ア・ナ・タ の じてんしゃ
ラインはT!❤︎ チュッ!
ウリャオイ! ウリャオイ!
ウリャオイ! ウリャオイ!
(Tライン フッフー!)
(Tライン フッフー!)
今日 楽しみで 寝れなかったnadokazuです。
ようやく会えたね 嬉しいね
というわけで、本日の駄文はこちら!
Tライン。「史上最高」のブロンプトン(値段が)!!
ブロンプトンT Line。外装4段変速で、「7.95kg」という軽さを実現したモデルです。
これまでの軽量モデルP Lineアーバンより2kg以上軽く、標準モデルのC Lineとの比較だとその差は実に3.3kg。車重に関してだけ言うと、14インチ3段変速のDAHON K3(7.8kg)に匹敵します。
メインの素材にチタンとカーボンを奢っただけでなく、よく見てみるとメインフレームをはじめ各部の形状も結構変わっています。パッと見は同じでも、もはや新型と言っていいぐらい。
たとえて言うなら、F/A-18A/Bホーネットと、F/A-18E/Fスーパーホーネット。形が似ていても、これほぼ別モノです。
ちなみにこっちがレガホで…
こっちがスパホ。エアインテークの形状で、簡単に見分けられます。
それはさておき、1グラムの軽量化に1名を超える福沢氏が消え去ることも珍しくないのが自転車の世界。これだけの軽量化を図ったら、どんだけ恐ろしいことに…と思っていたら案の定。
2023年7月27日に発表された国内価格は、実に「77万5,500円」。
ななじゅうななまんごせんごひゃくえん!!!
まぁ、昨今はロードバイクの「フレンドリーな価格設定」が138万6,000円だったりするので、もはや二桁万円を提示されたところで驚きはありません(発表当初から70万円とか言われていて、心の準備もできてましたし)。
とはいえ、落ち着いて考えると自転車一台の値段としては、普通にあり得なくないですか?
小ささ、走り、軽さ。もはや、弱点なし!?
展開時のサイズからは想像できない、超コンパクトな折り畳みサイズ。これはGBU-28バンカーバスターぐらい強力な、ブロンプトンの武器です。
しかし既存モデルのブロンプトンには、いくつか弱点があったことが否めません。
ブロンプトンは、「走り」に弱点があった。
ブロンプトンの6段変速モデルと3段変速モデルには、走る楽しさをちょっとだけスポイルする「内装変速機の微妙な抵抗感」という微細なネガがありました。踏んだらその分だけペダルが回ってくれる、という感覚が希薄なんですよね。
つくば霞ヶ浦りんりんロードを気持ち良く走ろうと思っていても、ペダリングの微妙な重さが気になってモヤモヤを抱えながらゴールまで走ることになります。
走ることは、自転車に本来求められる最大の機能性。そこにビミョーな感情を抱えてしまうと、それはどんどん積み重なって激烈なストレスに変貌し得ます。
私が耳にした事例をお話しすると「せっかく限定モデルのCHPT3 V2を手に入れたというのに、Tyrell IVE 16(外装10段変速)に浮気した」というケースがありました。けれど、その目移りを責めることは誰にもできません。
だがしかし!いまは、Pラインが登場しています。これまで魔改造の領域だった外装4段変速がメーカー純正で用意されたことによって、走りについての微妙なネガは雲散霧消したと言ってよいでしょう。
Pライン登場後も残された、「重さ」という弱点。
そして、最後に残されたブロンプトンの弱点。それこそが10kgを余裕で超えていく車重でした。贅沢言ってるのは自覚していますが、一度イイものを知ってしまうと欲求レベルが高まっちゃうのは人間のどうしようもない性質。畳んだボディがいくらコンパクトになっても、輪行時にはストラップが貧弱な身体に食い込みます。
車内では最強レベルのラクチンさを誇るブロンプトンですが、ホーム移動時は激烈な負荷を強いられる。コロコロ輪行してぇ…というのは、本当に切実な願いなのです。
ブロンプトンで輪行する以上、どう足掻いても避けようがない運搬時の苦痛。超コンパクトな見た目を持つだけに、この重さはもはや悪魔的…!と言うほかないでしょう。
私が耳にした事例をお話しすると「せっかく限定モデルのCHPT3 V2を手に入れたというのに、DAHON K3(7.8kg)に浮気した」というケースがありました。けれど、その目移りを責めることは誰にもできません。
満を持して登場!Tライン!!
高級素材のチタンとカーボンを贅沢に使いまくった挙げ句、中身はほぼ刷新レベルの設計で車重7.95kg。ブロンプトンが残していた最後の弱点とも言うべき「重さ」を完膚なきまでに叩き潰した新モデル「ブロンプトンT Line」。
外装4段変速、16インチホイール、ロングホイールベースの走行性能。折り畳み時の激烈なコンパクトさ。そして、7kg台の車重!
