするとされる
- 名称はK.I.S. (Keep It Stableの略)で、SyntaceやLiteville bikesを支えるJo Klieberによる発明。開発はCanyonのチームが行った
- トップチューブに内蔵される目立たないシステムで、ハンドルバーに自動センタリングが働く
- Canyonによるとハイスピードで路面がラフになってくる時、または低速でテクニカルなトレイルを攻めている時にコントロール性と安定性が増し、フロントとリアホイールの接続感が改善されるという
- このシステムはSpectral CF8 K.I.S. エンデューロバイクでデビューし、Litevilleは301 CE 電動MTBに搭載する予定だ
- システムの強さ(スプリングテンション)は4mmのヘックスレンチで調整できる
- CanyonとSyntaceによるとK.I.S.システムはメンテナンスが不要
- 内蔵のステアリングリミッターはハンドルが90度以上回転するのを防止する
- コントロール性の向上以外にも疲労軽減のメリットがあるという(低速での激坂の上りなどでフロントホイールが暴れにくい)
- システムの公称総重量は110g
- K.I.S.を搭載する完成車(Spectral CF8 K.I.S.)の価格は400ポンド・400ユーロが上乗せされる
▼ 公式イメージ動画は1:23頃からが見やすい(前置きがちょっと長い)
同記事には「シートポストからハンドルバーにバンジーコードを伸ばして取り付けると同じ効果が得られるよ」というコメントがありました。確かに実際の作動感を想像するためにやってみると面白いかもしれませんね。原理的にはほぼ同じではないでしょうか。なおモーターサイクルの世界におけるステアリング・ダンパーとは発想が違う製品であるとのことです。