MTBをシングルスピード仕様に改造した、という投稿を多く目にするのですが、そうすることで得られる利点(advantages)がわかりません、という投稿を海外掲示板のMTBコミュニティで見かけました。
シティバイクならシンプルさを求めるのはわかるし、坂は登れないし下りでは踏めないし… それって何かのチャレンジなのですか? それとも私が気付いていないだけで、何かアドバンテージはあるのでしょうか?
出典 Why do people do single speed mountain bikes?
以下、寄せられたコメントからいくつかご紹介します(抄訳)。
- 個人的にはどんなバイクでもシングルスピードに乗る理由がわからない…(2いいね)
- 変速付きのバイクよりもベターという話ではなく、単に違うモノなんです(3いいね)
- 利点があるかどうかという問題ではないです。シングルスピードはシンプルで、楽しく、シリアスでなく、慣れ親しんだトレイルで全く新しいライド体験を味わせてくれるものです。ギアが1つしかないと、そのトレイルにどうアプローチするか考え方が変わってきます(7いいね)
- 人は自分自身にチャレンジするのが好きなのさ(124いいね)
- (上の人に)それくらい単純なことです。あとブレーキ以外はほぼメンテが不要なところ(45いいね)
- シングルスピードに乗ってみて初めて知るようになるのは、ドライブトレインがどれだけ滑らかなものなのかということです(3いいね)
- 他人に説明するのは難しい。やってみないとわからないと思う。僕は2台バイクを持っていて、どちらも似たようなスペックだけれど片方はシングルスピードで片方は多段ギアにしている。乗っていくのはほぼいつも、シングルスピードのほうだ。比べると遅いし、エフォートも要るけれど、報われる感(満足感)はより多い(rewarding)。あ、あといつも「それじゃない」ギアに入っているんだけどね(58いいね)
- 楽しいからさ。何を楽しく思えるかは人によって違う。ある人々にとっては、シングルスピードに乗ることが楽しいんだ。頭がおかしい人たちかもしれないが、私は尊敬しているよ(33いいね)
- 考えずにペダリングするだけ。もう踏めなくなったら、歩く(14いいね)
- シングルスピードに乗ることは、早く強くなるためのチートです。頑張ってペダリングするか、歩くかになる。私なら歩くのではなく乗っていたい(1いいね)
- シングルスピードには、実際は3つのギアがあるんだよ… シッティング・スタンディング・ウォーキング (You actually have 3 gears on an ss… Sitting, Standing, and Walking )(48いいね)
おもしろいコメントがたくさんありますね。私自身は、シングルスピードMTBの経験はないのですが、シングルスピード仕様のグラベルバイクに乗る機会は増えました(他に街乗り仕様のシングルスピードバイクも愛用しています)。なので、シングルスピードMTBerの方々の気持ちが「完全にわかる」とは言えないまでも、すごくわかるような気はします。
私の場合、シングルスピードは「あえて難しいことをやって自分自身に挑戦する」という感覚は皆無で、単純にそれが「独特なサイクリング体験であるため、おもしろい」から乗ることがある、という感じです。踏めないところは歩く、というところも「自転車を押し歩いている時に見える風景は、これはこれでなかなかおもしろいものだなぁ」と思うようになりました。
ちなみに利益があるかどうか(advantageがあるのかどうか)という実利的な視点で考えると、シングルスピードバイクの操作で身に付くバイクのコントロール、身体への負荷のコントロールは多段ギアのバイクでも有効に活かせるものだし、その意味でも役に立つんじゃないのかな、という意見も見られました。
シングルスピードMTBを積極的に楽しんでいるという方は(きっとシングルスピードグラベルもですね)超少数派かもしれませんが、こんなところも楽しいよ、という意見がありましたら、是非教えてください。