いやはや、これもう弱点無くない?
あらゆる折り畳み自転車の頂点に君臨する、究極の1台じゃない?
発表からしばらくは日本で販売されておらず、イギリスに行って買って帰ってくるしかなかったTライン。その国内販売が、遂に開始されてしまいました…。
実際に見て・乗ってみた。
というわけで、2023年7月27日に代官山T-SITEで行われた試乗会に仕事をほっぽり出して行ってきました(もちろん即座に「深夜業務」という手痛い代償を支払うハメになっております)。
東京都渋谷区、代官山。陽キャが笑顔でキャッキャウフフする、映え映えキラキラタウン。自分には場違いにもほどがあって、太陽よりも強く照りつけてくる陽の者たちのオーラで消滅させられそうです。
試乗スペースは駐車場の一角を区切ったエリアで、広さはご覧のとおり。トップスピードなんて、絶対に出せません。
試乗車として用意されたTラインは2種類。どちらも外装4段変速で、ハンドルだけ仕様が異なっています。
こっちがMiddleで、
こっちがLow。これっていわゆる、MハンドルとSハンドルですよね?
屋内スペースにはシングルスピードモデルも展示されていましたが、国内販売は今のところ予定がないみたい。
自分には走りについてどうこう言えるような繊細な感覚は持ち合わせていないので(斜度については0.1%でも検知する自信ありますが)、まずは車体を舐めるように観察してみました。
ハンドルのステム装着部分は、ザラザラした表面処理になっています。滑り止めでしょうね。
ロードバイク同様に4本のボルトで締め付ける方式なので、レックマウントのブロンプトン用サイコン取り付けアタッチメントは装着不可です。
左側のペダルは着脱式。ペダル取り付け部分にあるグレーのボタンを押すと、引き抜けるようになっています。
取り外したペダルは専用に装備されたキャッチャーに差し込んでおけるので、輪行中の紛失リスクは「ほぼゼロ」です。そしてブレーキだけでなく、ペダルにもブロンプトンアイコンがプリントされています。芸が細っけー!!
ディレイラーにはプリントじゃなくて彫り込んだアイコンが配されていて、より手が込んでいます。こうなると、もはや隠れミッキーの様相。
サドルには、キャットアイのライトが取り付け可能。ということは、ICS(Integrated Clip System)対応のはずなので、レックマウントのアタッチメントを使えばガーミンレーダーやGoProも装着できちゃいますね。
サドル前方の下部は折り畳み時にサドルを持って運搬することを想定した形状(多分)になっていて、ちょうど指が当たる部分にスリットが入っています。これは滑り止めかな?
右のブレーキレバーには、ベルが組み込まれています。これは、今までのモデルと同じですね。以前ブロンプトンを購入したときに、準備しておいたキャットアイのOH-2400を無駄にした苦い経験を思い出しました。
フレームとステムの接合部、そしてメインフレームとフロントフレームの接合部は既存モデルと特に形状が異なっている部分のひとつ。パッと見で違いに気づける、割と大きめの穴が空いています。走行中にちょっと視線を下に移すと、穴から路面が思いっきり見えちゃう。個人的には、ちょっと好みではないですねぇ。
メインフレームの接合部を見てみると、チューブの肉厚が結構な薄さなのがわかります。まあ、ぶ厚かったら、そのぶん重くなりますもんね。もしかするとフロントフレームのチューブに内蔵できるブロンプトン専用のツールキットは、サイズが合わないかもしれません。しまった、持って行って試せばよかった…不覚!
エストラマーは横に広い形状。うちのCHPT3 V2は円形ですが、この辺も最近のモデルで変わったところなのかな?
