サイクリング中に何らかのアクシデントに遭遇して落車したものの、記憶がまったくない。バイクはカーボン製のハンドルだけ折れていたが、それ以外に目立った傷はない。自分は数週間入院する重症を負った…という投稿を海外掲示板で見かけました。一体何が起きたのでしょう？
image from reddit, photo by angad0406
出典 What could’ve happened?A crash i can’t seem to remember( help if possible)
以下、スレ主さんによる事故の報告です。
10月29日、朝の6時頃、デリー近郊のハイウェイを走っていました。友達と合流する予定でした。前日の夜は十分に眠りましたし、出発前にはコーヒーを飲み、バイクの上ではすっきりした気分でした。最後に覚えているのは、道路の前方を真っ直ぐ見ていたことです。全てがいつも通りに思えました。そしてその後は… 無です。30km/hくらいで走っていたと思います。
私は道路の上で、知らない人々と警官たちに囲まれて目を覚ましました。まるで夢から覚める時のようでした。動くことも、起き上がることもできません。警察のバンで病院に急行です。そこで数週間を過ごし、美容形成手術や、誰にもおすすめしたくはない回復のためのプロセスを開始しました。
不思議なのは、そのクラッシュにはほとんど合理性がないところです。バイクはほぼ無傷ですーーパンクもなければ、フレームやホイールにもダメージはありません。唯一壊れていたのはカーボンハンドルバーで、きれいに2つに割れていました。ヘルメットは大きい衝撃を受け、割れていました。サングラスは全壊です。右のシューズが取れました。というか、ソールがシューズから剥がれ、ペダルにくっついたままになっていました。両手にグローブ、左手にはApple Watchをはめていました。指は激しい裂傷を負い、今でも左手には神経損傷が残っていますが、Apple Watchには傷ひとつありませんでした。
さらに不思議なのが、ウェアが破れていなかったことです。身体には擦過傷もありません。左膝の大きい裂傷が下半身唯一のダメージです。衝撃で15ヶ所骨折しただけです。肋骨、椎骨、複数の指、あと左手。1ヶ月以上、まともに歩くことはできませんでした。
それ以来ずっと気になり続けているのが、クラッシュそれ自体について何も思い出せないことです。眠かったわけでも、ぼーっとしていたわけでもなく、道はまっすぐで空いていました。交通状態が悪かったわけでもなく、覚えている限り、道に突然穴が現れたというわけでもなかったと思います。その瞬間がごっそりと消去されたような感じです。
寄せられたコメントを読むと、面白い指摘が多数ありました。それは「この落車が原因でカーボンハンドルが折れた」のではなく、「カーボンハンドルが折れた」ことが落車の原因だったのではないか、ということです。ハンドルの左側が折れていること、スレ主さんの身体への大きいダメージが特に左側に集中しているらしいことなどから、スレ主さんはハンドルが折れた拍子に左寄りの前方に投げ出されたのではないか、という考察がありました。
そしてスレ主さんはこのカーボンハンドルの折れた部分に、かつてエアロバーを装着したことがあったとのことです。規定トルク内で締めたとのことですが、そのエアロバー装着がハンドル破断の原因になったのではないかという推測が複数見られます。真偽は不明ですが、過去にカーボンハンドルに過大な負荷をかけたことがあるかもしれない、と心当たりのある方は、気をつけたほうが良いかもしれませんね。
