自転車の長期旅行に興味のある方向けの話題です。1週間の旅と1か月の旅とでは、何が違ってくるのか。何に備えておけばよいのか。という質問を海外掲示板で見かけました。
ルクセンブルクからウィーンまで、あるいはその地域のどこかで1か月の長旅を計画しています。コモ湖で迂回する予定です。1週間の(自転車)旅行は数回やったことがあります。1週間と1か月の違いはどんなものになるでしょうか。より多く持っていくべきものは何でしょうか、何に備えておくべきでしょうか。ブレインストーミング的に計画しており、アドバイスを求めています。
出典 Difference between one month and a week bikepacking
最大の違いはメンタル
以下、寄せられたコメントからいくつか抄訳でピックアップします。
- おおまかに言うと:3週間ですね(※冗談コメント)
- 全く同じ装備ですが、食料と服、消耗品は多く持ちますね
- 持っていくものに関しては、あまり大きい違いはないでしょう。しかしいくつか思い当たることとしては、
- 天候の不確かさや季節の変化に対応するため、持ち物は少し多く必要になるかもしれません。1週間天気予報は比較的正確なことはありますが、1か月になるとどんな天気にも備えておかなくてはなりません
- ドライブトレインは1週間ほど放っておいても良いかもしれませんが、1か月になるとチェーンを拭くラグが欲しくなるでしょう。注油もしたくなるでしょう
- メカトラブルの発生確率は大幅に増えます。以前ならリスク覚悟で出発したものについて、準備していったほうが良いかもです(スポーク予備・ディレイラーハンガー等々)
- より長い旅では快適さがずっと重要になってきます。私はキャンプにヘリノックスの椅子を持っていきます。また短い旅では自転車シューズだけでやりすごしたいとは思いますが、長い旅では自転車用以外のシューズも持っていきます。自転車のフィット(セットアップ)は1週間なら小さい違いは我慢できますが、1か月になるなら完璧に調整したいところです
- 数週間経つと、旅はよりメンタル中心になります。身体は少し疲弊してきて、旅を続けるのが(精神的に)少し辛くなります。特にライドの大部分が退屈だったり、町中だったりするとそうです(私の場合は)。数週間格闘すると、ずっと楽になってきてそれが新しい生活様態になります。私はいま旅の1か月と2〜3週目になりますが、超つらい日々もあれば本当に楽な日々もあります。しかしベストな日々は、最も美しい風景のある、挑戦しがいのある日です
- バイクパッキング専門のアドバイスはできないのですが、1か月や複数月のバックパッキング・ハイキング旅行をやったことがあります。メンタルが最大の問題です。最初は楽しいのですが、やがて疲れてきて、仕事のようになってきます。多くの場合は時間の経過とともに克服でき、リズムが生まれてきて、また楽しめるようになります
- 私の場合、唯一の違いは、週に1度はホテルか本当に良いキャンプ地で眠ることです。そこで電子機器を充電して、用品やバイクを掃除します。熱いシャワーを浴びてよく眠ったあと、食料を積んでまた道路に戻ります
- 私達の場合、1週間でも4週間でもパッキングリストは同じです。ただ他の人達よりも荷物は多いです。より長い旅の場合、ツールやスペアなどをより多く持っていくべきかとは思うのですが、絶対やりません。2つのサイズの違うチューブ(私達はチューブレスで走っています)やタイヤなどは重すぎます。しかし文明から遠く離れるということもありません。1週間の旅行ならホテルやホステルに泊まることになるので、服の洗濯ができます。ちゃんとしたキャンプ場でもやれます。服は私達がいつもたくさん持っていくものです。レインウェアやバフを持ってこなかったことを後悔することはよくありましたが、持ってきて後悔したことはほとんどありません
ヘリノックスのグラウンドチェア:内と外の境界を溶かしてしまう不思議な折りたたみ椅子について
あなたはいま、リビングにあるいつもの快適なソファに深々と身を沈ませ大画面テレビを眺めているとします。映されている自然の風景は、人工的に記録・再現されたものであり、湿り気のある風も顔にあたらないし、潮風の匂いもしません。それは虚構であり、そこ...
メンタル面のアップダウンが来るからそれに備えよう、というアドバイスが目立ちますね。また1週間と1か月では天気の変動幅が大きくなるため、基本的に全天候対応の備えをしておく必要がある点も複数の人がコメントしています。
そしてもうひとつは「快適性を保つ」というテーマ。オフ用のシューズや折りたたみチェア以外にも、たまにホテルでよく眠る・シャワーを浴びる・洗濯した気持ちの良いウェアを着る、というのもリフレッシュ効果があるようです。メンタルにもこれが良いのでしょう。とても参考になる経験談の数々でした。