クランクは、交換が難しそうなデザイン(そのままで十分な性能でしょうが)。シマノクランクを流用してカスタマイズしようと考えたりしたら、チェーンリングも丸ごと交換必須になりそう。
フロントフォークはカーボン製…ですよね。かなり直線的なデザインになっていて、既存モデルよりグッと太めのシルエット。
フレームカラーは一種だけ。チタンチタンした、チタンカラー。メインフレームのロゴは同系色でまとめられていて、マットな感じの表面処理と相まって上品な仕上がりです。
写真に撮るときは光線の入り具合を結構気にしないと、ロゴがあるのか無いのかわからなくなります。
そういえば発表当初、海の向こうでは「ハンドルバーのキャッチがかなり緩い。揺すると簡単に外れる」と騒ぎになっていたみたいです。
▼ 参考記事
そこで畳んだ状態で強めに揺らしてみましたが、ハンドルバーは外れるどころか動く気配すら無かったです。各部の固定に、不安箇所は一切ありませんでした。
あと、折り畳みの手順は、既存のモデルと一切変わってないです。念のため。
とまぁ、こんな感じでTラインを観察してみましたが、いやぁ…ブロンプトンは、やっぱりイイ…。なんかこう、佇まいが違うよなぁ…。と、思わずにはいられません。実に絵になる自転車です。
特にTラインは各部がブラッシュアップされていることもあり、既存モデルと受ける印象がグッと変わります。これは、ブロンプトン乗りだと特に強く感じるでしょう。
それと試乗の感想ですが、やっぱり内装変速モデルとはペダリングの気持ちよさが全然違いました。外装変速は、やっぱりええなぁ…。
そして、持ち上げたときの軽さ!まるでブロンプトンじゃないみたいです。これブロンプトンひと筋の自転車乗りだったら、間違いなく脳が焼けますね。
ブロンプトンT Line、買いますか?
さてさて、そんなブロンプトンT Line。しっかり走って、小さくなって、しかも軽い。輪行自転車旅を楽しむ際のネガ要素が、ごっそり取り払われています。ありとあらゆる折り畳み自転車の、上位互換として君臨できる性能。この1台があれば自転車を全方位的に楽しめる、というのは間違いの無いところです。
なんですが!
じゃあ手持ちの自転車をぜんぶ売り払って、Tラインに買い換える気になれるか?というと、やっぱり無理です。
走行性能が高いのはわかっていますが、フロントシングルの4段変速。サイクルボールで遠征して、距離150km・獲得標高1,000m超のコースを走る!みたいな用途には、さすがに不向きだと言わざるを得ません。
▼ 参考記事
それに先述のとおり、お値段77万5,500円。これだけのマニーがあればTyrell FSXのDURA-ACE9150限定車と、DAHON K3の2台を買ってもお釣りがきます。折り畳み自転車の中で、トップクラスの走行性能を持つTyrell FSX。そして外装3段変速の走りで7.8kgの軽さ・小ささを有するDAHON K3。同じだけのお金を支払うなら、この2台を用途によって使い分けるほうが自転車生活は豊かになりそうな気がしてなりません。
▼ 参考記事
もしブロンプトンT Lineを手に入れたとしても、自分にとっては「ボクチンいちばんスゴイの持ってるから見て見てー!」という、ゲスい自慢アイテムとしての活用が最大の価値になってしまいそう。
だからブロンプトンT Lineは買えません。断じて買いません!!
ただし!
これは、あくまで自分のケース。「これから折り畳み自転車を買おう」特に「これからブロンプトンを買おう」と考えている方には、無責任にTラインを激推ししたいです。
なにしろTラインは、間違いなく「上がり」のブロンプトン。つまり「上がりの折り畳み自転車」と、ほぼ同義です。コレさえ買っておけば、さらにお金をかけてあちこちイジって泥沼に…とか、ほかの折り畳み自転車に目移りして…という可能性の芽が消え去ります。
最終的には、極めてお得な買い物になるでしょう。
それに「おりたたみ自転車と旅しています」の著者、星井さえこ先生もこう仰ってました。
「ブロンプトンは実質0円」ってね!
6年以上乗ってるのに旅行中も隙あらば写真撮っちゃうくらいますます大好きだからブロンプトンは実質0円#チャリと来た pic.twitter.com/3myVScemrS
— 星井さえこ🚲自転車旅の漫画 (@rinkosaeco) January 6, 2020
まとめ
- 外装4段変速+16インチホイールの走行性能。
- 新幹線の座席の横幅を少しオーバーする程度の、超コンパクトな輪行形態。
- 片手でだって持ち運べる「7.95kg」という軽さ。
そしてレギュラーモデルのブロンプトンとはハッキリ違う、ブラッシュアップされたTラインならではの佇まい。
ブロンプトンT Lineには、Tラインでしか摂ることができない栄養が満ちています。
誰もが目を奪われていく
君は完璧で究極のブロンプトン!
その軽さで 4段変速で
誰も彼も虜にしていく一台です。
そして今、私は自分の内なる声に気付きました。
なんだかブロンプトンT Lineが、猛烈に欲しくなってます。
畳んだ自転車入りの輪行袋を持って、肩紐すら付けずに土浦駅の階段を駆け上がりたいッ!
組み立てエリアで作業するロードの方を横目に、シャコーン!と輪行解除したいッ!
りんりんロードをドヤ顔して走りたいッ!
いちばんいいヤツを持っている、というゲスな優越感に浸りたいッ!!
インスタやTwitt…じゃなくてXでマイニューギアして、矮小な承認欲求を満たしたーーーいッ!!
私は、最低の人間です…。