フレーム・完成車製品レビュー

Tern Crest (2025) 20インチ小径車の紹介・ストックパーツでのライドインプレッション【ラブリーで楽しい上質なミニベロ】

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Tern Crest(関連記事一覧)という小径車をご紹介します。 2025年12月に筆者がAmazonから購入したモデルで、カラーはマットオリーブ・サイズ460(S)を選択しました。Crestは20インチ(ETRTO 451)ホイールの、折りたたみ機構のないミニベロです。現在はVブレーキ仕様ですが、過去モデルはロードキャリパーブレーキでハンドルバーのライズもより浅いものだったそうです。

(ほぼ)ストック状態での外観と乗車感

この記事中の写真ではRoute WerksのハンドルバーバッグTOPEAK Explorerリアラックを後付けし、ペダルのみ同梱製品からMKS ALLWAYSに変更してありますが、それ以外は手を入れていないストックパーツ状態のCrestです。下はノン・ドライブサイドからの眺め。ハイライズなハンドルのせいもあってか、BMXテイストが強く感じられる姿ではないかと思います。

ヘッドチューブにTernのバッジと車体には他にトップチューブにCrestという文字があるのみで、メーカー名やモデル名の露出が最小限なミニマリスティックな雰囲気です。

駆動系はMicroshiftの1×8。シフターはアップもダウンも親指だけで操作できるタイプです。ブレーキレバーはテクトロで、初期状態ではレバーがかなり遠かったので手の小さい筆者はリーチアジャスト(方法の解説記事)が必須でした。

リアディレイラーはMicroshift 26というモデル。カセットは同社製のCS-H081(11-32T)ですが、リアディレイラー自体はMicroshift公式サイトを見る限り恐らく36Tまで対応しています。クランクセットはチェーンガード付きの52T/170mm。ストックの状態で12〜16%までの坂はなんとか登れて、Dahon K3よりも軽いギアで回せる感じです。

こちらはVブレーキ。Tektroのブレーキは全然効かないから即交換しなければならない、などと言われていたのは今は昔、近年では完成車搭載の廉価なモデルでもほとんど不満の出ない品質になっていると思います。このブレーキもめっちゃ効きが良いですよ。ただし「リニアなモジュレーション」とは無縁の「ガツン・ガクン」と効く「ザ・Vブレーキ」なフィールです。

ヘッドパーツはFSAのようです。トップキャップの厚みは1cm、コラムスペーサーは3cmx1・1cmx6という構成です。ヘッドチューブ上端からステムの下部まで10cmちょうどという感じです。

ストックタイヤはCSTの20×1-3/8サイズ。これは真っ先にアップグレード対象かな、と思い込んでいたのですが、無印タイヤなのに大きい不満もなく乗れています。悪路で段差などの突き上げがやや気になる時はあるものの、オールラウンドに使える優秀なタイヤではないかと感じています。少なくとも軽快な走りを大きくスポイルするタイプの鈍重なタイヤではない印象があり、好感を持ちました。

サドルはVELO製の大きくてフカフカなタイプ(型式不明)。これまた座り心地は全然悪くなく、アップライトな姿勢でもやや前傾のセットアップでも不快感が出ない、良い仕事をするサドルだなぁと思いました。しかしこのボテッとしたシルエットが私にとっては絶望的に美しくないため、これは交換することにしました。

ハンドルは100mmのライズがあります。このハンドルはCrestの現行モデルの外観上の最大の特徴のように見えますが、残念ながら私には合わなかったです。このハンドルを好きになろうと様々な設定を試して頑張ってみたのですが、少し遠くに送って高さを下げても、手首の外側と肘のあいだで筋肉痛が出ます。

恐らくハンドル幅が広すぎることが最大の原因でした。Tern公式サイトでは620mmとの記載がありますが、実物を測定すると640mm。カッコいいハンドルですが、継続使用はできませんでした。ただし1回の走行距離が20km以下なら違和感が出ない人もいるかもしれません。今回はこれをカットするのではなく別のハンドルを使うことにしました。

グリップはエルゴノミック形状の立派なものが付属しています。最初これが肘から先の不快感の原因ではないかと疑ったのですが、いろいろ試した結果このグリップが犯人ではなく、これはこれで結構良いものではないかと思います。ただし外側に穴が空いておらず予定していたRBRLのフラットバーエンド装着型バックミラーを取り付けられないのでこれも交換することにしました。

あとこのグリップ、握り心地は悪くないのですが長さが140mmもあるんですね。すると両端のエルゴノミック形状の部分を握ろうとすると、私の場合は手首まわりに負担が出ました。リーチをかなり短くしてハンドル位置が胸に寄るようなスタイルで10km以下のポタリングをするのなら気にならないのですが、20km以上走ると肘から先への負担が大きかったです。

キックスタンドは片持ちタイプ。Tern Crestは停車時にハンドルが切れやすく不安定で、このキックスタンドも使い勝手が良くないように感じたので現在はMASSLOAD CL-KA56・ダブルレッグセンタースタンドに交換してあるのですが、なんとMASSLOAD CL-KA56にしても不安定なところがあり、もしかするとオリジナルのこのキックスタンドと大差ないかもという印象があります。

Tern Crestは停車中はハンドルが本当に切れやすく、MASSLOAD CL-KA56を使うとさらに前輪が浮きがちになるのでなおさら不安定になります。この自転車で感じる最大の短所はこの駐輪時の安定感のなさ、です(しかし走行時にハンドリングがクイックで困るという感じはありません)。

まとめ:ラブリーで楽しくお買い得感が高い!

