Morethanのサイクルレインジャケット・型番RVP-001の実使用レビューです。使用して約半年になるので、良い点・悪い点・サイズ感などをご紹介していきたいと思います。
なおMorethanからはコストパフォーマンスの高いサイクルウェアが多数出ていますが、レインウェアは本記事時点でこのRVP-001のみとなっています(Morethan製品一覧)。
スペックと使用感
RVP-001は実測重量がサイズSで134gと超軽量なところがまず良いところ。バックポケットを裏返して内側に本体を詰めこんでいくと小さいポーチ状になるパッカブル・タイプでもあります。収納した場合のサイズは約14cm四方の正方形で、厚みは8cmほど。超コンパクトではないものの、潰せるのでジャージのバックポケットには収まります。携行性はまずまずOK。
防水性については、最高で1時間15mm程度のザーザー降りでも「外から濡れた」経験はなく、問題を感じたことはありません。一方で「透湿性」は皆無に近い印象で、運動強度が高いとすぐに蒸れて内側が結露状態になります(このため「浸水するじゃないか」と思う人もいるかもしれませんが、それはきっと結露のせい)。
ベンチレーション自体は背中と脇に設けられているのですが、生地自体の透湿性がほぼゼロであるせいか、気休め程度という感じはします(生地のメイン素材はTPUで、調理用の手袋によくあるタイプの質感)。
しかしです。高い防水性と透湿性を兼ね備えたレインウェアが、3000円前後で買えるわけがないのです。そのため、値段を考えるとここはあまり不満を述べる気にはなりません。居住装備にたとえるなら、これはダブルウォールの快適なテントではなく、シングルウォールの緊急時用ツェルト。内側と外側の気温差で蒸れる・結露するのは致し方のないところ。
フードが付いているのは助かります。やや小さめのフードなのでヘルメットの上からかぶるのは無理ですが、フードの上にヘルメットをかぶって使うことはできます。このフードも収納式で、使わないのであればジッパーの下にしまっておけます(ここはジッパーを省略して軽量化しても良いような気もします。個人的にはドローコードもなくても良かったかも)。
ジッパーはYKKの止水ジッパーが採用されているとのことです。YKKロゴは見当たりませんが、引っ掛かりはなく動きは非常にスムーズです。ここは好感が持てますね。
降るかもしれない時のお守りとしては優秀
あらかじめまとまった雨が降ることが予想され、その中で数十km、数時間を高強度で走り続ける必要があるのなら、より透湿性の高い高級レインウェアを携帯したほうが良いでしょう。しかし降るかどうか微妙な日に、お守り的に本製品RVP-001を携帯するのは良い運用方法かなと思います。
ウインドブレーカーとしては、短距離で運動強度が低いのであれば代用できるでしょう。たとえばヒルクライム後にほぼ踏まずに下るだけ、といった時は違和感なく使えると思います。天気が読めない時の保険として持っておくと活躍する機会があると思います。
サイズ感は、Morethanの半袖・長袖ジャージ(※WVP-008以外)の同サイズに比べて、重ね着前提でゆったり目の作りになっていると感じます。私はジャージと同じサイズを選びましたが、痩せ型の方はワンサイズ下が好みの場合もあるかもしれません。しかし透湿性が高くないので、ピタピタになりすぎないほうが良い気はします。
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