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ミニベロで走りやすい道とそうでもない道とは

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ミニベロ、小径車は楽しい自転車ですよね。主流のモデルだとホイールサイズは16インチ、20インチが多いでしょうか。勿論、14インチや18インチのものもありますし、20インチといっても406と451という2つのサイズがあったりします(451のほうが大きい)。

ではミニベロで走ると楽しいのはどんな道でしょうか。あるいはミニベロだと走りにくい道にはどんなものがあるでしょうか。この記事でちょっと考えてみます。

舗装がすごくいい歩道は走りやすい

当然のことではありますが、舗装の状態がすごくいい道はミニベロで走りやすいです。ホイール径が小さければ小さいほど路面からのショックが伝わってきますし、ひび割れや段差などがあるとなおさらです。下の写真は「つくば霞ヶ浦りんりんロード」の霞ヶ浦一周コースで撮ったものですが、路面の状態がとても良いのでこの意味ではミニベロでもラクラクでしょう。

霞ヶ浦右岸

平地の高速巡航にはあまり向いていない

しかしホイール径が小さければ小さいほど、速度の維持が難しくなってきます。下も素晴らしく走りやすい霞ヶ浦の写真ですが、霞ヶ浦一周、通称「カスイチ」の90kmまたは140kmの距離を1日で走破したい場合、ラクなのは700Cホイールのロードバイクです。

霞ヶ浦左岸

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小径車で全く無理かというとそうではありません。少し疲れやすくなるだけのことで、16インチのブロンプトンでも「カスイチ」は十分可能でしょう(筆者はブロンプトンでも100km以上乗ることがあります)。でも8インチタイヤのCarry Meだと…無理ではないとしても、かなり疲れるんじゃないかと思います。

ゴツゴツした舗装路もあまり向いていない

舗装されていてもミニベロだと走りにくい道があります。これは現地に行ってみてはじめてわかったりするので、遠くに行く場合は事前のリサーチが大事です。下は東京西部にある多摩湖自転車道の一部ですが、ぱっと見た目は舗装でもわりとゴツゴツした凹凸があるのです。

多摩湖

多摩湖のまわりの道は16インチや20インチの小径車でも何度も走ったことがありますが、手やお尻への振動が気になりました。特に手への振動があるので、グリップやグローブに気を配るなどして対策するしかありません。

非舗装路は当然厳しい

舗装されていない土の道、いわゆるダートや、砂利がたくさんあるグラベルと呼ばれる道も当然ながらミニベロには向いていません。下のような道も走れなくはないのですが、走れてもあまり楽しくない、ということになります。

けもの道

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サイクリングロードでも走りにくい箇所はよくある

サイクリングロード、と呼ばれる道でもミニベロには厳しいセクションがあったりもします。下は長野県の「千曲川サイクリングロード」の写真。最後に行ったのは数年前なので最近の状況はわからないのですが、雑草で頻繁に舗装が割れているセクションがあり、ミニベロで高速巡航する時は振動がきつかったりします。

この写真では雑草で割れているのは一箇所ですが、時に5〜10mおきに続くことも

下は荒川サイクリングロードと呼ばれることの多い東京〜埼玉の「荒川緊急河川敷道路」から。こんな感じで砂利の敷き詰められた工事区間が出てきたら、ミニベロではもうお手上げです。というか、これは700Cロードでも無理だったりします。

荒川緊急河川敷道路

上のような砂利道で走ることが多そうなら、これから自転車を買いたいという方はグラベルロードと呼ばれる車種かMTBを買うほうが楽しめると思います。あるいはロードバイクでも太めでノブのあるタイヤを選ぶなどの工夫が必要です。

ヒルクライムには結構おすすめ

個人的にミニベロとすごく相性が良いと思うのが路面の良いヒルクライムコースです。理由はいくつかありますが、まずホイール径が小さいと速度の維持は厳しくても、加速は逆にラクなのです。車種にもよりますが、ポジションの高いミニベロで風景を楽しみながらサッ、サッと坂を上っていくのはとても気持ち良いですね(でも速く登りきるのが目的ならロードのほうがラクです)。

車坂峠

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上の写真は長野県の車坂峠(チェリーパークライン)で撮影したもので、路面にはヒビが多いところもありますがミニベロでも十分楽しめる道です。ただ、ふもとの国道18号線などは冬のスパイクタイヤで削られている箇所や、歩道は雑草で割れているところも多いので、16インチ以下のミニベロでは大変でしょう。

ミニベロは重め。でも輪行で場所を取らないという利点がある

そしてミニベロだと輪行もやりやすい、という点があります。重量的な面ではほとんどの有名小径車は700Cロードバイクより重かったりするのですが、輪行袋に入れた状態が小さいので電車内で大きいスペースを取らない、という利点があります(※車種によります)。

FUJI Helion

こういう小径車は輪行にもすごく良い © fujibikes.jp

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ロードバイクでは使える機会が少ない、前輪だけを外すタイプの輪行袋が使えたりもします。折りたたみ小径車なら専用の袋もあります。重い、という弱点はあるのですが、上手な担ぎ方を身に着けたら、電車内でのストレスはすごく少なくなると思います。

その意味で、たとえ高速巡航が難しそうな「つくば霞ヶ浦りんりんロード」でも、遠くから輪行に行く場合はミニベロを持っていくメリットはありますし、峠を超えるようなサイクリングに持っていくのも十分ありです。

近所のポタリングや買い物以外でも使いたい

ブロンプトン

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ミニベロというと近所のポタリング、ちょっとお買い物、という時に便利ということがすぐ思い浮かぶのですが、遠くに持っていってまとまった距離を乗る、という場合でも、もっと積極的に選択肢に入れてもいい車種ではないかと思っています。

そしてミニベロは気軽なのでついグローブなしで出かけてしまいがちですが、20km以上の距離を走るような場合はグローブをしたほうが良いです。遠くに行きそうな時はお忘れなく。うっかりノーグローブで100km乗ったりすると、掌の皮がむけますよ〜!

著者
マスター

2007年開設の自転車レビューサイトCBNのウェブマスターとして累計22,000件のユーザー投稿に目を通す。CBN Blogの企画立案・編集・校正を担当するかたわら日々のニュース・製品レビュー・エディトリアル記事を執筆。シングルスピード・グラベルロード・ブロンプトン・エアロロード・クロモリロードに乗る雑食系自転車乗り。

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