このTern Crestを好きになれるかどうか、存分に楽しめるかどうかは、ひとえにポジション調整にかかっていると思います。ロードバイク的なスポーツバイクに慣れている方にとっては、初期状態ではまずリーチが短すぎてスタックが高すぎる(ハンドルが近くて高い)と感じられるでしょう。そのため浅曲がりのハンドルに交換したり、場合によってはステムを伸ばす必要も出ると思います。

私も現在ハンドルとステムを交換し、ハンドル幅もストック状態より短くカットしてあります。すると外見上は「Crestらしさ」が若干薄れてしまったのですが、乗り心地はすごく良くなりました。

「取り回しが良いフルサイズのバイク」みたいな感じで面白いです。私にとっては玄関口にいつも置いておいて、気軽にまたがって出かけられるサブバイク、という位置付けです。ロードバイクやグラベルバイクを引っ張り出してくるほどではない、しかしDahon K3よりも少しだけスケールの大きい気軽なライドに出かけたい。そんな時に使いたいバイクが1台欲しいと思い、このTern Crestを買ったのでした。結果は大満足。

Crestはオートバイで言うとスクーター。デジカメで言うと、超小ぶりなAPS-C(ロードバイクがフルサイズセンサーでDahon K3がマイクロフォーサーズと仮定した場合)。赤ワインで言うと南アフリカかチリ産の1000円くらいのフルーティーなライトボディ(だんだんわけが分からなくなってきたのでこのへんにしておきます)。

自分好みのポジションが出た途端に化ける自転車だと思うので、ハイスタック・ショートリーチの初期状態に不満を感じた方はまずコクピットを調整してみるときっと好きになれるのではないかと思います。

サイズ選びは悩ましいところも

なお、サイズは460と500の2つ(シートチューブ長。BB中心からシートチューブ上端までのmm)が用意されています。このサイズ選びが大変悩ましい。私が購入したサイズ460は適正身長が155〜165cm。サイズ500は165cm〜175cmとされているのですが、165〜170cmくらいの境界の人はどちらを選ぶべきかすごく悩むだろうと思います。

私は後日この自転車でサスペンションシートポストやドロッパーポストで遊んでみたいと考えていたので、それもあって最終的にシートポストを長く出せる460サイズを選びました。しかしそういう予定がなく、シートポストの露出量も多くなくて良いのなら、大きめサイズを選ぶのもアリな自転車かもしれません。S SENQIの「H フラットバー」のようなJones H Bar形状のハンドルを使う予定の方ならなおさらです(※完成車やフレームのサイズは「迷ったら小さいほう」を選ぶと間違いが少ないだろうと私は考えているのですが、その上であえて言うと)。

Tern Crestは、完成車パッケージとしては考え抜かれていて、パーツのチョイスもすごく良いと思いました。付属していた樹脂製のワイドプラットフォームのペダルだけは一度も使わずに外してしまいましたが、これで7万円前後というのはかなりお買い得感があります。

自分好みに改造していくのが楽しいタイプの、とても愛らしい・ラブリーなバイクだなと思います。今後もこのTern Crestのカスタマイズ記事をアップしていく予定なので、ご興味のある方は是非CBN BlogのXBlueskyをフォローして新着情報をチェックしていただけると幸いです。

Amazonで購入するとどんな状態で届く?

さて、筆者はこのTern CrestをAmazonで購入しました。納期は若干かかるものの、たまたま希望のカラーとサイズの組み合わせが他のどのショップよりも安く、しかも送料無料になっていたからです。すると関西の「摂津倉庫」というところを出発し、アート引越センターが運んできました。

前輪とハンドルを外したロードバイクが入っているような長方形のダンボール箱で送られてくるのかな、と想像していたのですが、前後輪はそのまま・ハンドルもしっかりセットされたままの状態で、結構大きい、ややイレギュラーな荷姿のダンボール箱で届きました。

しかし箱の中に付属品などがたくさん入っているわけではなく、組み立てる箇所も特にないので、集合住宅などで受け取る場合は共用玄関口や共用廊下などで箱から車体を出して、ひとまず自宅に入れてしまい、ダンボールを外で処分するのが楽かもしれません(アパート・マンションでドアから室内に箱ごと入れるのは結構大変な場合があるかも。不可能ではないと思いますけれども)。

▼ カラバリが豊富なのもいいですね。定番カラーだけで8色くらいあり、他に期間限定カラーなどが出ることもあるようです。好みのカラーとサイズの組み合わせが安かったら是非Amazonでの購入もご検討くださいね。

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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