Colango社がUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ首長国に同社初のフラッグシップストアをオープンした、とInstagramで伝えています。
コルナゴにとっての新しいマイルストーンを、誇りを持って発表します。本日、2022年10月21日、私達は初めてのフラッグシップストアを開店しました。コルナゴの他に例を見ない類稀さと、イタリアの優雅さがいま、アブダビのアル・フダイリヤット島の新しいコルナゴ・ビルにて展示されています
喜ばないファンたち
背景事情としては、コルナゴは2020年5月4日まではファミリービジネスだったものの、以降はUAEに拠点を持つ投資会社Chimera Investments LLCによって買収されたこと(コルナゴの本拠地自体はイタリアに残っているものの)、またアブダビが2021年11月、UCIによって「UCIバイクシティ」の認証を受けていることがあるでしょう(アジア・北アフリカ・中東地域では唯一)。
このニュースに対し次のようなコメントが寄せられています(@colnagoworldの投稿から)。
- 間違った動きだ、コルナゴよ
- 30周年記念ペイントのMasterはほとんど1年くらい待っているんだけど…
- C64を2月か3月に注文したんだけど、どこにあるんですか?????
- アブダビ、チクリスモの祖国(Abu Dhabi, la patria del ciclismo)…
- 自転車に乗れない国のひとつ
- エゴ主導のブランディングだ。3つめか4つめのストアだったらグレートだったろう。これでコルナゴの新しいオーナーがターゲットとなる顧客のことを理解しておらず、気にも留めていないことがわかる。これは将来の製品を考える際に大きい問題になるだろう。悲しい
- 恥ずかしいことだ!最初のコンセプトストアはイタリアにオープンされるべきだ。金が世界を動かしているわけだ。もはや価値などはない。コルナゴは終わりだ…
- 適当なことやりやがって!
- これは残念なニュースであり、ファンに対する不敬です
- とても残念だ。サイクリングやサイクリストについてのコルナゴの価値観はインクルーシブだと思っていた。なのに未だに中世のままみたいな国にお店を開く。何故? 利益のためでしょうか。確かにマイルストーンですね
- 故国に最初のストアを開かないことでコルナゴのブランドイメージが少し汚れます
ピカピカのビルとお店、おめでとう!という声は、皆無ではないですが、少なめでした。30周年記念ペイントのフレームが届かないことと、フラッグシップストアの開店で忙しかったこととは全く関係ないと思いますが、「本当のファンである俺たちを放置しておいて何をやっているんだ」という不満は、心情的には理解できます。
最初のフラッグシップストアがイタリアでなかったことで、チクリスモの歴史と伝統に敬意を払っていない、と憤慨している人も多いようです。また、自転車産業が投機の対象と見なされつつあることへの反感も背景にあるのかもしれません。
アブダビに立派な旗艦店を開くことで、将来的にどのようなメリットがあるのか、どんなビジョンを描いているのか、気になるところではありますね。
アブダビ政府は「バイク・アブダビ」というサイクリング促進プロジェクトを発足させており、同地を世界のサイクリング・ハブにしたいと考えています。ここに集う富裕層をターゲットにする場合、これは正解の動きになるのでしょうか。