風速15マイル/時(15mph≒24kmh)の向かい風の中を1時間と、ゆるい坂(傾斜)を1時間。走るならどちらを選びますか。というシンプルな質問を海外掲示板で見かけました。寄せられたコメントを観察していきましょう。
出典 Which would you choose: cycle into 15 mph headwinds for 1 hour or up a small incline for 1 hour?
以下、一部コメントの抄訳です。
- (スレ主さん)私は向かい風を選ぶかな… 住んでいるミネソタにはあまり坂がないから、だけが理由です
- 坂。風はやる気をなくします(2いいね)
- 坂。向かい風でいちばん気になるのはいつまでも終わらないノイズです(1いいね)
- 坂、問答無用。坂は長く登っていれば、そのうち進歩した感覚を得られます。風はただむかつくだけです(261いいね)
- 坂。坂は登らされているなといつもわかります。風にはいつも騙されているような気持ちになります(589いいね)
- さらに大事なことですが、傾斜はこちらが方向転換しても変わりませんが、風の方向はこちらが方向転換するといつも変わります(172いいね)
- 向かい風の時は「ブレーキが擦ってるのかな、それとも俺が情けないほど弱いのか?」追い風の時は「いま生きてるサイクリストの中で俺が最強」(131いいね)
- (上の人に)私は文字通り、ディスクローターが擦れている音が聞こえないかどうか頭を下げて確認しますよ。擦ってないんだけどw(20いいね)
- あと風はとつぜん突風になったり方向が変わったりするし、抵抗がひっきりなしに予測できない感じに変わり続けるのがうざったいです(12いいね)
- 登坂はそれ自体が楽しいことですし、頂上での良い眺めや速い下りというご褒美があります。風の中に向かっていっても何も得られませんし、家に帰ろうと方向転換すると向かい風も方向転換するんですよね。ほぼ間違いない(19いいね)
- 風が同じ風速のままであることは稀だから、それに抗うためにいつもギアを上げたり下げたりしないといけません(3いいね)
- 登りがいいですね。向かい風は強すぎると余計な感覚刺激が生まれて、登りよりもずっと疲れるように感じます(2いいね)
- 坂は正直だ。風は嫌な野郎だ(2いいね)
- 自然に任せます。向かい風はエアロポジションを研究する機会になります(1いいね)
「向かい風」の圧倒的な人気のなさに笑いましたが、帰ろうとするとまた向かい風になる、というあの不思議現象は東京の荒川河川敷だけでなく世界共通のものらしいことに驚きました。
また「風は方向も強さも、変化がランダム」であるのに対して、登りならそこまでの変化はない、という考察も非常に興味深く思いました。向かい風のなかを走ることは起伏の激しいオフロードを走るのと似たようなところがあるのかな、と思いました。でもオフロード走行のほうが楽しいですね。
「坂は正直者だ。風はうざいヤツだ(Hills are honest. The wind is an asshole.)」はちょっとした名言でした(風が好きだという方には申し訳ない)。
最後に豆知識。
- 風速が1m/s増すと、体感温度は1℃下がる
- 湿度が20%下がると、体感温度は1℃下がる
- 標高が100m上がると、気温は0.6℃下がる(1000m登ると海抜0m地点より6℃下がる)
という目安があります。十分な防寒対策をした上で冬のサイクリングを楽しみましょう。向かい風によるノイズと「余計な感覚刺激」はバラクラバでだいぶ解消できると感じます。
▼ パールイズミのこのインナーグローブは最近評価が高いように見えます(過去1か月で300点以上購入されているそうです)
▼ CXWXCのこのハンドルカバーは超あったかいですが、横風は注意